新電力会社・ティーダッシュによる新サービス「推しエネ!!!」が5月にスタートした。
「推しエネ!!!」は、電気料金の請求明細とともに“推し”からの手紙が毎月自宅に届く“推し活連動型”電気契約プラン。暮らしのエネルギーと心のエネルギーを同時にチャージできるサービスだ。
音楽ナタリーでは「推しエネ!!!」に参加しているAKB48のメンバーより、大盛真歩、倉野尾成美、山内瑞葵の3人に集まってもらい、この斬新なサービスについて話を聞いた。
取材・文 / ナカニシキュウ撮影 / はぎひさこ
「推しエネ!!!」とは?
新電力会社・ティーダッシュによるサービス。電気料金の請求明細と一緒に“推し”からの特別な手紙が毎月届く。メンバーごとに抽選で毎月3名に直筆の原本が届く特典も用意されている。2025年9月30日(火)までの申し込みで、電気の基本料金が3カ月分無料になる期間限定のキャンペーンを実施中。
100周回って新しい
──AKB48の皆さんがコラボする「推しエネ!!!」は、毎月の電気料金のお知らせと一緒に“推し”からの手紙が届くという画期的なサービスです。なんとも斬新な企画ですね。
山内瑞葵 そうですね。初めて聞いたときはびっくりしました。でも「推しからお手紙が届くってどんな感じなんだろう?」と想像すると、すごくワクワクします。
──ユーザーはサービス加入とともに推しのメンバーを登録しておくと、そのメンバーから毎月手書きの手紙が届くんですよね。
倉野尾成美 はい。普段、私たちはファンの方からファンレターという形でお手紙をいただく機会が多い中、何かお返しをしたい気持ちはあっても、なかなかお手紙という形ではそれをできていなくて。なので、自分の文字でファンの方に思いを届ける機会をいただけるのはすごくうれしいなと思いました。直筆ではなく、手書きしたものの複製にはなるんですけど、メンバーごとに抽選で毎月3名に直筆の原本が届く特典もあるんです!
山内 SNSやモバイルメールなど、ファンの皆さんへ文章で思いを伝える機会はたくさんあるんですけど、自分の書いた文字で届けられるとなると、より感情が伝わるんじゃないかなと思いました。
大盛真歩 今の時代、手書きでお手紙を書く文化ってだんだんなくなってきてるのかなと思うので、ある意味100周ぐらい回って新しいんじゃないかなって……。
倉野尾・山内 100周(笑)。
大盛 だいぶ回しちゃいましたけど(笑)。新鮮な気持ちで喜べるものなんじゃないかなと思いました。
倉野尾 あと、明細が届くのって決してうれしいものではないじゃないですか。「今月エアコン使いすぎたな」と思ってしまったり。でも、私たちからの手紙と一緒に明細が届くことで、少しでもハッピーな瞬間に変わったらうれしいです。
──皆さんも、明細の金額を見るのが怖かった経験が?
倉野尾 私の場合は家にいる時間が短かったりもするので、そこまででもないんですけど。しかも私、生まれ育った家庭環境のせいなのか、絶対にやらかさないタイプなんですよ(笑)。5人家族で、お風呂に入る時間と順番が決まってて「次、早く入って!」というふうに急かされて育ったので、今でもお風呂を沸かしたら即入ることを心がけていますし、追い焚きとかも絶対したくなくて。エアコンとか部屋の灯りとかも、ちょっと外出するだけのときでも必ず消します。
──逆にダラダラするほうがストレスになるタイプ?
倉野尾 それがダメなことだ、という絶対的な価値観が植えつけられている感じですね。
──なるほど。ちなみに皆さんが電力会社を選ぶときは、何を基準にしていますか? というか、そもそも“選ぶ”という発想自体あります?
倉野尾 正直なかったです。引越しのときとかに「あ、そういえばどうするんだっけ?」とちょっと思うくらいで、そんなに積極的には。
大盛 「選んで変えるものだ」というふうに思ったこと自体ないかもしれない。
山内 私もそうです。
倉野尾 最初に契約した時点から揺らがないもの、という感覚に近かったです。そういう意味では、この「推しエネ!!!」みたいなサービスがあると、自宅の電気契約を見直すいい機会にもなりそうですよね。
山内 確かに。改めてちゃんと考えてみたら、新しい発見がありそう。
手書きの文字には特別感がある
──すでに初回分の手紙を書き上げたとのことですが、内容としてはどういうことを書くんですか?
大盛 いやもう、何を書くかすごく迷いました!
──何か明確なテーマがあるわけでもなさそうですもんね。
倉野尾 明確にはないんですけど、私は自分のプライベートの話をちょっと盛り込んでみようかなと思って書きました。ファンの方からお手紙をいただくときって、例えば「握手会の会場へ行くまでこんなふうに過ごしてたんだ」とか「なるちゃんが言ってたあの場所に行ってみたよ」とか、プライベートな姿を知れる内容が書かれているとすごくうれしくなるので、私もそうしてみようかなって。
山内 とっても素敵ー!
大盛 私も同じように、ファンの方からもらったお手紙を思い返して「そういえば、あんなこと書いてもらえてうれしかったな」と考えながら書こうとしたんですけど、いざ書いてみると本当に内容のない……。
倉野尾 (笑)。
大盛 お手紙を書くのって難しいんだな、と改めて感じました。いつもしっかりと内容のある、うれしい言葉をたくさん書いてくれるファンの方は改めてすごいなって。
山内 私も初回ということでわりとシンプルな内容にはなったんですけど、やっぱりファンの皆さんに対する思いを伝えることが一番大事なのかなと思って、とにかく愛が伝わる内容にしました。これから回数を重ねていく中で、どんどん内容を深めていこうかなと思っています。
倉野尾 月に1回というペースなので、その時その時で何かしらトピックはあると思うんです。今だったら夏前だから、「エアコンつけすぎないようにね」みたいに電力ネタを絡めたりとか(笑)。私たちはこれから全国ツアー「AKB48 20th Year Live Tour 2025 ~PARTYが始まるよ~」を控えていますし、話題には事欠かないんじゃないかなと思いますね。メンバー同士の裏話とか、たぶんファンの方々はみんな好きなので。
──ただ、そういうものを伝える場ってSNSやモバイルメールなど、すでに皆さんたくさんお持ちですよね。それらとの棲み分けはどのように?
山内 確かにそうなんですよね……。
倉野尾 SNSだけでもX、Instagram、Weverseとあって、モバメもあって、さらに配信もあるし(笑)。すでにとんでもない数になっている。
大盛 うんうん(笑)。
倉野尾 でも、たぶんメンバーそれぞれに「これはこういう方向性で」という方針はなんとなくあると思います。私だったら、例えばXは公式な告知の場という感じで……。
山内 私もそうです。
大盛 私もXは宣伝がメイン。あと公演終わりに「終わりましたー!」って写真つきで軽く載せるのはXが多いかな。
倉野尾 で、みんなだいたいインスタは映えた写真を載せるところでしょ?
山内 そうそうそう。
大盛 基本、インスタは好きなおしゃれ写真ですね。で、もうちょっとプライベート寄りなのはモバメと……。
山内 あとはWeverse。
倉野尾 そうだよね。そこはもう自分のファンの人しかいない場所、みたいな感じでやってます。そう考えると、「推しエネ!!!」さんの手紙はそれに近くない? どっちかと言うと。
大盛 うんうん。でもモバメとかWeverseはやっぱりデジタルのものなので、手書き文字の手紙には一段と特別感がある気がする。ほかのコンテンツとは違う、自分の気持ちをダイレクトにファンの方に届けられるものになるのかなって。
山内 手書きだからこそできること、例えばイラストを添えたりとかも今後やっていったら、より楽しんでもらえるのかなって思います。
今後のアイデアは?
──「こういうことができたら、もっとファンが喜んでくれるんじゃないか」というアイデアは、ほかにも何かありますか?
倉野尾 名指しで普通に手紙が書けたらいいな、とは思いますね。
大盛 あー、その人個人に向けての。いいですね、書きやすそう!
山内 より深い内容にできますね!
倉野尾 今もコピーではない原本が当たるシステムはあるんですけど、それの拡張版みたいな感じで。どうせ原本を送るんだったら、もうその人だけに宛てた手紙を1通書いちゃったほうがいいのかなって。そのほうが、こっちもより深く話したいことを書けるし!
──皆さんの負担が増えませんか?
大盛 いや、全然です。むしろそっちのほうがありがたいくらい。
倉野尾 うんうん。なんなら負担が減るまである(笑)。
大盛 あと私は、レターセットの種類を増やしたい! 今の時点ですごくかわいい便箋と封筒が何種類か用意されてるんですけど、これをもっと……例えばメンバーの顔写真がプリントされてたりとか、特別バージョンの便箋が入ってきたりしたら唯一無二のレア感が出ていいんじゃないかなって思います。
倉野尾 レアカードを集めるような楽しみ方もできそうだね。
山内 確かに。それか、オマケを付けたりするのも楽しそう。折り紙を折って入れたり、お気に入りのシールを入れたり……。
倉野尾 やってたよね、昔。子供の頃とか、手紙にシールを入れて送り合ってた。
大盛 やってたー! 懐かしいー! 私、今たくさんシール集めてるんで、当たったファンの方に合いそうなシールを選んで送れたら楽しそうだなって思いました。やりたーい!
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誰の手紙を受け取りたい?