「エンジェルス・イン・アメリカ」が昨日4月18日に東京・新国立劇場 小劇場にて開幕。それに先駆けて同日、公開舞台稽古と囲み取材が行われた。
本公演は、新国立劇場によるフルオーディション企画の第5弾。今回は、トニー・クシュナーの戯曲「エンジェルス・イン・アメリカ」の第1部「Millennium Approaches」、第2部「Perestroika」を、
囲み取材には岩永、鈴木、水、山西が登壇した。開幕を迎えた現在の心境を問われると、岩永は「ワクワクしています。もっと緊張するだろうと思っていましたが、良い雰囲気で臨めそうです。ここまで稽古でご一緒してきた皆さん、スタッフの皆さんとの絆がありますし、みんなで同じ方向に向かってきたという感触があるので、早く観に来てください!という感じです(笑)」と話す。
鈴木は「普段の舞台の稽古では考えられない、2カ月以上の稽古を重ねてきて、やっと初日を迎えられるんだなと。この2カ月が本当に充実していたのと、スタッフワークも含めてみんな最高なので、その姿を早く観ていただきたいです」と自信をのぞかせた。
水は「私は逆に岩永くんより芸歴が長いですが、緊張していて。最初は声だけの出演で、身体が舞台に出るのが最後ですし、お客様の反応が稽古ではわからないので、新鮮に受け止めながら初日を迎えたいと思います」と語った。
山西は「オーディションに応募したのが一昨年の秋。そこからここまでの時間の蓄積がありますから、本当にいよいよだなと。舞台はお客さんが反応してくださって完成するものなので、その完成形を早く観たいです」と笑顔を見せた。
稽古場でのエピソードを尋ねられると4人は「静かだったよね……」と顔を見合わせる。「ひたすら稽古をしていました。ピリピリした感じではなくて、セリフを覚える量ややることの量が多くて」と鈴木が話し、3人が頷いた。また記者が役作りについて尋ねると岩永は「10kg、減量しました。でも体重の増減は得意なほうなので食事制限だけでいけましたね」と返答。それを聞いた山西が「僕もこの芝居に向けて結構がんばって減量して、3・4kgくらい。10kg減量した人の前では何も言えないな(笑)」と話し、場を和ませた。
最後に観客へのメッセージを求められた岩永は「僕らの世代にこそ観てほしい作品だなと思っています。僕も知らないことが多かったし、教科書やインターネットで調べてわかることではない熱量がここには詰まっているので、この作品に触れることで人生の見え方が変わってくることがあると、僕は声を大にして言いたいです。もちろん、老若男女、皆さんに観ていただきたい作品ですので、よろしくお願いします」と言葉に熱を込めた。
また上演に向けて上村は「『劇場が一体となって旅をしている』という仕上がりになりました。エイズ、レーガン政権などと1980年代のニューヨークが舞台となっていますが、改めて『今』を語る作品となりました。約8時間という上演時間に尻込みするかもしれませんが、演出も演技もあっという間に時間が過ぎていくような変化の醍醐味に満ちあふれています。ぜひ、劇場で体験していただけたら何よりです」とコメントした。
公演は5月28日まで新国立劇場 小劇場、6月3日に愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール、10日に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて。なお上演時間は休憩時間を含み、第1部「ミレニアム迫る」が約3時間30分、第2部「ペレストロイカ」が約4時間。
2022 / 2023シーズン フルオーディション Vol.5「エンジェルス・イン・アメリカ」第1部「ミレニアム迫る」 / 第2部「ペレストロイカ」
2023年4月18日(火)~5月28日(日)
東京都 新国立劇場 小劇場
2023年6月3日(土)
愛知県 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
2023年6月10日(土)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
作:トニー・クシュナー
翻訳:小田島創志
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【舞台】『エンジェルス・イン・アメリカ』第1部「Millennium Approaches」、第2部「Perestroika」を上村聡史の演出で一挙上演。[東京4/18~、愛知6/3、兵庫6/10]
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