台湾の暁劇場「潮來之音」来日公演が下北沢で、振付・出演に我妻恵美子

「台湾暁劇場×本多劇場グループプロデュース『潮來之音 The Whisper of the Waves』」が、8月9日から11日まで東京・小劇場B1で上演される。

暁劇場（Shinehause Theatre）は、2006年に鍾伯淵（ジョン・ボーユエン）が設立した劇団。台湾・台北の萬華地区を拠点に、演劇を通して“世界を隈なく表現する”ことを目指している。

鍾が脚本・演出を担い、舞踏家の我妻恵美子が振付・出演で参加する「潮來之音」（イタコの音）は、セリフと動きを組み合わせたフィジカルシアター作品。東日本大震災を機に作られた本作では、同じ地震帯に位置する日本と台湾を舞台に、“天災の寓話”から人々の“情、愛、孤独、存在”を描き出す。

時は震災前夜。レズビアンカップル、女と飼い猫、男と彼が育てている盆栽といった3組が、互いに寄り添いながら、困難を乗り越える。終盤、津波が押し寄せ、生死の挟間でそれぞれの思いが混じり合う。日本と台湾の巫女たちは、災害時の光景を語る。

鍾は「本作を通じて、“災いに襲われた時、私たちはまたこの世界を愛すことができるか？ 人間が互いを愛すことができるのか？”を尋ねたい」としている。

潮來之音 The Whisper of the Waves｜曉劇場 Shinehouse Theatre