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古川日出男×管啓次郎×小島ケイタニーラブ×柴田元幸「銀河鉄道の夜」南相馬へ

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左から柴田元幸、管啓次郎、古川日出男、小島ケイタニーラブ。(撮影:朝岡英輔)

左から柴田元幸、管啓次郎、古川日出男、小島ケイタニーラブ。(撮影:朝岡英輔)

「朗読劇~銀河鉄道の夜~南相馬公演」が、1月20日に福島・南相馬市民文化会館 ゆめはっと 多目的ホールで上演される。

「朗読劇~銀河鉄道の夜」は、古川日出男が宮沢賢治の童話をもとに立ち上げた朗読劇。2011年の東日本大震災を機に誕生し、東北を中心に全国を巡り20公演が行われた。14年には河合宏樹監督のもと「ほんとうのうた~朗読劇『銀河鉄道の夜』を追って~」のタイトルで映画化。昨年17年12月の青森・八戸公演で、新たな脚本が書き下ろされた。このたびこの新作脚本を引っさげ、初めて南相馬で公演を行う。

舞台上では古川の朗読に、音楽家・小島ケイタニーラブの音楽と歌、詩人でエッセイストの管啓次郎による書き下ろしの詩の朗読、そして翻訳家・柴田元幸のバイリンガル朗読が加わる。上演に向け古川は、「現場であって、南相馬という土地に、どう『直面』できるのか? ただただ嘘のないステージにしたい、と、いま思っている」とステージナタリーにコメントを寄せた。

古川日出男コメント

この朗読劇の初演は2011年の12月で、それから延々あちらこちら日本中を回って、その間になんと11回の改稿を行なっているのだけれど(つまり脚本は第11稿に達した。うち、2種のバージョンだけ活字化されている)、どうしてそんなにも書き直しつづけたのか? むろん、必要があったからだ。出演者が増えたり、「ベターなアイディア」というのが浮かんでしまったり、走行中の電車のなかやロック・フェス内で上演するといった条件があったり、等、脚本は増改築をせざるをえなかったからだ。ただ、個人的なことを言うと、脚本担当の自分は「惰性でこういうのを上演したくない」と思いつづけていた。惰性、なんという最低な言葉だ。それから、偽善、これも最低だ。そういうのにならないために、俺に何ができるのか? これを考えつづけた。そもそもボランティアもどきと勘違いされるプロジェクトなのだから、単に持続することに意味はない。ないどころか、害悪がある。では、「単に」ではない持続とは、なんなのか? その答えが、「いいかげん俺は脚本をゼロから書き直してやる」だった。2017年の12月、青森県の八戸で、そういう「新『銀河鉄道の夜』」としか言えないものを初演した。そうなのだ、この朗読劇は、初演が2度あるのだ。そして、見所だって、いろいろある。管啓次郎の新作詩だし、小島ケイタニーラブの歌唱、サウンドだし、柴田元幸が訳者のはずなのに役者になってしまっている演技(の底力)だ。さて、あとは、現場であって、南相馬という土地に、どう「直面」できるのか? ただただ嘘のないステージにしたい、と、いま思っている。よろしくお願いします。

「朗読劇~銀河鉄道の夜~南相馬公演」

2018年1月20日(土)
福島県 南相馬市民文化会館 ゆめはっと 多目的ホール

出演:古川日出男管啓次郎小島ケイタニーラブ柴田元幸

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