今年創立45周年を迎えた大駱駝艦が、AIをテーマにした連作「擬人」と「超人」を上演。その“前半”にあたる「擬人」では、人と身体を巡ってさまざまなアプローチが繰り広げられる。
舞台の中央には、1本の柱が立てられ、その上方には細い枝が広がる。柱は、1本の樹木にも、またニューロンを模しているようにも見える。開演とともに舞台に照明が当たると、舞台の前面にはおかっぱ頭で同じ黒の衣装を身に付けたダンサー14名が、脚を抱えてずらっと蹲っていた。やがて首を上げ、首を回し、手を広げ、脚を上げ、少しずつ可動域を広げていくダンサーたち。動きの角度や速度は細かく刻まれ、それが14人、ぴたりとそろっている。土井啓輔と
続けて、棺桶運びの男たちや長い銀色の腕を操るプログラマー、フランケンシュタインと思しき四肢を鎖でつながれた巨人など、さまざまなキャラクターが舞台に現れ、静寂と硬質に満ちた空間は、次第に狂騒的なムードに包まれていく。あるときはグロテスクに、またあるときはコミカルにシーンが展開する中、大きな棺桶に身を潜めた麿が姿を現し……。
上演前、本作について「人間はアホなことを考えて、自分のことを苦しめて楽しんでる。その滑稽さをいじくってみようと思ってます。わけわかんなくて、面白いですよ。うちの場合、どうしてもアナログでやるAI世界だからさ」と語っていた麿。「擬人」で描かれた、人類と身体の問題は、10月5日から8日まで同劇場にて上演される「超人」へと引き継がれる。「擬人」は10月1日まで。なお、「擬人」開幕に際し麿がステージナタリーに寄せたコメントは以下の通り。
麿赤兒コメント
「擬人」離陸成功!
さて来週の「超人」は一体どこへ着陸するのだろう。乞うご期待!!
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大駱駝艦・天賦典式 創立45周年公演「超人」「擬人」
東京都 世田谷パブリックシアター
「擬人」
2017年9月28日(木)~10月1日(日)
「超人」
10月5日(木)~8日(日)
振鋳・演出・美術・鋳態:
鋳態:麿赤兒 /
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