砂原、YAPANら登場のお祭り騒ぎ「Ki/oon Night」
2012年5月3日 12:43
1 音楽ナタリー編集部
Ki/oon Musicのレーベル設立20周年を記念し、東京・LIQUIDROOM ebisuにて20日間にわたって行われていたライブイベント「キューン20 イヤーズ&デイズ」の17日目公演が4月27日に開催。バラエティ豊かなアーティストがDJやライブアクトとして登場し、LIQUIDROOM全館を熱狂させた。
1Fのメインフロアにはオープン直後にTAKE(FLOW)が登場し、Ki/oon Musicの社員を相棒に迎えてレーベル所属アーティストの楽曲ばかりを回し盛り上げる。続くSuper Benjaminはチャットモンチーの福岡晃子とダンサー菊地美佐子によるユニットで、DJユニットではなく「エンジョイユニットです」(福岡)とのことだ。彼女たちが好きなKi/oon Music所属アーティストのナンバーばかりをかけ、ときに楽曲に合わせて福岡が熱唱し、ときに2人がフロアに降りてきてオーディエンスと一緒に踊りまくる。未だ夕刻と言えるような時間にもかかわらず、場内は早くも大盛り上がりとなった。
3番手はDJハヤシ(POLYSICS)。夏フェスなどで恒例となったハヤシのDJを待ちこがれていた観客は多数おり、Super Benjaminと入れ替わりで彼が舞台上に姿を見せると大きな歓声や指笛が起こる。その期待に応えるように、のっけからエアドラムやエアギターをぶちかますハヤシ。さらに後半ではバンドメンバーのヤノやフミもステージに現れ、興奮に華を添えた。
次のYAPANのライブから、フロアは一転してクラブライクな雰囲気に。1stアルバム「Hello World」の収録曲「China Talker」を軸に、4つ打ちのキックが体幹に響くアレンジで観客をダンスへと導く。途中では誰もが知る大ネタを挟み込むなど遊び心を覗かせつつ、50分のライブを展開した。そしてサブステージにDJ TASAKA、石野卓球が立て続けに登場すると、場内は深い時間のような盛り上がりに。続く砂原良徳は久川大志(ARM)をサポートに迎え、ナカノセイヤが映像を担当するおなじみの布陣で、新曲「The Square Composition」からライブをスタート。ノイズにまみれたようなハイファイサウンドでオーディエンスを圧倒したほか、既発曲もエッジの効いたアレンジでひりひりとした音像を鳴らしていき、LIQUIDROOMを緊張感のある空間に変えた。
終盤はナカコー(iLL、LAMA)のDJから幕を開ける。彼はキャッチーな楽曲を次々と投下していき、観客を踊らせ、笑顔を呼ぶ。しかし後半はドローンが耳に残るアンビエントな楽曲を鳴らし、深夜にふさわしい静謐な空気を作り出した。そしてメインフロアのトリはagraphが担当。最新アルバム「equal」の曲を鳴らしつつ、ダンサブルなアレンジを施して音源とは違う一面を提示し、レーベルの一大イベントに華を添えた。
また2FのLIQUID LOFTやギャラリーにはDJ JIN(RHYMESTER)、Mr. Beats a.k.a. DJ CELORY 、U-ICHI(HOME MADE 家族)といったKi/oon Music内のブラックミュージック寄りのレーベル「NeOSITE」に所属するアーティストたちが集結し、ヒップホップを中心にスピンして盛り上げた。それぞれがキューンの音源をはさみこみプレイする姿に、ファンだけでなくスタッフも興奮。またDJ CELORYのプレイ時には、6月6日にリリースされる人気ミックスCDシリーズ初の邦楽盤「BON-VOYAGE LOVERS ~Japanese Sky~」に収録の「A Perfect Sky」を歌うHeartbeatも駆けつけライブを行うなど、フロアを大いに沸かせた。
音楽ナタリー @natalie_mu
砂原、YAPANら登場のお祭り騒ぎ「Ki/oon Night」 http://t.co/hb9y9qUh