世田谷パブリックシアターの2025年度ラインナップ発表会が、本日2月19日に行われ、芸術監督の
冒頭では、2022年から芸術監督を務め、昨年から主催公演のプログラム作成を手がける白井が、ラインナップに込めた思いを語った。白井は「今年は『わたしは、この世界にどう生きるか』というテーマでプログラムを作りました」と述べ、「この数年で舞台芸術を取り囲む環境が大きく変わり、演劇離れが起きていると感じる。チケット代の高騰や動画配信サービスの発達で、若い世代が生の舞台に触れる機会が減った。昔の演劇を観ていない若いアーティストも多く、縦の系譜が途切れているという危機感があります」「公共劇場の存在意義が問われる時代になった」と思いを込めた。
6・7月に上演される「
さまざまな芸術が“生まれ、育ち、花が咲き、実がなる”ことを目指すプログラム「せたがやアートファーム」では、7・8月にアリスター・マクドウォール作の一人芝居「キャプテン・アメイジング」を上演。1人の俳優が10以上の役柄を演じ分け、ある男とその娘の6年間が描かれる。演出の田中は「余白が多い戯曲ですし、トリプルキャストそれぞれによって異なる印象を味わってほしい。また作者はアメコミ好き。スーパーヒーローに詳しい方は『そう来たか!』と楽しめるオマージュもあります」と述べた。
世田谷パブリックシアターは、国内の若手クリエイターを育成し、国際的に発信する企画・あたらしい国際交流プログラムをスタート。その第1弾となる8月のリーディング公演「不可能の限りにおいて」では、国際赤十字社や国境なき医師団の支援者の証言をもとにした作品が展開する。生田は「“可能な範囲で”という言葉はよく使われますが、作品の元になった人道支援者の皆さんは、不可能がベースにある環境で働いています」「1人の力で世界を変えるのは難しい。かといって何もしないわけにはいかない。そのジレンマを持ちながら活動している方の証言を日本でご紹介できるのは、とても意義あること」とコメントした。
11・12月に上演されるのは、ヘルマン・ヘッセの小説を原作に、長田が劇作、白井が演出する「
12月の
来年2月の「
来年3月の
このほか2025年度も、海外からさまざまなサーカス、ダンスカンパニーが来日。7月にはアメリカから初来日するアロフト・サーカス・アーツ「ブレイブ・スペース」が上演されるほか、9月にはベルギーから
そのほか世田谷パブリックシアターの公演事業としては「
フリーステージ 2025
2025年4月26日(土)〜5月5日(月・祝)
東京都 世田谷パブリックシアター、シアタートラム
みんな鳥になって
2025年6・7月
東京都 世田谷パブリックシアター
2025年7・8月
兵庫・愛知・岡山・福岡
スタッフ
作:ワジディ・ムワワド
翻訳:藤井慎太郎
演出:
せたがやアートファーム 2025「キャプテン・アメイジング」
2025年7・8月
東京都 シアタートラム
スタッフ
作:アリスター・マクドウォール
翻訳:永田景子
演出:
せたがやアートファーム 2025「せたがや 夏いちらくご」
2025年7月27日(日)
東京都 世田谷パブリックシアター
スタッフ
プロデュース:春風亭一之輔
出演
春風亭一之輔
せたがやアートファーム 2025 アロフト・サーカス・アーツ「ブレイブ・スペース」
2025年7月28日(月)〜31日(木)
東京都 世田谷パブリックシアター
出演
ゾーイ・シェパード / ヘイリー・ラーソン / レイチェル・ウェバーマン / リネア・リドルフィ / サラ・タッパー / ヘザー・ダート
あたらしい国際交流プログラム リーディング公演「不可能の限りにおいて」
2025年8月
東京都 シアタートラム
スタッフ
作:ティアゴ・ロドリゲス
翻訳:藤井慎太郎
演出:
ピーピング・トム「トリプティック」
2025年9月27日(土)〜30日(火)
東京都 世田谷パブリックシアター
2025年10月4日(土)
滋賀県 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 中ホール
2025年10月11日(土)
愛知県 穂の国とよはし芸術劇場PLAT
スタッフ
構成・演出:ガブリエラ・カリーソ / フランク・シャルティエ
世田谷アートタウン 2025「三茶 de 大道芸」
2025年10月
東京都 キャロットタワー周辺
カンパニー・ルーブリエ / ラファエル・ボワテル「Ombres Portées / キャストシャドウ」
2025年10月
東京都 世田谷パブリックシアター
スタッフ
演出・振付:ラファエル・ボワテル
シッダールタ
2025年11月1日(土)〜12月31日(水)
東京都 世田谷パブリックシアター
2026年1月
兵庫
スタッフ
原作:ヘルマン・ヘッセ「
翻訳:
劇作:
演出:
シアタートラム・ネクストジェネレーション vol.17-フィジカル- 高橋萌登・MWMW「新作公演」
2025年12月
東京都 シアタートラム
スタッフ
構成・演出・振付:
黒百合
2026年2月
東京都 世田谷パブリックシアター
スタッフ
原作:泉鏡花
脚本:藤本有紀
演出:
音楽:宮川彬良
音楽劇「コーカサスの白墨の輪」
2026年3月
東京都 世田谷パブリックシアター
2026年4月
国内4都市でツアー公演を予定。
スタッフ
原作:ベルトルト・ブレヒト
翻訳:酒寄進一
上演台本・演出:
地域の物語 2026
2026年3月
東京都 シアタートラム
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杉原邦生 Kunio Sugihara @kuniooooooooo
僕の興奮の様子がレポートされております……(笑)
#蜷川幸雄 さん演出『#身毒丸』と、#東京ディズニーランド『#ワンマンズ・ドリーム』は永遠のマイベストなのです✨✨
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