12月26日に開幕する
K-BALLET Optoは、熊川哲也が総監督を務める
稽古場では、ちょうどオシラサマのシーンを稽古しているところだった。オシラサマは、馬と娘の悲恋をもとにした、東北に伝わる男女一対の神様。劇中ではまず、娘(
一連のシーンを通したのち、森山がダンサーたちの近くに寄って細かな演出をつけていった。夏の公開リハーサルでは、言葉でダンサーとコンタクトすることが多かった森山だが、この日は森山自身がどんどん動いて見せ、ダンサーたちにより具体的にイメージを伝えていった。しかもただ動きの指示をするのではなく、「ここは娘のこういう気持ちを見せたいから、こんなふうに動いてほしい」と理由を説明したり、「こういう風に見せたいのだけれど、何か動きを足せますか?」と意見を求めたりと、ダンサーに寄り添いながらコミュニケーションを深めていった。そのため、次に同じシーンを繰り返したとき、ダンサーたちはより印象深く、大胆にシーンを作り上げていた。
麿も、森山のイメージをすぐに察知し、身体で表現。ここでの麿は、動きの多様さを見せるというより、見上げた顔の角度、宙に向けて伸ばした両腕など細部に“表情”を滲ませ、ゆっくりとした動作の中で登場人物の心の変化を見せる。そんな麿の動きと、躍動的に舞台を駆け回るバレエダンサーたちの動きが一つのシーンの中に同居する様は非常に緊張感にあふれており、続きの展開を期待せずにはいられない。さらに稽古の後半で麿は「慣れておかないとね」と呟き、自ら本番で使う仮面をつけ、衣裳を羽織って稽古に臨んでいた。
公演は12月26日から28日まで東京・東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)、1月9日に山形・荘銀タクト鶴岡(鶴岡市文化会館)、12日に秋田・あきた芸術劇場ミルハス、15日に青森・SG GROUPホールはちのへ(八戸市公会堂)、18日に岩手・北上市文化交流センターさくらホールfeat.ツガワ、20日に北海道・札幌市教育文化会館にて行われる。
Orchardシリーズ K-BALLET Opto「踊る。遠野物語」
開催日程・会場
2025年12月26日(金)〜28日(日)
東京都 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
2026年1月9日(金)
山形県 荘銀タクト鶴岡(鶴岡市文化会館)大ホール
2026年1月12日(月・祝)
秋田県 あきた芸術劇場ミルハス 大ホール
2026年1月15日(木)
青森県 SG GROUPホールはちのへ(八戸市公会堂) 大ホール
2026年1月18日(日)
岩手県 北上市文化交流センターさくらホールfeat.ツガワ 大ホール
2026年1月20日(火)
北海道 札幌市教育文化会館 大ホール
スタッフ
演出・振付・構成:
出演
石橋奨也 /
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【稽古場レポート】「踊る。遠野物語」稽古場レポ 躍動するバレエダンサー、細部にも表情を滲ませる麿赤兒 https://t.co/3eck3kNUHg
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