9月リリースのニューシングル「わりきれないよ」を携え、10月に8会場を巡った挫・人間。渋谷がハロウィン直前で沸き立つ中、彼らは隅っコ(挫・人間のファンの呼称)たちに向けて白熱のファイナル公演を繰り広げた。
若年ファン置いてけぼりの小ネタに「じゃあ何がわかんないんですか!?」
恒例の出囃子「dead link」が流れると挫・人間の面々はステージに登場するが、下川リヲ(Vo, G)だけは現れず、そのまま楽曲が終了してしまった。すると声児(B, Cho)、サポートのキョウスケ(G / ex. 爆弾ジョニー)とタイチサンダー(Dr / ex. 爆弾ジョニー)の3人はおもむろに向き合い、初期曲「うったまがった節」の演奏を開始。タイチのカウントに合わせてのセッションで緊張感に満ちたスタートを切り、少ししてから下川が舞台に上がると、一気にフロアの熱気が高まった。
彼らは近年のワンマンではおなじみとなった「セイント・ギロチン」「ソモサン・セッパ」、下川が高校生時代に作った「土曜日の俺はちょっと違う」と新旧幅広いラインナップでライブを進行していき、最新シングルからの1曲「マリ」ではキョウスケが複雑かつメロディアスなフレーズをかき鳴らす。「念力が欲しい!!!!!~念力家族のテーマ~」では声児による目まぐるしいスラップをバックに、隅っコたちによる「念力」コールがこだました。
先日自身のブログで若いファンが増えていることを明かした下川だったが、MCで曜日を尋ねた際、「今日は木曜でファイナルアンサー?」と2000年代初頭に人気を博したクイズ番組「クイズ$ミリオネア」を視聴していた人たちにしかわからない問いかけを行ってしまう。そのことを声児に指摘されると、「雰囲気でわかるよね!」「じゃあ何がわかんないんですか!?」と隅っコたちを問い詰めるように投げかけた。
ヤケクソ気味に「生きる」暗唱、そして優勝へ……
そんな調子で挫・人間のワンマンも佳境に差し掛かり、さまざまな出来事に対する割り切れない気持ちを歌った「わりきれないよ」、生まれ変わっても出会えることを願う「一生のお願い」といった繊細な楽曲を挟み、ライブ終盤の定番曲「絶望シネマで臨死」で本編は終了。フロアからアンコールを求める拍手が聞こえてくるかと思いきや、下川はわずか数秒でステージへと舞い戻ってきた。
本編中はあまりMCを行わなかったこともあり、下川はとにかくしゃべりたくて仕方ない様子を見せるが、「下川最強伝説」演奏中に実施される初恋相手の“除霊”について説明していると、どんどんテンションが上がってしまい、本当に自分が最強なのか自問自答し始める。さらには「皆さん除霊したくないんですか!?」「じゃあ俺1人でやってるとこ見ててください! そっちのほうが怖いですからね!!」と言い捨て、谷川俊太郎の詩「生きる」をヤケクソ気味に暗唱した。
そして下川は「たとえライブをやる意味がないって言われても、少しでも何かよくなるかもしれないでしょう!?」「私と一緒に情熱の炎で燃え尽きましょう!!」と叫び、ハイテンションのまま「下川最強伝説」を熱唱。ラストナンバー「はじけるべき人生」では「We are the champion!!」のフレーズを繰り返すことで、会場に駆けつけてくれた隅っコたちを“優勝”に導いた。
セットリスト
挫・人間「挫・人間 TOUR 2025 “We are the champion!! ~君の街にも僕が来るんだ~”」2025年10月30日 渋谷CLUB QUATTRO
01. うったまがった節
02. セイント・ギロチン
03. ソモサン・セッパ
04. 土曜日の俺はちょっと違う
05. 明日、俺はAxSxEになる……
06. チャーハンたべたい
07. マリ
08. 俺だけがZU・BU・NU・RE……
09. テクノ番長
10. 念力が欲しい!!!!!~念力家族のテーマ~
11. わりきれないよ
12. ゲームボーイズメモリー
13. 一生のお願い
14. セルアウト禅問答
15. 絶望シネマで臨死
<アンコール>
16. 下川最強伝説
17. はじけるべき人生
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भुवन साहू @bhuwans94052257
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