舞台「ZERO RISE」笹森裕貴らがダンスレッスンに励む、稽古場レポート

ブシロードが送る「ZERO RISE」は、“落ちこぼれたち×バスケットボール”をテーマにしたクロスメディアプロジェクト。同プロジェクト発の舞台「ZERO RISE」が5月2日に飛行船シアターで開幕する。ステージナタリーでは、マドカ役を務める笹森裕貴らが、懸命にダンス稽古に臨む様子をレポートする。

取材・文 / 興野汐里撮影 / 佐々木康太

振付家・本山新之助の指導でダンスレッスンがスタート

5月2日の開幕まで1カ月を切った4月上旬、東京都内にある稽古場には、UNFIXXXアンフィックスKINGS+HOOTキングスフートRumbleWing[s]ランブルウィングのキャスト陣とアンサンブルキャスト、そして振付・ステージング統括を手がける本山新之助の姿があった。舞台「ZERO RISE」は、「ミュージカル『刀剣乱舞』」「ミュージカル『テニスの王子様』」の振付で知られる本山のほか、近年の2.5次元ミュージカルを牽引するクリエイターが多数参加しており、ILCAの松多壱岱が脚本、少年社中の毛利亘宏が演出、和田俊輔が作曲・音楽監督を担っている。

舞台「ZERO RISE」では、裏のストリートバスケリーグ“ゼロライズ”を舞台にした熱い闘いが、実際のバスケの動きを取り入れたパフォーマンスで表現される。物語の軸を担うのは、笹森裕貴が演じるマドカ(黒昏円)。笹森がマドカとしてステージの真ん中に立つ決意を語ったインタビューはこちらを参照してほしい。

本山新之助の指導のもと、ダンス稽古に臨むUNFIXXXキャスト(笹森裕貴、福井巴也、大友海)。

本山新之助の指導のもと、ダンス稽古に臨むUNFIXXXキャスト(笹森裕貴、福井巴也、大友海)。

ダンス稽古中のUNFIXXXキャスト(笹森裕貴、福井巴也、大友海)とアンサンブルキャスト。

ダンス稽古中のUNFIXXXキャスト(笹森裕貴、福井巴也、大友海)とアンサンブルキャスト。

笹森演じるマドカは、かつて将来を嘱望された中学バスケ界のスターだったが、とある試合での事故をきっかけにすべてを失い、表舞台から姿を消すことに。チームや家族から見放されたマドカは、ストリートバスケの聖地・新宿へ流れ着く。生活費を稼ぐため、マドカは福井巴也演じるダテ(天盾鋼)、大友海演じるマーリン(真鈴堂司咲)とストリートバスケチーム・UNFIXXXを結成し、ルール無用の“賭けバスケ”に身を投じていた。そんな中、マドカに大きな転機が訪れる。マドカらUNFIXXXのメンバーは、勝者が表舞台へ這い上がる権利が与えられる“ゼロライズ”に参加することになる。

すぐさま振付を習得するUNFIXXX

この日は、本山が指揮を執る形でチームごとの振り入れが行われたのち、オープニングダンスの通し稽古が実施された。間口15mほど、奥行き10mほどの広々とした稽古場のアクティングエリアには、手前に大きな鏡が10台ほど、上手と下手の奥にはバスケットボールがいくつか置かれている。本山の「音楽、お願いします!」の声がけで、オープニングダンスの稽古がスタート。アッパーなダンスミュージックが流れると、バットや鉄パイプなどの武器を手にしたアンサンブルたちが登場。アンサンブルキャストは武器を振り回しながらハードなアクションを披露し、裏のストリートバスケリーグ“ゼロライズ”の世界を構築していく。

ダンス稽古中のアンサンブルキャスト。

ダンス稽古中のアンサンブルキャスト。

「新宿の若き狼たち、UNFIXXX!」という呼び込みで、笹森、福井、大友が舞台奥からキリッとした表情で姿を現す。チームのエースであるマドカ役の笹森を挟むように、下手にダテ役の福井、上手にマーリン役の大友が立つ。UNFIXXXはマドカ、ダテ、マーリンの3人により構成されたチームで、ダテはマドカを自身の家に居候させており、マーリンはマドカにとって信頼できる保護者のような存在のキャラクターだ。

マドカ(黒昏円)役の笹森裕貴。

マドカ(黒昏円)役の笹森裕貴。

ダテ(天盾鋼)役の福井巴也。

ダテ(天盾鋼)役の福井巴也。

マーリン(真鈴堂司咲)役の大友海。

マーリン(真鈴堂司咲)役の大友海。

本山は一度音楽を止めて、自ら実演しつつ3人に動きをつけていく。すると笹森、福井、大友は数回復習したのち、すぐさま振付を習得。UNFIXXXの振付には、バスケのディフェンスを彷彿とさせる動きやジャンプキックなどが取り入れられており、3人はそれぞれ手脚の長さを生かしたダイナミックでキレのあるダンスを披露した。またUNFIXXXの登場シーンには、実際にボールを使った振付が採用され、笹森から福井へ、福井から大友へとボールが渡る。他作品で共演経験のある笹森と福井は、声を掛け合いながらダンスレッスンの合間にパス練習を行い、そこに大友も合流した。本格的な稽古開始から間もないタイミングではあったが、UNFIXXXのメンバーを演じる3人の間には終始和やかな空気が流れていた。さらに笹森は、ボールに慣れるために、時間を見つけては稽古場に置かれたボールを手にし、ドリブルをしたり指先にボールを乗せてスピンさせたりと、積極的に自主練習を行っていた。

本山新之助の指導のもと、ダンス稽古に臨むUNFIXXXキャスト(笹森裕貴、福井巴也、大友海)。

本山新之助の指導のもと、ダンス稽古に臨むUNFIXXXキャスト(笹森裕貴、福井巴也、大友海)。

パス練習をするNFIXXXキャスト(笹森裕貴、福井巴也、大友海)。

パス練習をするNFIXXXキャスト(笹森裕貴、福井巴也、大友海)。

マドカ(黒昏円)役の笹森裕貴。

マドカ(黒昏円)役の笹森裕貴。

続いて、バリスタ(破裏毅士)率いるBLACKSPOTブラックスポットとUNFIXXXが対峙するシーンへ。BLACKSPOTは、UNFIXXXと同じく新宿を拠点とするチームで、武器を使った危険なプレーにより“新宿最恐”と恐れられているグループ。なお、本番では川上将大がバリスタ役を演じるが、この日は代役で稽古が進められた。

息ぴったりのKINGS+HOOT

BLACKSPOTをイメージしたダークな曲調から一転、爽やかでエモーショナルなサウンドに乗せて、「池袋に輝く3つの星、KINGS+HOOT!」というアナウンスが流れると、KINGS+HOOTにスポットが当たる場面へ。KINGS+HOOTは、公式バスケで共に汗を流した幼なじみ3人がストリートで再結成したチームで、石橋弘毅演じるブリンク(菅原橙輝)、佐藤たかみち演じるミラクル(田村景虎)、平賀勇成演じるサンシャイン(丹羽晴光)が所属している。

ブリンク(菅原橙輝)役の石橋弘毅。

ブリンク(菅原橙輝)役の石橋弘毅。

ミラクル(田村景虎)役の佐藤たかみち。

ミラクル(田村景虎)役の佐藤たかみち。

サンシャイン(丹羽晴光)役の平賀勇成。

サンシャイン(丹羽晴光)役の平賀勇成。

将来を期待されていたものの、一時期バスケから遠ざかっていた過去を持つブリンクは、身長は高くないが、高速ドライブを得意とするプレイヤー。強豪校を突然退部したミラクルは、現在はアイドル活動と並行してバスケをプレーしており、中学時代にブリンクとミラクルと同じバスケ部で活動していたサンシャインは、チームの名アシストとして2人をサポートしている。

まず、石橋が両手を広げながら跳ねるようなステップでアクティングエリアに登場し、佐藤と平賀がハイタッチをしながら入場。センターに石橋、下手に佐藤、上手に平賀が立ち、3人は幼なじみであるKINGS+HOOTさながらの息の合ったダンスを披露した。佐藤が振付助手に「ここのパートって、この振付で合っていますか?」と確認し、「ありがとうございます! わー……難しいな!」と熱心に練習を繰り返す様子を、石橋と平賀の2人は微笑みながら見守りつつ、それぞれ黙々とダンスレッスンに励んでいた。

ダンス稽古中のKINGS+HOOTキャスト(石橋弘毅、佐藤たかみち、平賀勇成)。

ダンス稽古中のKINGS+HOOTキャスト(石橋弘毅、佐藤たかみち、平賀勇成)。

強豪然としたRumbleWing[s]

続いて、RumbleWing[s]のパートへ。「渋谷を駈ける自由な翼、RumbleWing[s]!」というアナウンスを合図に、ヨーク(飛雷翼)役の田原廉、ウジン(仁内右一郎)役の真野拓実、サジン(仁内一左)役の前嶋曜が舞台奥から前方に向けてゆっくりと歩みを進めてくる。

RumbleWing[s]は、君沢ユウキ演じる“ゼロライズ”の発起人・ジゲン(次元隼人)にスカウトされたメンバーにより構成されたチーム。マイペースだがバスケの才能を持つエース・ヨークと、一卵性双生児の兄・ウジン、弟のサジンの連携プレーが持ち味だ。

ヨーク(飛雷翼)役の田原廉。

ヨーク(飛雷翼)役の田原廉。

ウジン(仁内右一郎)役の真野拓実。

ウジン(仁内右一郎)役の真野拓実。

サジン(仁内一左)役の前嶋曜。

サジン(仁内一左)役の前嶋曜。

今大会の優勝候補との呼び声が高いRumbleWing[s]には、強豪然とした大らかで力強いステージングがなされており、“Wing[s]”という名にちなんで、羽を広げる仕草が振付に取り入れられている。登場チームの中でも特に、上半身を使った細かい振りがつけられたRumbleWing[s]のダンスに、田原、真野、前嶋の3人は苦戦しつつも必死に食らいつき、汗を流しながら練習を繰り返していた。

ダンス稽古中のRumbleWing[s]キャスト(田原廉、真野拓実、前嶋曜)。

ダンス稽古中のRumbleWing[s]キャスト(田原廉、真野拓実、前嶋曜)。

その後、キャスト全員がアクティングエリアに集合し、オープニングダンスの掉尾を飾る群舞の稽古が実施された。「ZERO RISE」を象徴するような、バスケのフットワークやジャンプシュートをイメージした振りが次々と登場し、舞台本編がこの後どのように展開していくのか、さらに希望が膨らむ。その答えはぜひ劇場で確認しよう。

ダンス稽古中のUNFIXXXキャスト(笹森裕貴、福井巴也、大友海)。

ダンス稽古中のUNFIXXXキャスト(笹森裕貴、福井巴也、大友海)。

舞台「ZERO RISE」
観劇チケット・配信チケット

詳細は公式サイトへ