「A FLOOD OF CIRCUS」は「a flood of circle流のロックンロール・サーカス」をテーマに掲げる恒例企画で、毎回a flood of circleと親交のあるバンドが参加している。今年は
SIX LOUNGE
「おはようございます。SIX LOUNGEです」というa flood of circleへのリスペクトを込めたヤマグチユウモリ(G, Vo)の挨拶を口火に、トップバッターとしてELEPHANT STAGEで豪快なライブを届けたSIX LOUNGE。1曲目の「ロックンロール」から3ピースバンドならではのソリッドかつ強烈なアンサンブルを聴かせ、オーディエンスでみっちりと埋め尽くされたフロアを揺らす。また初期曲でありライブの定番曲「メリールー」を披露する前にヤマグチは、a flood of circleの「Honey Moon Song」の1節を歌い上げ、「俺たちの憧れであり、倒したい相手であります」と力強く宣言した。
Large House Satisfaction
TIGER STAGEに登場したLarge House Satisfactionは、会場をビリビリと震わせるレベルの爆音を轟かせ続け、強烈な存在感をオーディエンスに刻み付ける。“日本一の音圧を誇るサウンド”をフロアに叩きつける一方で、小林要司(Vo, G)は「マジで俺はフラッドが武道館をやるのがうれしい」とa flood of circleが5月に控える初の東京・日本武道館公演に向けての思いを語り、「全然終わりたくない。また呼んでね。だって楽しいもん、今日!」とその音からは想像できないチャーミングな言葉を放った。
w.o.d.
グランジ色を強く打ち出した「リビド」や、うねるようなグルーヴで踊らせる「My Generation」などでドープな空気を作り出したのはw.o.d.。中島元良(Dr)の刻むタイトなビートにKen Mackay(B)はメロディアスなベースを乗せ、サイトウタクヤ(Vo, G)が少しぶっきらぼうで粘度の高いボーカルを絡ませる。「新年一発目です。歌詞めっちゃ飛ばしてます」とうそぶくサイトウだったが「いい曲ができました。がんばって歌うので聴いてください」という紹介に続いた最新曲「普通な日」では、肩の力がほどよく抜けた心地よいアンサンブルにほのかなノスタルジーをにじませた歌を重ね会場の空気を緩ませた。
TASOGARE BUDDY(藤井一彦 with ウエノコウジ)
ともに“アラ還”、広島出身の藤井一彦(THE GROOVERS)とウエノコウジ(the HIATUS、Radio Caroline)の2人によるTASOGARE BUDDYのステージは、そのキャリアにふさわしい、いぶし銀のパフォーマンスで観客を唸らせるものに。藤井が「すいません。急にこんなおじさんが出てきて」と謝罪すれば、ウエノは「からあげ弁当の端にある漬物みたいの?」と「A FLOOD OF CIRCUS 2026」における自分たちの立ち位置を説明する。もちろん曲も演奏するが、MCもTASOGARE BUDDYのパフォーマンスの一環とばかりに広島弁全開でトークを展開し、爆笑を巻き起こす2人。最後は時間が押す中で「亮介が次の曲が好きだっていうから」と「美しき人よ」を披露して味わい深い空気を紡いだ。
The Birthday
The Birthdayは亡きチバユウスケ(Vo)が遺した「誰かが」「愛でぬりつぶせ」「LOVE ROCKETS」などの7曲を、クハラカズユキ(Dr)、ヒライハルキ(B)、フジイケンジ(G)の3人がバトンをつなぐようにリードボーカルを務めるスタイルでパフォーマンス。かつてチバが立っていたステージの真ん中を空け、それぞれの楽器を繰りながら情熱的に歌い上げる。フロアを埋め尽くすオーディエンスは食い入るようにステージを見つめながら、時に拳を突き上げ、時に声を張り上げ、メンバーのセッションに熱狂した。なお、クハラはライブ翌日に鼠径ヘルニアの治療のためライブ活動の一時休止を発表しており、この日は初の日本武道館公演に向けて邁進する後輩a flood of circleのために身を削り一肌脱いだ形となった。
ビレッジマンズストア
「待ってたよ! この時期になると毎年オファーを待ってたよー!」と念願の「A FLOOD OF CIRCUS」初出演に喜びを爆発させたのは、TIGER STAGEのトリ・ビレッジマンズストア。コール&レスポンスはもちろん、サークルモッシュ、メンバーによるクラウドサーフと、ワンマンライブさながらの盛り上がりを生み出し、すさまじい熱気をフロアのあちこちから立ち上らせる。水野ギイ(Vo)は「俺たちは佐々木亮介の都合のいい女!」と深夜に酔ったa flood of circleの佐々木亮介(Vo, G)に呼び出されることをボヤきつつ、a flood of circleへの愛を言葉の端々や一挙手一投足にほとばしらせた。
a flood of circle
ゲスト6組の熱演を受けて、主催者であるa flood of circleも血湧き肉躍るパフォーマンスを展開。まずは素肌に革ジャンを羽織った佐々木がお茶割りを手に現れ、「伝説の夜を君と」を1人で歌い出す。ワンコーラスが終わったところで渡邊一丘(Dr)、HISAYO(B)、アオキテツ(G)が合流し、スリリングなアンサンブルとともに「Flyer's Waltz」「Dancing Zombiez」を畳みかけ、フロアのボルテージを引き上げていく。イベント開始から5時間近くが経っていたがオーディエンスのエネルギーはまだ枯渇していない模様で、会場の熱気を冷ますべく空調がフル回転する事態に。佐々木はお茶割りの缶をあおり、シャウト混じりの歌声を響かせ、火にガソリンを注ぐように観客を焚き付ける。
ハイライトとなったのは、5月6日に行う初の日本武道館単独ライブに向けての思いを歌詞に刻んだ「夜空に架かる虹」。バンドにとっての一世一代の大舞台に向けての1曲を届けつつ、佐々木が本編最後に放ったのは「(曲は)全部やったよね? ありがとう。じゃあ武道館来て。よろしく」という言葉だった。そっけないような、それでいて照れ隠しのような、実にa flood of circleらしい去り際に、観客は笑いながら拍手を送った。
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Pk @MrPk690
@natalie_mu フラッドオブサーカス素晴らしいライブレポートですね