記者から第1部「おばこ」で自身の役について聞かれた渡辺は「祖母も(今回の役名と同じ)花子って名前なんです。本当に芝居の中の花子のような優しいおばあちゃんでした。そんな役をやれるのはうれしいですし、なかなか上演されることのない芝居、40年ぶりの上演となるこの作品を、このメンバーできるのは幸せです。世知辛い世の中に、人情味のある芝居を皆さんにぜひ観に来ていただきたい」とコメント。さらに「25歳の芸者の話なので演出家から『痩せるように』と言われ、減量に成功しました。しかし誰にもわかってもらえないのですが……」と続け、会場に笑いが起こった。第2部の「渡辺えり愛唱歌」では「サプライズで友人に出てもらうかもしれません」と予告。誰が登場するのか楽しみだ。
共演の藤田朋子は「渡辺えりさんとお芝居ができるのがすごくうれしいです。セリフは山形の庄内弁で、言葉が温かい。人情味のあるお話の中で幸せなお役をやらせていただけるので最後までがんばりたいです」と意気込む。鷲尾真知子も「私は芝居の中で上州弁を話します。庄内弁とは違うこの微妙な差の方言。方言の持つ味わいなどもお客様に楽しんでいただきたいです。江戸前ではなく、上州のちょっと寂れた温泉街の、そこで生きる女たち、女将さんを生き生き演じられたら」と続けた。若林豪が「渡辺えりさんは、稽古のときには湯水のようにアイデアが出てきて、芝居が膨らんでいきました。目からうろこです。柔らかい芝居をあまりしてこなかったので、(人生の)最後にできてよかったなと感謝しています(笑)」と述べると、渡辺と藤田から「終わらないよ!(笑)」とツッコミが入った。
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