自身のホームタウンである茅ヶ崎とほど近い横浜に、6月18日にリリースした3rdアルバム「航海士」を携えて降り立ったTani。6月末とは思えないほどの暑さとなったこの日は、友人同士、家族連れ、恋人同士といった老若男女のファンや、休日の横浜観光を楽しむ人たちを前にその歌声を届けた。
青空の下で大勢の観客に手拍子で迎えられたTaniは、壮観な景色を前に喜びを隠せない様子。まずは涼やかで伸びのある声を聞かせる「もう一度」で、オーディエンスをみずみずしい世界へと誘う。「ボンボヤージュ! 道行く人たちもフリーライブをやってますのでよろしくお願いします!」と気さくに挨拶をすると、「Myra」「愛言葉」といった自身の代表曲や、最新アルバムからの楽曲で、26歳のTaniのリアルな思いを歌った「他人り事」など、透明感あるボーカルを引き立てるミディアムナンバーを続けて披露していく。
心地よい海風が頬をなでていく、野外ライブにふさわしい気候を受けてTaniは思わず「超気持ちいいなあ……」とポツリ。そして、「ここまでしっとりできたので、ワイワイ楽しんでいる様子を歩いている人に伝えたい!」と会場一帯にいる人たちを巻き込んでコール&レスポンスを全力で繰り広げる。ほどよい一体感が作られたところで、「ワンダーランド」を皮切りにアップテンポな楽曲やヒット曲「W/X/Y」でオーディエンスの心を弾ませていく。そんな楽しげな空気を盛り上げるように、ステージの上空には3羽の鳥が羽ばたく瞬間も。開放的な空間にぴったりなTaniのパフォーマンスに、初めて彼のライブを観るであろう子供たちもはしゃぐ様子が見られた。
開演から1時間が経った頃、「夢のような時間です。赤レンガ倉庫でこんなに大きな音が出せるなんて」と気持ちよさそうに目を細めたTani。続けて「あなたの人生の航海士はあなた自身なんですよ、という曲です」と口にした彼は、アルバムのリード曲でありデビュー5周年を経ての“現在地”を刻んだ「後悔史」を高らかに歌い上げた。アンコールで「あなたたち最高です! 楽しかったです。音楽があなたにとって隠れ家であったり、逃げ場所になったり、背中を押すものであってほしい」と音楽に懸ける思いを明かしたTaniが、ラストナンバーとして選んだのは「ここで待っているから」と歌う「おかえり」。曲のクライマックスでは、バンドが奏でる朗らかなアンサンブルに乗って、Taniのロングトーンが空高く響き渡った。
なお、Taniは9月よりライブツアー「Tani Yuuki Live Tour 2025 "Still love...this"」を開催。ツアーファイナルとして、12月15日に初の東京・日本武道館ワンマンライブを行う。
セットリスト
「Tani Yuuki Free Live "Bon Voyage!" at横浜赤レンガ倉庫」2025年6月29日 横浜赤レンガ倉庫
01. もう一度
02. Myra
03. 他人り事
04. 愛言葉
05. ワンダーランド
06. 運命
07. W/X/Y
08. Life is beautiful
09. 夢喰
10. 後悔史
11. おかえり
みぃ @mie_2021_loves
何が嬉しいって「老若男女を楽しませる」ってさ凄いことよね https://t.co/VXTr2YYIFP