B'z LIVE-GYM 2011東京ドーム、5万人と“一緒に”駆け抜ける

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B'zの全国ツアー「B'z LIVE-GYM 2011 -C'mon-」が12月22日・24日・25日の東京ドーム3DAYS公演でファイナルを迎えた。ツアーは全国各地12カ所を巡り、のべ50万人を動員して大盛況のうちに終了した。

12月22日に行われた「B'z LIVE-GYM 2011 -C'mon-」東京ドーム公演の様子。

12月22日に行われた「B'z LIVE-GYM 2011 -C'mon-」東京ドーム公演の様子。

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稲葉浩志(Vo)

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松本孝弘(G)

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12月22日のライブは、ステージ全体を覆うように設置された巨大なスクリーンに3Dプロジェクションマッピングによる模様が描かれる演出からスタート。4つ打ちのビートに合わせて脈打つ心臓や生い茂る蔦など、さまざまな物体が立体的に映し出されていくにつれて会場のボルテージもどんどん上昇していく。最後に最新アルバムのタイトルでもある「C'mon」のロゴが映し出されると、大歓声が沸いた。

直後にスクリーンが左右に割れ、その後ろからB'zが登場。宙に浮いた階段の中央に立った2人は、フラッシュライトが激しく明滅するのをバックに、シングル曲「さよなら傷だらけの日々よ」を披露する。また楽曲の終わりでは早くも特効が鳴らされる派手な演出も行われた。

そのまま間髪入れず、松本孝弘(G)のギターのうなりから「さまよえる蒼い弾丸」へ。会場全体を青いサーチライトが包む中、稲葉浩志(Vo)は東京のファンと会えた喜びを全身で表現するかのようにアグレッシブに動き回る。続くMCでは、箱から文字の書かれたソフトボールを出すというお茶目な演出で「B'zのLIVE-GYMにようこそ!」とオーディエンスを歓迎した。そして「Don't Wanna Lie」「ピルグリム」を迫力ある演奏で魅せたかと思えば、初期の楽曲「BE THERE」をオリジナルアレンジそのままにプレイ。緩急あるセットリストで観客をぐいぐいと惹き付けていく。

次のブロックでは、「Homebound」「ボス」「命名」といった「C'mon」収録曲を披露。続くMCコーナーでは、稲葉が「お願いがあるんですけど、聞いてもらえますか?」とオーディエンスに問いかけ、「手拍手をやってほしいんです」「仲間がいるって、なんて素晴らしいんだってことをみんなと感じたいんです」とその意図をアピール。アリーナ最前列およびスタンド左右端から手拍手を始め、最終的に会場の後方中央でその波がぶつかるという全員が協力したひとときで、会場に一体感が生み出された。

バンドはさらに手拍手を要求し、そのまま「DAREKA」の演奏へ。さらに稲葉のハイトーンシャウトが響き渡る「Splash」、松本の泣きのギターが聴ける「Brotherhood」へと続く。さらに増田隆宣(Key)の奏でる軽やかなキーボードソロからサポートメンバーによるセッションへ。バリー・スパークス(B)はベースで、大賀好修(G)はアコースティックギターで、シェーン・ガラス(Dr)はシェイカーでそれぞれ参加し、ラテンな雰囲気も漂うフレーズを鳴らしていく。そこに上手から登場した松本が、ソロ曲「#1090」を演奏するという小粋な演出で、ファンを喜ばせた。

松本による、この日集まった観客への感謝のコメントに続き、稲葉の「にぎやかに行きますか? 騒ぎたいかTOKYO?」という声を聞くと、大きな歓声がドームを揺らす。キラキラとした雰囲気の「BLOWIN'」が演奏されはじめるとステージの一部が切り離され、前方にゆっくりと移動。アリーナエリアを縦断するフライングステージ上で楽しそうに演奏する6人の姿を見た観客は、喜びを抑えきれない様子だ。そのまま後方中央で「イチブトゼンブ」が、ステージが元の位置に戻るまでの間に「裸足の女神」が披露され、後方のオーディエンスにはうれしいひとときとなった。

赤と青のライトがドーム中に走り、ステージ背面が巨大なLEDで覆われると同時に「Liar! Liar!」がスタートすると、先程までのピースフルな雰囲気とは打って変わって激しい演奏をみせるB'zの2人。さらに「ZERO」へと、ライブ終盤に向けて会場の興奮は加速していく。

そして、本編最後には、稲葉が真摯にこの1年を振り返る。アルバム「C'mon」の制作エピソードから、3月に起こった東日本大震災のこと、それを受け一度は「音楽を作ろうという行動には本当に意味があるのか」と途方に暮れたこと、さらにチャリティアルバムへの参加やテレビ出演などを経て、自分たちにできるのは作品を作ってみんなに届けることだと思うようになった、と、率直な思いを語る。続いて「『C'mon』というタイトルには“一緒に”という気持ちを強く強く込めました」「文字どおり、皆さんと“一緒に”今日と言う時間を過ごせて本当に幸せでした」とライブに集まった観客に改めて感謝を述べた。

そして演奏されたのは、アルバムタイトル曲の「C'mon」。スクリーンいっぱいにさまざまな街の風景や自然が映し出される中、切々と歌い上げる稲葉と丁寧にギターを奏でる松本。バンド結成から24年間、休むことなく歩んできた2人のファンへの思いが結実したようなナンバーに、会場中の誰もがじっくりと聴き入っていた。

アンコールを求める大きな拍手の合間からベルの音色が聴こえ始めると、観客にざわめきが起こる。続いてオルゴールの音で特徴的なメロディが鳴らされると、わあっとうれしそうな声があちこちから沸いた。クリスマスシーズンならではの楽曲「いつかのメリークリスマス」が、ツインアコースティックギターのやさしい音とともに届けられると、うっとりとステージに魅入るオーディエンスが続出。また曲の終わりに稲葉が「メリークリスマス!」と一足早いお祝いの言葉を口にすると、またもや拍手が起こった。

さらに「ultra soul」が演奏されると、サビの決めのフレーズに続き、ドーム全体が揺れるほどのジャンプが展開。ライブの最後の曲「Calling」では冒頭から、オーディエンスによるシンガロングが繰り広げられ、B'zの楽曲の持つ普遍性を改めて感じさせる。アンコールを含め全22曲を全力で鳴らしたステージ上の6人に、会場中の誰もが惜しみない拍手を贈っていた。

B'z LIVE-GYM 2011 -C'mon-
2011年12月22日@東京・東京ドームセットリスト

01. さよなら傷だらけの日々よ
02. さまよえる蒼い弾丸
03. Don't Wanna Lie
04. ピルグリム
05. BE THERE
06. Homebound
07. ボス
08. 命名
09. DAREKA
10. Splash
11. Brotherhood
12. BLOWIN'
13. イチブトゼンブ
14. 裸足の女神
15. Liar! Liar!
16. ZERO
17. DIVE
18. ザ・マイスター
19. C'mon
<ENCORE>
20. いつかのメリークリスマス
21. ultra soul
22. Calling

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