「夏の夜の夢」の製作発表記者会見が昨日8月8日に東京都内で行われた。
「夏の夜の夢」は
井上は「日本人にしかできない舞台にしたい」という思いで、本作の舞台を日本に置き換えて上演することを決意したという。また、「僕は助手として長年蜷川幸雄さんのそばにいましたが、蜷川さんは常に時代と向き合って、『小さい物語ではなく、大きい物語に取り組め』とおっしゃっていました。不条理なことがたくさんある世の中ですが、逃げずに世界と正しく向き合って、『夏の夜の夢』という夢をお客様に届けられたらと思います」と展望を語った。
松任谷は「この作品に臨むにあたって、『夏の夜の夢』を原作にした映画を観たのですが、あまり面白さを感じられなくて……(笑)。でも尊晶さんとお話ししていく中で、思いもよらない世界観を提案されて、これは面白くなるぞと思うようになりました」と自身の心境の変化に触れつつ、「音楽で物語にリアリティを持たせられれば」と意気込みを述べた。
オーベロン / テーセウス役の芝翫は「本読みをしてみて、『夏の夜の夢』と歌舞伎は通じるものがあると感じました。歌い上げるところや活発に演じるところなどをうまく演じ分けながら、『夏の夜の夢』の魅力を伝えられたら」と抱負を語り、ティターニア / ヒポリュテ役の南は「コロナ禍で舞台に立てる喜びを感じながら、暗い世の中の雰囲気を忘れるような夢の世界を作っていきたいなと思います」とコメント。ニック・ボトム役の宇梶は「稽古が楽しく、とても良い時間を送っています。前のめりに、欲を持って舞台に臨みたいです」と明かした。
ライサンダー役の高地は、自身が所属するジャニーズ事務所以外の舞台に出演するのは今回が初めて。SixTONESのメンバーである京本大我の父・京本政樹から「『夏の夜の夢』の出演者の方々は良い人たちばかりだから大丈夫」と助言をもらったと話し、「実際に稽古場に入ってみると、本当に良い雰囲気で。毎日稽古場に行くのが楽しみです!」とほほ笑む。また、ハーミア役の生駒は「毎日高い壁が迫ってくるような気持ちでお稽古に臨んでいますが……いつかこの壁を乗り越えたら、良い俳優になれるのではないかなと思っています。この『夏の夜の夢』が誰かの夢や希望になるように、精一杯努めていきたいです」と意欲を見せた。
「夏の夜の夢」の公演は、9月6日から28日まで東京・日生劇場で行われる。
「夏の夜の夢」
2022年9月6日(火)~28日(水)
東京都 日生劇場
作:
訳:
演出:
音楽:
キャスト
オーベロン / テーセウス:
ティターニア / ヒポリュテ:
ライサンダー:
ハーミア:
ディミートリアス:元木聖也
ヘレナ:堺小春
イジーアス:中村松江
パック:加藤岳、野林万稔
フランシス・フルート:林佑樹
ロビン・スターヴリング:プリティ太田
スナッグ:鳥山昌克
トム・スナウト:大堀こういち
ピーター・クインス:原康義
ニック・ボトム:
石井武、久礼悠介、中村芝晶、牧野彩季、村井友映 / 伊奈聖嵐、神谷晴大、小菅聡大、鈴木琉音、張シ、長岡龍太郎、細田梨太、前田武蔵、森田美沓、芳林憧
※高地優吾の「高」ははしご高、張シの「シ」は二点しんにょうに舌が正式表記。
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