ドラマチックに幕開け
「イルカラブストーリー 101回目のイナホバケーション」という往年の月9ドラマの題名を詰め込んだかのようなタイトルを冠した今回のツアー。その世界観を表現すべく、ステージには都会のビル群やレインボーブリッジを思わせるアーバンなセットが組まれている。ライブの始まりを知らせるホラ貝の音が場内に鳴り響くと、ステージ後方のスクリーンにトレンディドラマを思わせる映像が映し出される。物語の主人公はKMTR水族館に勤務するイルカの調教師・レキシ。いつものようにイルカのヨシオと特訓を重ねる彼の元に、ある日、
ステージ中央の階段から登場したレキシは、「Iruka♡Love Story」というカラフルなネオンサインをバックに、シティポップ調のオープニングナンバー「たぶんMaybe明治」をクールに歌唱。「どうも、ケビン・コスナーです」というお決まりの挨拶に続けて、「今回のツアーは“恋愛”がテーマだから、恋の歌、愛の歌、みんなで歌っていこう!」と客席に呼びかける。続けて披露された「ギガアイシテル」では、サビのフレーズに合わせて観客が一斉に手を振り、レキシとの相思相愛ぶりを体現。開放感あふれる「真田記念日」に続き、ひさびさのツアー参加となる蹴鞠Chang(Dr / 玉田豊夢)がツイストのリズムを叩くと、レキシは同じリズムから入ることができる「SHIKIBU」か「姫君Shake!」のどちらを聴きたいかを観客に問いかける。ステージ後方のオブジェに紫が点灯したら「SHIKIBU」、黄色が点灯したら「姫君Shake!」。しばしの静寂ののち黄色が点滅し、バンドは「姫君Shake!」をプレイ。健介さん格さん(G / 奥田健介 from
レキシぷっつん物語
この日最初のMCでレキシは、「今回のツアーは“恋愛”に加えて、“トレンディ”がテーマになっているので、ここからアレンジがジャジーになります」と宣言。バンドが即興でジャズセッションを始めると、「才能をひけらかしている」と、メンバーの演奏能力の高さに改めて感服していた。「古今 to 新古今」をチャールストン調の軽快なアレンジで届けたレキシは、畳みかけるようにして「古墳へGO!」をプレイ。続く「GOEMON」では、ヒロ出島(B / 山口寛雄)と蹴鞠Changのリズム隊がアグレッシブなソロ演奏で観客を沸かせた。
紫の十二単を身にまとい、ステージをアクティブに動き回り、汗だくになりながら「SHIKIBU」を熱唱したレキシ。エネルギッシュなパフォーマンスに会場のあちこちから声援が寄せられるも、男性ファンからの声がことさら多いことに、彼は不満気な表情を浮かべ「男は声かけないで」と客席を牽制し、さらには「次に声かけたら引退するから」と、まさかの引退宣言までも飛び出す。それにもめげず男性ファンが声援を送ると、レキシは引退コンサートの山口百恵ばりにマイクをステージに置きパフォーマンスを放棄。そして「次にマイクを握るのは誰だ?」と元気出せ!遣唐使(Piano / 渡和久)をステージセンターに呼びつけると、半ば強制的にマイクを拾わせ、先ほどまで彼が座っていたキーボードの位置に移動。レキシが思いつくままにThe Beatlesの「Hey Jude」や「Let It Be」のフレーズを演奏すると、元気出せ!遣唐使は、デタラメな英語詞を歌唱して必死に窮地をしのいでみせた。
「レキシ、稲穂振ろっ!」
穏やかなピアノの調べに乗せて「アケチノキモチ」をソウルフルに歌い上げて、先ほどまでのコミカルな空気を一変させたレキシは、ステージ中央の階段を上って一旦退場。すると再びスクリーンに映像が流し出される。舞台はBARアタック。すっかり意気投合したレキシといなほは仲睦まじく会話を交わしている。そんな2人の様子をジェラードンの
サビの変化は突然に
興奮冷めやらぬ会場にラテンタッチのピアノが鳴り響き次曲「エレキテルミー」へ。ここでもう1人のサポートメンバーであるサックス奏者、島流しの圭(鈴木圭)が合流。TAKE島流し(Sax, Fl / 武嶋聡)、元妹子(Tp / 村上基 from
ゴスペルタッチなピアノの音色で最新シングル「YO.JIN.BO」の演奏がスタート。イントロでレキシはとあるラブバラードを気持ちよさそうに口ずさむ。続いてふいに彼がバンドメンバーに向けて「愛してるって最近言わなくなった?」と尋ねると全員が一斉に目を逸らした。ロマンチックな「YO.JIN.BO」に続けて届けられたのは「きらきら武士」。ミラーボールの煌々とした光が場内を照らす中、レキシと観客が「武士」のコール&レスポンスを繰り広げ、本編は賑々しくフィナーレを迎えた。
「僕は振りましぇん!」
アンコールを求める拍手が鳴り響く中、三たびスクリーンに映像が流し出される。舞台は再びKMTR水族館。仕事にいそしむレキシの前に、
続けて最後の映像がスクリーンに流れる。登場するのは、レキシといなほの恋の行方を見守っていたバーテンダーのタケと、レキシとの復縁が叶わなかったやつこ。「彼氏いない歴、また更新しちゃった」と落ち込むやつこに、「いっそのこと俺と付き合っちゃう?」とモーションをかけるタケ。「これぞまさに101回目のイナホバケーションね」というやつこの言葉に、「これぞまさにラブレボリューションだろ?」とタケが小粋に答えた刹那──あのアイドルグループを意識したであろう黒い衣装を身に着けたレキシとバンドメンバーがステージに登場。2カ月のツアーを通じて磨き上げたダンスパフォーマンスに盛大な拍手喝采が沸き起こった。「カワイイという罵声が飛び交っております」とレキシは苦笑い。「まだやってないイルカの曲をやります!」という言葉をきっかけに「KMTR645」がスタートすると、イルカのヨシオもステージに登場し、キュートなアクションでライブを盛り上げた。ライブの最後を飾ったのは1stアルバムに収録されていたミドルバラード「LOVEレキシ」。じっくりと楽曲を届けたレキシとメンバーはステージ前方で横並びになって観客に挨拶。一同は退場BGMに合わせてステップを踏みながらステージ袖に姿を消していく。最後はレキシが「おしまい」と書かれた看板を片手にステージ袖から顔を覗かせ、3時間超におよぶライブの幕を下ろした。
セットリスト
「レキシツアー2025 ~イルカラブストーリー 101回目のイナホバケーション~」2025年7月22日 東京国際フォーラム ホールA
01. たぶんMaybe明治
02. ギガアイシテル
03. 真田記念日
04. 姫君Shake!
05. 古今 to 新古今
06. 古墳へGO!
07. GOEMON
08. SHIKIBU
09. アケチノキモチ
10. 狩りから稲作へ
11. エレキテルミー
12. 年貢 for you
13. 刀狩りは突然に
14. YO.JIN.BO
15. きらきら武士
<アンコール>
16. KMTR645
17. LOVEレキシ
gyo33@🥔🥦🦫🎇走るひと @z_gyo_kai43
この曲数で3時間超え?
って思うだろ?
数えちゃいけないあんな曲やこんな曲w
あと1曲が10分あったりなw
#レキシツアー2025
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