MC大好き!挫・人間の話が長すぎて“ロックンロールカリスマティ”崩壊の危機

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挫・人間のワンマンツアー「挫・人間 TOUR2024~幼馴染でずっと隣にいたから……わかるよ……~」のファイナル公演が12月2日に東京・渋谷CLUB QUATTROにて開催された。

「挫・人間 TOUR2024~幼馴染でずっと隣にいたから……わかるよ……~」東京・渋谷CLUB QUATTRO公演の様子。(撮影:森好弘)

「挫・人間 TOUR2024~幼馴染でずっと隣にいたから……わかるよ……~」東京・渋谷CLUB QUATTRO公演の様子。(撮影:森好弘)

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今年3月から5月にかけて行われた「みんなで!ZU・BU・NU・RE」以来、およそ半年ぶりにツアーを実施した挫・人間。今回は東名阪の3公演に日程を絞り、生成AIで検索した際に出てきたという人気曲を集めたセットリストでパフォーマンスが繰り広げられた。

下川リヲの誓い「今日はなるべくしゃべらない」

ライブ冒頭でポーズを決める挫・人間。(撮影:森好弘)

ライブ冒頭でポーズを決める挫・人間。(撮影:森好弘)[拡大]

出囃子でおなじみのインスト曲「dead link」が流れ始めると挫・人間の面々は颯爽とステージに登場し、ノリノリでポーズを決めてライブをスタート。冒頭はチャーハンを食べたい欲が爆発する「チャーハンたべたい」、断罪する心をギロチンに例えた「セイント・ギロチン」と挫・人間ならではの歌詞が堪能できるナンバーがメインとなった。

挫・人間のライブは長いMCが常態化しているが、下川リヲ(Vo, G)は本ツアー愛知公演のアンコールで40分もMCに費やしてしまったことを告白。それを踏まえて「今日はなるべくしゃべらないことが目標です」と宣言するものの、「JKコンピューター」演奏終了後の時点でさっそく話題が尽きず、マジル声児(B, Cho)に「もう失敗してない?」と指摘されてしまった。気を取り直してライブへと戻り、「マンガよみたい」の途中では、Aメロ以降の曲構成が似ている「可愛い転校生に告白されて付き合おうと思ったら彼女はなんと狐娘だったので人間のぼくが幸せについて本気出して考えてみた」にさりげなく移行するアレンジを展開。「土曜日の俺はちょっと違う」は終盤で徐々にフェードアウトすると、下川が「スーパーマリオ」シリーズのジャンプ音を彷彿とさせるギターフレーズを鳴らし、軽快に跳ねてフィニッシュを決めた。

曲いっぱいやったらいいんですよね

「挫・人間 TOUR2024~幼馴染でずっと隣にいたから……わかるよ……~」東京・渋谷CLUB QUATTRO公演の様子。(撮影:森好弘)

「挫・人間 TOUR2024~幼馴染でずっと隣にいたから……わかるよ……~」東京・渋谷CLUB QUATTRO公演の様子。(撮影:森好弘)[拡大]

「一応反省しているんですよ?」と口にしつつも、MCに入るとついつい長話をしてしまいそうになる下川。彼は「最近挫・人間っていい曲が多いことに気付いたんです。じゃあしゃべんないで曲いっぱいやったらいいんですよね」と自分自身に言い聞かせるように話し、なんとかトークに区切りを付けていた。その話題に合わせるように、「オタルの光」以降はキャッチーなメロディやさわやかなムードが特徴的な楽曲をたっぷりセレクト。「大人の事情」終了後には「ライブ中なのに先輩から電話が来る」とスマートフォンを取り出し、電話をかけ直すと見せかけて「テクノ番長」へと突入するサプライズを盛り込んだ。その後も下川はしゃべりたくなる欲求に苛まれるが、「このままだとカリスマっぽい感じ、“ロックンロールカリスマティ”がなくなってしまう」と自らを律して持ち堪えた。

下川がさまざまな登場人物をせわしなく演じ分ける「ソモサン・セッパ」、大学生に対する恨みつらみをねじ込んだ「人類」と激しい楽曲が続き、挫・人間はなんとかMCが長引かないようにキープして終盤へと突入。「セルアウト禅問答」や「絶望シネマで臨死」では長期間サポートを務めてきたキョウスケ(G)とタイチサンダー(Dr)が抜群のコンビネーションを見せ、これまで以上にフリーキーなアレンジでロック色を強めてみせた。

やっぱり我慢できなかった下川、20分しゃべり続けて「帰りたくないよ…」

「挫・人間 TOUR2024~幼馴染でずっと隣にいたから……わかるよ……~」東京・渋谷CLUB QUATTRO公演の様子。(撮影:森好弘)

「挫・人間 TOUR2024~幼馴染でずっと隣にいたから……わかるよ……~」東京・渋谷CLUB QUATTRO公演の様子。(撮影:森好弘)[拡大]

無事に本編を終えた挫・人間一行だったが、アンコールに入った途端、下川の我慢は限界に達してしまう。彼はスタッフに楽器を撤去される中、どんどん普段使いが難しいデザインになっていくアパレルグッズ、アンコール前の拍手に対する気遣い、ライブで若いファンが増え続けていること、アンコール恒例曲「下川最強伝説」で行われる“除霊”の解説など話が止まらなくなり、結局20分近くしゃべり続けた。

なお下川はアンコール終了後、記念写真の撮影時にも延々とフォトコールについて話し続ける事態に。楽しそうな反面、突然「帰りたくないよ…」と漏らし、名残惜しそうな様子も見せていた。

セットリスト

「挫・人間 TOUR2024~幼馴染でずっと隣にいたから……わかるよ……~」2024年12月2日 渋谷CLUB QUATTRO

01. チャーハンたべたい
02. セイント・ギロチン
03. JKコンピューター
04. メドレー(マンガよみたい~可愛い転校生に告白されて付き合おうと思ったら彼女はなんと狐娘だったので人間のぼくが幸せについて本気出して考えてみた~マンガよみたい)
05. 土曜日の俺はちょっと違う
06. このままでいたい
07. オタルの光
08. 夏・天使
09. 大人の事情
10. テクノ番長
11. 教祖S
12. ソモサン・セッパ
13. 人類
14. ゲームボーイズメモリー
15. さよならベイベー
16. セルアウト禅問答
17. 絶望シネマで臨死
<アンコール>
18. 下川最強伝説

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声児 @seiKOKANEji

MC大好き!って見出しロックバンドとしてどうなのか難しいけど挫・人間としては満点ですね。
いつもありがとうございます🤝 https://t.co/mQ0jKP6pjc

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