お笑い芸人の
AIR-CON BOOM BOOM ONESANは昨年1月に
初のフルアルバム制作にあたり、好評であった前作の世界観を踏襲することも考えられたが、“コントをやっても、お芝居をやっても、 歌詞を書いても、歌を歌っても、こんねき(エアコンぶんぶんお姉さんの呼称)は何をやっても何時でも何処でもこんねきである”という事実を世に知らしめるべく、大きな振り幅と多様性を持ったアルバムが制作されることに。完成したアルバムはノーウェイブ、シンセウェイブに加えて、ジャズ、アンビエント、ヘヴィメタル、 ハードエレクトロ、ドラムンベース、バラードなどを取り入れた全12曲の作品で、シンディー・ローパー「Time After Time」やStrawberry Switchblade「Since Yesterday」のカバーも収録されている。各楽曲のクレジットとプロデューサーCMJK、こんねきによる全曲解説も公開された。
アルバムリリース記念AIR-CON BOOM BOOM ONESAN MV 亜美 short version
AIR-CON BOOM BOOM ONESAN「AIR-CON BOOM BOOM ONESAN REPUBLIC」収録曲
01. こんねき民主主義人民共和国
[作詞:CMJK / 作曲:CMJK / 編曲:CMJK]
02. ソー - Album Version
[作詞:AIR - CON BOOM BOOM ONESAN / 作曲:CMJK / 編曲:CMJK]
03. Since Yesterday - Album Version
[作詞:Rose McDowall、Jill Bryson / 作曲:Rose McDowall、Jill Bryson / 編曲:CMJK]
04. George JAZZ
[作詞:AIR-CON BOOM BOOM ONESAN / 作曲:George(
05. 亜美
[作詞:AIR-CON BOOM BOOM ONESAN / 作曲:Shintaro Yamaguchi、CMJK / 編曲:Shintaro Yamaguchi、CMJK]
06. Name In The Moon
[作詞:AIR-CON BOOM BOOM ONESAN / 作曲:CMJK / 編曲:CMJK]
07. コニヤ
[作詞:AIR-CON BOOM BOOM ONESAN / 作曲:CMJK / 編曲:CMJK]
08. WHITE WOLF
[作詞:犬海千和 / 作曲:Shintaro Yamaguchi / 編曲:Shintaro Yamaguchi]
09. Time After Time
[作詞:Cyndi Lauper, Rob Hyman / 作曲:Cyndi Lauper, Rob Hyman / 編曲:CMJK]
10. ゲームン
[作詞:AIR-CON BOOM BOOM ONESAN / 作曲:George(MOP of HEAD)/ 編曲:George(MOP of HEAD)]
11. ジャンク
[作詞:AIR-CON BOOM BOOM ONESAN / 作曲:CMJK / 編曲:CMJK]
12. Riviera
[作詞:AIR-CON BOOM BOOM ONESAN / 作曲:CMJK / 編曲:CMJK]
プロデューサーCMJKとこんねき本人による全曲解説
01. こんねき民主主義人民共和国
CMJK
こんねきは東京の芸人さんなので、東京の笑いのルーツの1つでもある 『スネークマンショー』的な始まり方を目指しました。この曲はモノラル録音ですが 意図的なものです。近くの外国から聞こえてくる短波ラジオ風というイメージです。
こんねき
私以外のおじさん達がバンザイしながら録音しててわらでした。でも聞いたらなんかワクワクする感じになっててもっとわらでした。
02. ソー - Album Version
CMJK
この曲はアルバムの先行シングルとして2023年10月18日にリリースされたもののアルバム用の別ヴァージョンです。80年代は現在のRemixと違って、録音済みのオリジナルのテープを切り張りしたりして制作されたこういうエディット・ヴァージョンが12インチのシングルになったりアルバム用の別ヴァージョンになったりするのが定例でした。それをやってみたかったんです。
こんねき
アルバムバージョンという言葉の響きが良いですね。ゴロゴロしていたら作ってくれて嬉しいです。
03. Since Yesterday - Album Version
CMJK
前曲同様この曲も2023年10月18日にデジタルリリースされました。 そのアルバム用別ヴァージョンです。オリジナルがSTRAWBERRY SWITCHBLADEのこの曲は80年代エレクトロ・ポップの不朽の名作です。いろいろな方がカヴァーしてますがこんねきによるこのカヴァーが1番なんじゃないかと自負しております。
こんねき元々この曲は知らなかったです。でも聞いたら可愛かったからノリノリになれてよかった。ノリノリが1番!
04. George JAZZ
CMJK
ぼくの後輩で、ぼくのユニットCutemenにてライブ時のマニピュレーターとキーボードを担当してくれているGeorge(MOP of HEAD)によって作曲・編曲・ディレクション・ミックスされたジャズ曲です。GeorgeはYOASOBI、ASIAN KUNG-FU GENERATION、向井太一、iri等様々なアーティストのサポート・キーボーディストとして引っ張りだこですが、クリエイターとしても超優秀です。こんねきの歌詞も歌唱もレトロな雰囲気で最高です。
こんねき
歌うのが1番難しかったです。しっとり♪とかの発想がなかったから。歌詞は水と友達でいるためのことを書きました。水は大きな一つだけどバラバラになってみんなと一緒に生きている。
05. 亜美
CMJK
この曲は後輩の作曲家・編曲家・ギタリストのShintaro Yamaguchiとの共作です。前出Since YesterdayもSynth Waveなんですがカヴァーなので、アルバムにオリジナルのSynth Waveも入れないとなとは思っていたんですがぼく個人としては自分のユニットや他所への提供曲の仕事でここ数年シンセ・ウェーヴをやりつくした感があってもう飽きてしまっていたんです。そこで『E.P.』収録曲『4』のSynth Waveヴァージョンが好評だった作者のGeorge(MOP of HEAD)とYamaguchiにまたコライト(共作)でシンセウェーヴ曲作ってくれと発注したんですがGeorgeが忙しすぎて無理だな、自分とYamaguchiでやらないとな、と。シンセウェーヴに飽きてるぼくはYamaguchiにシンセウェーヴといえば何の曲を思い浮かべる?と聞くとTHE WEEKENDの『Blinding Lights』とさらにその元ネタであるa-ha『Take On Me』の2曲を挙げたので、じゃあもうベタにそれでいいやとその2曲と同じテンポでベーシックのデモ制作をお願いしました。それをぼくが修正加筆して曲が出来上がり歌を入れたんですがこんねきの歌詞に『ピアノ』というワードが印象的に出てくるので、歌のレコーディング後歌詞に合わせてピアノの音を追加で入れました。この曲のデモを初めて聴いた時こんねきは子供のころお父様から聴かされた中森明菜女史を思い浮かべたとのことで、シンセウェーヴだ80'sリバイバルだという前に昭和50年代の歌謡曲風の歌詞になったようです。それはそれで自分では思いつかなかった展開なのでとても気に入ってます。
こんねき
昔のアイドルっぽくてかわいいなと思いました。チャーミングな女の子を歌いたいと思い私の親友の元カノをイメージして歌詞を書きました。絶対そいつ亜美で草。
06. Name In The Moon
CMJK
長尺のアンビエントは必ずやろうと決めていました。これこそ大手レーベルでは出来ないことです。古今東西いろんなアンビエントがありますが、Aphex Twinの『Selected Ambient Works Volume II』的なことがやりたいなと。こんねきが延々と『Name In The Moon』と呪術的につぶやいていますがこれは元々こんねきのYouTubeチャンネル『エアコンぶんぶんお姉さんのこんねきが楽しい動画』の中の動画『GWが終わり、こんねさんも働きたくないけど働きます』においてこんねきが延々つぶやいている音声をサンプリングしたものです。タイトルは『Name In The Moonと言ってるように聞える』というコメントが同動画のコメント欄に多数あったでそのアイデアを拝借しました笑。曲名に著作権は無いので、コメントした方々には感謝はしてますがお金は払いません笑。
こんねき
ねむいんだもーーん。毎回RECに遅刻して申し訳ございませんでした。でもいいもんいいもん。
07. コニヤ
CMJK
某国の暴君独裁者をちょっとおちょくってやるかという軽い気持ちで作った、アルバムの前後を繋ぐジングル的な曲です。こんねきが歌詞を書けば、なぜこの曲にこの歌詞?といった感じで某独裁者をさらにおちょくった雰囲気になるだろうなあと期待して、某国国家の歌詞と、同じく某国の軍歌や有名な民謡の歌詞を参考資料として渡したところ思いがけずおふざけが感じられない真摯な歌詞が上がってきて驚きました。曲は2部構成で、前半はスタジアムで国家を斉唱してるつもりで、後半はジブリ作品主題歌を歌うつもりでという難題ディレクションに高校生のころ合唱部員だったこんねきが120%応えてくれました。
こんねき
今回のアルバム制作において、ふざけた歌詞お願いします。と言われることが多かったですがチープになるのが嫌だったので無視しました。好きなアニメがパチンコになるようなことに加担しません。でもチャーミングで幸福なものを目指しました。コニヤはエアコンぶんぶんお姉さんの愛称コニャのことです。実はめちゃくちゃふざけています。
08. WHITE WOLF
CMJK
今はローファイヒップホップやエレクトロを愛聴し制作する後輩Shintaro Yamaguchiですが、彼のミュージシャンとしてのスタートはハードロック/ヘヴィーメタルのギタリストとしてでした。ガールズ・メタルバンド『Aldious』へ楽曲提供もしてます。そんな彼にBABYMETALのファンも思わず唸るような本格的なメタルを作ってくれと頼んだのですが最初のデモが上がってくるまで2ヶ月を要し、大手事務所の名古屋のアイドルグループ用のデモならこれでバッチリだけどこんな可愛さポップさは要らないんだよこれなら俺も作れるよ俺が作れないのじゃないとダメ!と1stデモをボツにしやり直しをさせて更に2ヶ月。基本悪くないがイントロの前にもっと仰々しいイントロのイントロを付けろ、サビを半音上げろ、本来ぼくが嫌いなツインリードを今回は敢えて増やせ等々のオーダーを出して更に2ヶ月。メタルのミックスなんてやったことないので自分でミックスしてくれとお願いしてから2ヶ月。ヴォーカルのレベルをオートメーションで書くという概念がなかったのでYouTubeとか見て勉強してレベル書いてくれと頼んで1ヶ月。悪くないがヴォーカル全体が小さいので5db上げてくれと頼んで1ヶ月。計8ヶ月を要し、制作中Yamaguchiはストレスが過ぎて吐血と下血を繰り返したそうです笑。メジャーレーベルなら時間が掛かりすぎてボツにクビになって当然ですが自分のレーベルですので逆におもしろがってどれくらい時間が掛かるか?を計測してました笑。自分の音楽人生の中で1曲の制作に最も時間が掛かった記録です笑。タイトルの『WHITE WOLF』ですが、こんねきが5歳の頃から常に一緒にいるチワワのぬいぐるみ『チワ』のことを歌っているそうです。
こんねき
犬海千和という名前で女優をしているチワにこの曲を聞かせて歌詞を書いてもらいました。ゴーストライターです。だから私ではありえない口調で曲が進みます。
09. Time After Time
CMJK
シンディー・ローパーの1983年の大ヒット曲であるこの『Time After Time』を現代風のUK Garageにするというアイデアは数年前からあってちゃんとデモを作ってあるアイドルグループにプレゼンしたりしてたんですがメンバーも運営もピンと来なかったみたいでボツ企画だったんです笑 こんねきのレコーディングが進む中でこんねきの『叫ぶ』『合唱部の経歴を活かして朗々と歌う』『ハイトーンで迫力のある歌』というのはもうじゅうぶん確保できたので、落ち着いた大人っぽい歌唱が聴ける曲も欲しいなと考えた時に封印してたこの曲の企画を改めて棚卸ししました。こんねきの表現力はもちろん、英語の発音も素晴らしいです。
こんねき
RECはなんとか英検2級で乗り越えられましたが、リリースしたらライブでもやらなきゃいけなくなるので不安不安不安(不安のケルベロス)です。
10. ゲームン
CMJK
George(MOP of HEAD)に、こんねきアルバムで1曲好きなことやってとお願いしたところ作ってきた曲です。ヴォーカル・ディレクションもGeorgeに任せたのですがVerse(平歌、Aメロ)部分のディレクションが「歌わないで。歌としゃべりの中間」「う~ん、まだ歌ってるな」という大変奇怪な奇特なもので、この曲どうなるんだろう?と全く先が読めませんでした笑。結果クレイジーでファンタスティックなこんねきらしい曲になったと思います。イントロが無くて最初から狂気全開なところが大好きです。ちなみにこの曲はゲームセンターのクレーンゲームのことを歌っているようです。
こんねき
ゲームセンターのクレーンゲームの上にあるあみあみのスケスケの袋に私が今取ろうとしてるぬいぐるみが詰まってるのめっちゃ冷めるよな、という歌です。RECではもっと喋るように歌えと言われたので逆に下手くそに歌いました。
11. ジャンク
CMJK
アンビエント的なシンセやピアノをフィーチャーしたドラムンベースは必ずやろうと決めていました。いざ曲を作ってみると我ながらイメージ通りに出来て満足して気に入ってしまい、これこんねきに渡さないで自分のソロアルバム用に取っておきたいなあと正直思ってしまった曲です。こんねきはこの曲のデモを聴くまでドラムンベースを知らなかったようで、どのように歌えばいいのかわからないと言っていましたが結果バックのサ
ウンドと完璧に融合してくれて、この人は本当に音楽的な勘が鋭い人だなあと改めて思わせてくれました。
こんねき
キラキラして可愛かったのですごくお気に入りです。だから歌詞もできる限りキラキラさせました。人間みんなジャンクで直してくれる人を待っています。それはたった1人のあなた!
12. Riviera
CMJK
80年代にあった、Bonnie Tylerの『Total Eclipse of the Heart』やPeter Gabrielの『Family Snapshot』のような、ピアノだけで始まりバックサウンドが段々と派手になっていく仰々しいバラードでアルバムを締めくくろうと決めていました。しかも後半段々派手になっていく部分は80年代的ではなく現代的にJames Blake風にしようと。こんねきは歌詞を書くのが大変だった、なぜこんな大変なんだろう?そうかこの曲は4分の3拍子なんだ!くそー騙された!と言っていましたが笑、歌詞が素晴らしいです。アルバムトータルでイルカ、くじら、貝がら、プール、海、川、雨等々『水』に関するワードがたくさん出てきます。こんねきが海無し県の山梨県で生まれ育ったのにも関わらず、です。なぜなのか尋ねてみると『お父さんお母さんが離婚する前の楽しかった最後の思い出だから』とのことでした。この曲を聴くと全ての曲におけるこんねきの作詞が実は全てこんねきの経験に基づいたもので、決してふざけているわけでも奇をてらっているわけでもないということがよくわかるかと思います。もっと深く知りたいという方はこんねき本人にロングインタビューしてください!
こんねき
離婚とか言ってCMJKに意地悪してみようと思い書きました。沁みました。と言われたので作戦成功です!
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エアコンぶんぶんお姉さんの1stフルアルバム完成、ノーウェイブ・シンセウェイブだけじゃない12曲入り(全曲解説あり / 動画あり) https://t.co/GGaiI56fDq