テリー・ライリーの代表曲を12人のダンサーが表現、Co.山田うん「In C」4都市ツアー

Co.山田うん「In C」が、9月1日から3日まで京都・ロームシアター京都 ノースホール、8日に新潟・りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館、15・16日に沖縄・那覇文化芸術劇場なはーと 小劇場、26日に岩手・北上市文化交流センター さくらホール 大ホールにて上演される。

本作は、ミニマルミュージックの創始者であるテリー・ライリーの代表曲「In C.」を題材に、Co.山田うんが立ち上げる作品。昨年初演され、第77回文化庁芸術祭賞舞踊部門優秀賞を受賞した。ライリーが作曲、ヲノサトルが作曲・音楽、飯嶋久美子が衣裳を手がけ、12人のダンサーが出演する。

山田うんは、作品について「『In C.』は本来、大勢のミュージシャンで演奏するための音楽ですが、楽譜を見ると、『大勢でどうやって平和な社会を作っていくか』ということに似ています」と述べ、「手を繋ぎにくくとも離さず、崩壊したら再生しよう、自由を支えに生き延びていこう、とする世界共通の私たち人間の風景を、12人のダンサー達との動きで創作しました。『In C』を通して私たちはどこかで同じ景色を見ることができるかもしれない、と思っています」と期待を語った。

上演時間は約1時間5分。なお京都公演の最終日9月3日には、山田うんとダンサーによるダンスワークショップが、京都・京都市北文化会館 創造活動室にて開催される。本公演のチケット所持者は参加無料で、その他の参加料金は1000円。要申込。

山田うんコメント

「In C.」は本来、大勢のミュージシャンで演奏するための音楽ですが、楽譜を見ると、「大勢でどうやって平和な社会を作っていくか」ということに似ています。互いに耳を傾けて、でも干渉しすぎず、無視せず、共働で個々の自由を貫いていく、という仕掛けが施されています。ミニマル・ミュージックの原点、それは、まるで海流や大気から台風が生まれてくるような、はたまた小さな人間の日々の営みのような、自ずと派生する自然現象のような楽曲とも言え、いいことも悪いこともシームレスに移りゆく世界の景色だと感じることができます。この楽曲から生み出されたダンスは、この作品を観る方々にも、無意識にシンパシーを感じてもらえるのではないか、と思います。

手を繋ぎにくくとも離さず、崩壊したら再生しよう、自由を支えに生き延びていこう、とする世界共通の私たち人間の風景を、12人のダンサー達との動きで創作しました。「In C」を通して私たちはどこかで同じ景色を見ることができるかもしれない、と思っています。あらゆる世代の方に、舞台を通じて、何かを感じてもらえたら。

※初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。