「東京芸術祭2021」の1プログラム「太陽劇団シネマアンソロジー」が、本日10月6日に東京・東京芸術劇場 プレイハウスでスタートした。
フランスの太陽劇団は、当初10・11月に東京と京都で「金夢島 L'ILE D'OR KANEMU-JIMA(仮題)」を上演予定だったが、新型コロナウイルスの影響により公演延期に。これを受け、特別上映会「太陽劇団シネマアンソロジー」が企画された。
上映会の開催に際し、「東京芸術祭」の芸劇オータムセレクションディレクター・内藤美奈子は「世界最高峰に君臨する演劇界の巨人ムヌーシュキン。彼女が率いる太陽劇団が『日本』に材を得た新作を創作する。そしてそれを東京芸術祭に招くことができる……同時代に生きる劇場関係者としてこれほどわくわくするプロジェクトがあろうか……! その実現のためにあらゆる可能性を模索したが、コロナ禍がカンパニーの創作と日本側の招へいに与えた影響は大きく、やむなく来日公演を断念した」とコメント。
さらに内藤は「しかしこの新作『金夢島』の創作は今秋パリで初演を迎えるべく続いている。実際に作品を東京で見る楽しみは数年先に送るとして(必ず実現する所存です!)今年はその『予習』の機会をお届けしたい」と思いを述べ、「『あの』太陽劇団の、『あの』がわかってこそ、その真価が堪能できる。メインディッシュを楽しみに、今年はアペリティフを頂きながら期待を高めるとしよう!」と語った。
上映会では、「堤防の上の鼓手 俳優によって演じられる人形のための古代東洋の物語」「最後のキャラバンサライ(オデュッセイア)」「フォル・エスポワール号の遭難者たち」の上演映像に加え、カトリーヌ・ヴィルプー監督によるドキュメンタリー映画「アリアーヌ・ムヌーシュキン:太陽劇団の冒険」が披露される。各作品の上映スケジュールは、公式サイトをチェックしよう。「太陽劇団シネマアンソロジー」は、10月10日まで。
なおステージナタリーでは「東京芸術祭2021」特集を展開中。きたまり、北尾亘、スズキ拓朗らによる座談会と、「東京芸術祭」総合ディレクターである宮城聰と美術家・YORIKOの対談が掲載されている。関連する特集・インタビュー
内藤美奈子コメント
世界最高峰に君臨する演劇界の巨人ムヌーシュキン。彼女が率いる太陽劇団が「日本」に材を得た新作を創作する。そしてそれを東京芸術祭に招くことができる……同時代に生きる劇場関係者としてこれほどわくわくするプロジェクトがあろうか……! その実現のためにあらゆる可能性を模索したが、コロナ禍がカンパニーの創作と日本側の招へいに与えた影響は大きく、やむなく来日公演を断念した。しかしこの新作「金夢島」の創作は今秋パリで初演を迎えるべく続いている。実際に作品を東京で見る楽しみは数年先に送るとして(必ず実現する所存です!)今年はその「予習」の機会をお届けしたい。まずは太陽劇団がどれほどすごい作品を作ってきたのか、その圧倒的な魅力を映像で体験して頂く「シネマアンソロジー」が今日から5日間上映されるので4作品すべて要チェック! そして常に演劇的事件であり続けたその創作について、ムヌーシュキンと日本演劇界のキーパーソンたちが語り合うトークセッションもお見逃しなく。「あの」太陽劇団の、「あの」がわかってこそ、その真価が堪能できる。メインディッシュを楽しみに、今年はアペリティフを頂きながら期待を高めるとしよう!
東京芸術祭2021 芸劇オータムセレクション 特別上映会「太陽劇団シネマアンソロジー」
2021年10月6日(水)~10日(日)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス
※L'ILEの「I」は、アクサン・シルコンフレクス付きが正式表記。
※舞台写真クレジットのMicheleの1つ目のeはアクサン付きが正式表記。
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“メインディッシュ”を前に期待を高めて、太陽劇団の特別上映会が本日スタート(コメントあり / 動画あり)
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