コロナの向こうに何を見る?「鳥の演劇祭14」が9月に開催

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「鳥の演劇祭14」が9月11日から26日まで、鳥取・鳥の劇場で開催される。

「鳥の演劇祭14」チラシ

「鳥の演劇祭14」チラシ

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“未来を選ぼう。「コロナ」の向こうに何を見る?”をキャッチコピーに掲げた今回の演劇祭では、“演劇”と“ちがう分野”を掛け合わせることで、出会いと思考の場を生み出すことを目指す。

第1週の11・12日は「『私』の向こうに何を見る?」をテーマに、じゆう劇場「『ロミオとジュリエット』から生まれたもの」、鳥の劇場「ブレヒト版『アンティゴネ』」を、第2週の18・19日は「『過去』の向こうに何を見る?」をテーマに、累累「おとしモノ」と鳥の演劇祭14プロデュース作品「戦場のピクニック」を、第3週の25・26日は「『図工』の向こうに何を見る?」をテーマにSPAC-静岡県舞台芸術センター「みつばち共和国」と鳥の劇場「すてきな三にんぐみ」を上演。そのほかワークショップ、関連企画、対談企画、講演など多彩なプログラムが用意されている。

開催に向けて、演出家で鳥の劇場芸術監督の中島諒人は「コロナの状況は、もともと弱っていた生活の各種基盤をさらに痛めつけました。そして私たちに立ち止まることを強いました。考え、悩む時間をくれました。人間について、社会について、生きることについて、あるいは自分の仕事の意味について、多くの人が今までの『当たり前』を疑う機会になりました。コロナによる停滞や混乱を好機と捉え、私たち自身が変わらなければなりません」と言い、「今年の鳥の演劇祭は、演劇と別分野を結合させ、毎週テーマを決め講師の方から話を聞いたりワークショップに参加しながら、そして演劇作品を観ながら、これからの社会のあり方について、地方での生活の未来について、多角的に思考する新しい交感の場を作ります」と意気込みを語っている。

中島諒人コメント

人口減、高齢化、経済の衰退などで、地方は現在本当に厳しい状況にあります。今、普通に暮らす人たちこそが、じっくり考え、将来のあり方について自覚的主体的に選択をしていかなければ、私たちの、そして将来世代の良き未来は失われていくのです。

今、地方にこそ出会いによる刺激と、刺激に促された思考が必要です。コロナの状況は、もともと弱っていた生活の各種基盤をさらに痛めつけました。そして私たちに立ち止まることを強いました。考え、悩む時間をくれました。人間について、社会について、生きることについて、あるいは自分の仕事の意味について、多くの人が今までの「当たり前」を疑う機会になりました。コロナによる停滞や混乱を好機と捉え、私たち自身が変わらなければなりません。

今年の鳥の演劇祭は、演劇と別分野を結合させ、毎週テーマを決め講師の方から話を聞いたりワークショップに参加しながら、そして演劇作品を観ながら、これからの社会のあり方について、地方での生活の未来について、多角的に思考する新しい交感の場を作ります。

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鳥の演劇祭14

2021年9月11日(土)~26日(日)
鳥取県 鳥の劇場

上演プログラム

じゆう劇場「『ロミオとジュリエット』から生まれたもの」

2021年9月11日(土)・12日(日)
[劇場]

原作:ウィリアム・シェイクスピア
構成・演出:中島諒人、齊藤頼陽
出演:じゆう劇場

鳥の劇場「ブレヒト版『アンティゴネ』」

2021年9月11日(土)・12日(日)
[特設野外劇場]

原作:ベルトルト・ブレヒト
翻訳:谷川道子
構成・演出:中島諒人
出演:齊藤頼陽、中川玲奈、高橋等、中垣直久、安田茉耶、後藤詩織、大川潤子

累累「おとしモノ」

2021年9月18日(土)・19日(日)
[劇場]

作・演出・振付・出演:累累(藤田善宏丸山和彰

鳥の演劇祭14プロデュース作品「戦場のピクニック」

2021年9月18日(土)・19日(日)
[特設野外劇場]

作:フェルナンド・アラバール
演出:中島諒人
出演:高橋等、中垣直久、後藤詩織、ホリユウキ、斎藤友香莉、下地萌音

SPAC-静岡県舞台芸術センター「みつばち共和国」

2021年9月25日(土)・26日(日)
[劇場]

メーテルリンク作「蜜蜂の生活」に基づく
作・演出:セリーヌ・シェフェール
日本語台本:能祖將夫
出演:SPACたきいみき、永井健二、仲村悠希、木内琴子)

鳥の劇場「すてきな三にんぐみ」

2021年9月25日(土)・26日(日)
[特設野外劇場]

原作:トミー・ウンゲラー
構成・演出:中島諒人
出演:齊藤頼陽、中川玲奈、高橋等、中垣直久、安田茉耶、ホリユウキ、下地萌音、斎藤友香莉

ワークショップ

じゆう劇場の人たちと自由に体を動かそう

2021年9月11日(土)
[劇場]

講師:中島諒人

不条理劇「戦場のピクニック」を読むワークショップ

2021年9月18日(土)
[ホワイエ]

講師:中島諒人

家の図面を読むワークショップ1

2021年9月18日(土)・19日(日)
[ホワイエ]

講師:塚本由晴(アトリエ・ワン)

tupera tupera 工作ワークショップ

2021年9月25日(土)
[ホワイエ]

講師:亀山達矢

関連企画

「小鳥の家族」

2021年9月11日(土)・12日(日)、18日(土)・19日(日)
鳥の劇場周辺、鹿野町内

「果樹の里山」でいろいろ体験

2021年9月11日(土)~26日(日)の土日
果樹の里山(鹿野町河内集落)

写真ワークショップ「身近な自然を親子で撮影しよう!」親子フォトキャラバン

2021年9月18日(土)・19日(日)
鳥の劇場周辺、鹿野町内

対談

「大澤真幸 × 播磨靖夫」

2021年9月12日(日)
[ホワイエ]

「塚本由晴 × 中島諒人」

2021年9月19日(日)
[ホワイエ]

「亀山達矢 × 苅宿俊文」

2021年9月26日(日)
[ホワイエ]

講演

大澤真幸(社会学)
2021年9月11日(土)
[ホワイエ]

播磨靖夫(アマチュア思想家)

2021年9月12日(日)
[ホワイエ]

苅宿俊文(教育学)

2021年9月25日(土)
[ホワイエ]

tupera tupera 亀山達矢(絵本作家)

2021年9月26日(日)
[ホワイエ]

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※2021年8月25日追記:累累「おとしモノ」とSPAC-静岡県舞台芸術センター「ミツバチ共和国」は新型コロナウイルスの影響により中止となりました。また鳥の演劇祭14プロデュース作品「戦場のピクニック」、鳥の劇場「すてきな三にんぐみ」の会場が変更になったほか、関連企画「『果樹の里山』でいろいろ体験」は中止になりました。

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