現演出版ラスト公演、2人のアニーが挨拶「観に来てくれた人を元気に」

ミュージカル「アニー」が、明日4月23日、東京・新国立劇場 中劇場にて開幕する。本日4月22日には囲み取材が同劇場にて行われた。

1986年の初演以来、日本での上演が重ねられている本作。約9000人の中から難関のオーディションを勝ち進んだ河内桃子（トゥモロー組）と池田葵（スマイル組）がWキャストでアニー役を務める。またミス・ハニガン役を遼河はるひ、ルースター役を大口兼悟が演じ、リリー役は元AKB48、SDN48の野呂佳代が担当。大富豪ウォーバックス役は一昨年、昨年に引き続き三田村邦彦が、秘書のグレース役は木村花代が演じる。演出はジョエル・ビショッフが手がけた。

囲み取材には、河内、池田、三田村、遼河、木村、大口、野呂が登壇。河内が「稽古でやったことをきちんと120％出し切りたいと思います」と意気込みを述べると、池田も「稽古でやってきたことをそのまま出して、思いっきりがんばりたいと思います」と同じように意気込む。続く大口も「稽古よりも本番で、もっとがんばりたいと思います」と2人にならい、遼河からは「あたりまえじゃん！」とツッコミが。記者たちの笑いを誘った。

そんな遼河は「パワフルで力が要る役なので、子供のパワーに負けないよう、1回1回出し切りたい」とハニガンさながらのコメントを述べる。三田村はジョエルによる演出が、16年目を迎える今回で最後になる件について触れ、「客席で1度観たかったのに叶わなくて」と残念がる。「ジョエルの演出は速くて、暗転がほとんどない。次から次へと見せ場なので、やっていてもあっという間に時間が過ぎる」とジョエル演出に賛辞を送った。

野呂は「昨日初めて衣装を着てやったら、だんだん気持ちが衣装に追いついてきまして……。なので今、楽しいです」とコメント。「子供たちに励まされながらがんばってます」と微笑み、続く木村も「子供たちに負けようにがんばります」とコメントを述べた。

アニー役2人の印象について、三田村は「やんちゃなところがない。非常にお嬢ちゃん。いつか化けの皮が剥がれるんじゃないかと見てたけど、本当にこのままなんですね。こういう礼儀正しい子を育てるにはどうしたらいいのか、お母さんに聞きたい」と目を細める。さらに「一方でお芝居に入るとすごいテンションで……。こんなに小さい時から役者として切り替えができるって、すごいと思いますね」と褒め称えた。

それを受けてか、「大人キャストの中で『この人のがここが好きだ』というところはありますか？」という記者からの問いかけに、河内は「クニクニ（三田村）の声がすごい好き」と回答。三田村は「ありがとう。こんな声でよかったら、いつでもずーっとしゃべってますよ」と一段低い声で語りかけ、目尻を下げる。

遼河は6年ぶりのミュージカル出演について「幕が開いて、客席にみなさんいらっしゃって、『わ、この感覚すごく久しぶりだな！』と思いました。緊張半分、気持ちよさ半分ですかね」とコメント。2人のアニーに向け「舞台をやっててよかったなっていう瞬間は、最後お客さんから拍手をいただけたとき。その瞬間瞬間を大切にしていったら……」とアドバイスを送った。

「観に来てくれた人を元気にできるように精一杯がんばるのでぜひ観に来てください」と河内、「出演者1人1人が素晴らしいので、ぜひ観に来てください」と池田も挨拶し、緊張しながらも、大人キャストに励まされ2人で立派に会見を締めくくった。

ミュージカル「アニー」は4月23日より東京・新国立劇場にて公演を行い、以降、福井、大阪府、福岡、愛知と巡演する。