吉田都が初演出、開場25周年を飾る新国立劇場バレエ団「ジゼル」が開幕

2022/2023シーズン 新国立劇場開場25周年記念公演 新国立劇場バレエ団「ジゼル＜新制作＞」が昨日10月21日に東京・新国立劇場 オペラパレスで開幕。20日にゲネプロが公開された。

新国立劇場バレエ団「ジゼル＜新制作＞」は、芸術監督の吉田都が初めて演出を手がける作品で、新国立劇場の開場25周年を飾るプロダクション。ゲネプロでは吉田がステージに姿を現し、「初めて演出をさせていただきましたが、素晴らしいクリエイティブチームの才能とハードワークによって、皆さまにご覧いただける舞台に仕上がりました。何十枚もの美しいデザイン画が、実際に舞台上に乗った様子を観たときの感動は忘れられません。『ジゼル』に関わってくださった皆さまに心よりお礼を申し上げます」とあいさつ。さらに、「辛抱強くリハーサルに付き合ってくれた」というダンサーたちに謝辞を述べ、「それぞれの感性でどのように仕上げてくれるのか楽しみです」と期待を寄せた。

「ジゼル」では、中世ドイツの村を舞台に、恋人アルブレヒトに裏切られ、失意のうちに命を落とした村娘ジゼルが、亡霊となってからもアルブレヒトを守る様子が描かれる。ゲネプロではジゼル役を小野絢子、アルブレヒト役を奥村康祐が務めた。小野は身体の弱いジゼルを優雅な身のこなしで演じ、亡霊となってからは浮遊感あふれる中にも凜としたジゼルの意志を感じさせる、引力のある演技で物語を先導した。

上演時間は休憩ありの約2時間15分。公演は10月30日まで。