文楽人形遣いの人間国宝・
「道行き」は、
奈良県御所市の古民家を購入した駒井(渡辺)は、大阪県から移住し、改修工事を進めている。その様子を見に来る元所有者の梅本(勘十郎)は、昔の町や家に流れてきた時間について語り、駒井に大切な風景を思い出させていく。
本作は、7月10日から20日までアメリカ・ニューヨークで開催された北米最大の日本映画祭「JAPAN CUTS 2025」における唯一のコンペティション部門“Next Generation部門”で、最も優れた作品に贈られる“大林賞”を受賞した。審査員は同作について「ドキュメンタリーとフィクション、過去と現在とその間に流れる時間、そして視覚と聴覚に働きかける要素など、さまざまなものを織り交ぜたこの作品は、確かな意図と思慮深さを持って、急速な人口減少で過疎化に瀕する日本の町を描いています。控えめな表現ながら、場所やコミュニティをめぐる時間概念や世代間の文化の継承というテーマが、強い印象を残しこの作品を貫いています」と評価。監督を務めた中尾は「敬愛する大林監督の名を冠した賞をいただけて大変嬉しく思っております!」と喜びを語った。
なお本作は、ぴあフィルムフェスティバル(PFF)が製作から劇場公開までをトータルプロデュースする長編映画製作プロジェクト「PFF プロデュース」の第28回作品として制作された。
「JAPAN CUTS 2025」審査員のコメント
我々審査員は、中尾広道監督の「道行き」の独創的で大胆な映画づくりの視座を高く評価し、大林賞を授与することに決定しました。ドキュメンタリーとフィクション、過去と現在とその間に流れる時間、そして視覚と聴覚に働きかける要素など、さまざまなものを織り交ぜたこの作品は、確かな意図と思慮深さを持って、急速な人口減少で過疎化に瀕する日本の町を描いています。控えめな表現ながら、場所やコミュニティをめぐる時間概念や世代間の文化の継承というテーマが、強い印象を残しこの作品を貫いています。これらの点において、審査員は本作が映画として完成度の高い作品であると評価しました。
桐竹 勘次郎 @akanobuta
師匠が出演された映画「道行き」がいよいよ来年2月公開です!! https://t.co/iq6Q3OWp1p