「変半身(かわりみ)」開幕、松井周「小さな妄想がここまで大きくなった」

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inseparable「変半身(かわりみ)」が昨日11月29日に東京・東京芸術劇場 シアターイーストにて開幕した。

inseparable「変半身(かわりみ)」より(撮影:引地信彦)

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inseparable「変半身(かわりみ)」より(撮影:引地信彦)

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inseparableは、村田沙耶香と松井周が共同原案をもとに、演劇と小説をそれぞれに発表するプロジェクト。2017年に取材を開始し、合宿や試演会などを経て「変半身(かわりみ)」の原案を作成した。それをもとに、村田は小説版「変半身(かわりみ)」、松井は舞台版「変半身(かわりみ)」を作り上げた。

舞台版「変半身(かわりみ)」は、近未来のとある離島“千久世島”が舞台。奇祭で弟を亡くした男のところに、数年後のある日、死んだはずの弟が戻ってきて……。開幕に際し、作・演出を手がける松井は「誰かを大味な枠にはめてつつくような、貧しい単純さをベースにして人間を語ることから解き放たれたくて、俳優とスタッフと共に丹念に『千久世島』を構築してみました。もとは村田沙耶香さんと生み出した小さな妄想がここまで大きくなったかと思うと、感慨深いものがあります」と手応えを述べる。

inseparable「変半身(かわりみ)」より(撮影:引地信彦)

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inseparable「変半身(かわりみ)」より(撮影:引地信彦)

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出演者の金子岳憲は作品について「松井さんの妄想が作り上げた人物が蠢き、それを担う俳優の出自がバラバラなんだけど、現実世界でもそれはそうだから、それが群像劇の強度を増し、スタッフワークはウソとホントを行ったり来たりする絶妙さでワクワクします」と話し、安蘭けいは自身の役について「私の演じる丸和玲香は、少し怖い上司といった感じの役ですが、きっと笑っていただけるような色々な演出があり、私自身もとても楽しんでいるので、ぜひこの中毒性のある世界観を体験しに劇場へお越しください」と観客に呼びかけている。

東京公演は12月11日まで。その後、12月14・15日に三重・三重県文化会館 小ホール、18・19日に京都・ロームシアター京都 ノースホール、21・22日に兵庫・神戸文化ホール 中ホール舞台上にて上演される。

松井周コメント

人間って複雑だなと思います。と同時に、誰でも同じような単純さもありますよね。ならば、あらゆる複雑さを経た上で、豊かな単純さをシェアしたい! そんな思いでつくりました。誰かを大味な枠にはめてつつくような、貧しい単純さをベースにして人間を語ることから解き放たれたくて、俳優とスタッフと共に丹念に「千久世島」を構築してみました。もとは村田沙耶香さんと生み出した小さな妄想がここまで大きくなったかと思うと、感慨深いものがあります。どうぞ存分に味わってください。

金子岳憲コメント

今回の作品は現代のテクノロジーを起点にして今にも起こるかもしれない問題の中で、人がどのように生きていくかってお話で、その中で松井さんの妄想が作り上げた人物が蠢き、それを担う俳優の出自がバラバラなんだけど、現実世界でもそれはそうだから、それが群像劇の強度を増し、スタッフワークはウソとホントを行ったり来たりする絶妙さでワクワクします。

今朝、松井さんがあさイチで、肛門日光浴って知ってる?と聞いてきて僕は知らないですと答えました。それは今回の芝居とは全く関係ないです。ご来場お待ちしております。

安蘭けいコメント

松井さんとは、「レインマン」以来になりますが、ご一緒させていただくのをとても楽しみにしていました。今回の作品も、稽古場はとても和やかに進んでいて、摩訶不思議な世界観にいつの間にかどっぷりはまっています。私の演じる丸和玲香は、少し怖い上司といった感じの役ですが、きっと笑っていただけるような色々な演出があり、私自身もとても楽しんでいるので、ぜひこの中毒性のある世界観を体験しに劇場へお越しください。

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inseparable「変半身(かわりみ)」

2019年11月29日(金)~12月11日(水)
東京都 東京芸術劇場 シアターイースト

2019年12月14日(土)・15日(日)
三重県 三重県文化会館 小ホール

2019年12月18日(水)・19日(木)
京都府 ロームシアター京都 ノースホール

2019年12月21日(土)・22日(日)
兵庫県 神戸文化ホール 中ホール舞台上

原案:村田沙耶香、松井周
脚本・演出:松井周
出演:金子岳憲三村和敬大鶴美仁音日高啓介能島瑞穂、王宏元 / 安蘭けい

※日高啓介の「高」ははしご高が正式表記。

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