BUDDiiS“10人の思い”で初の野外公演完遂!「連れて行くって約束するから」野音から次の舞台・幕張へ

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BUDDiiSが6月17日に東京・日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)、昨日6月24日に大阪・大阪城音楽堂でワンマンライブ「BUDDiiS vol.05 -MAGiiCAL-」を開催した。

BUDDiiS

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BUDDiiSが野外ライブを行うのは、この「MAGiiCAL」が初めて。また、彼らのワンマン開催は昨年12月の「BUDDiiS vol.04 - WiiNTER LAND -」以来約半年ぶりで、本公演ではBUDDiiSのワンマンライブとしては初めて観客の声出しが許可された。この記事では、日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)で行われたライブの模様をレポートする。

FUMINORI

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童話の舞台のような深い緑の森の中を10色の光が走っていくオープニングVTRで幕を開けた「MAGiiCAL」。メンバーの紹介映像が1人ずつ映し出される中、腰の治療のため本公演は欠席となったKEVINの姿が映し出されると、客席を埋め尽くす満員のバディ(BUDDiiSファンの呼称)はひときわ大きな盛り上がりをみせる。期待感が最高潮に膨れ上がった野音のステージにメンバーが姿を見せると、会場からは大歓声が。リーダー・FUMINORIの「楽しんでいきましょう!」という呼びかけでスタートしたのは「Under The Sea」で、爽やかな白とブルーの衣装に身を包んだ9人は冒頭から気迫あふれるパフォーマンスを展開。FUMIYAが「暴れるぞ、野音!」と気合いをみなぎらせると、バディもこの声に応えるようにコールの声を上げ、ペンライトを持つ手をウェーブさせた。続く「To The Top」では、パワフルな歌声で落ちメロを歌い上げたMORRIEのロングトーンに合わせてテープキャノンが放たれる。テンポよく「Hey!」と合いの手を入れるバディの一体感も相まって、会場は冒頭から大きな熱気に包まれた。

MORRIE

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3曲目の「Dream Love」では、全員で息の合ったパフォーマンスを見せる間奏の長いダンスブレイクでSHOOTがアクロバティックなジャンプを見せて歓声を誘った。この日最初のMCに入ると、開口一番この日の快晴を喜び合ったメンバー。MORRIEが真剣なトーンで「今日のために“つるつる坊主”を作って……」と言うとFUMINORIは即座に「てるてる坊主ね!」とツッコミを入れ、FUMIYAは「雨男を発揮しなくて済みました!」と安堵の表情。髪の毛の色を明るい金髪に変えてイメージチェンジしたSHOWは「ライブが楽しみすぎて、髪の毛が白くなっちゃいました!」とおどけてみせた。

SEIYA

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YUMA

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FUMINORIが「最高の魔法にかかっていきましょう」と声を上げ、「ENCHANT」でライブは再開。呪文のようなフレーズや魔法をかけるような仕草が盛り込まれたこのラブソングをカラフルな照明に照らされながらポップに届けた9人は、続く「Beautiful」「JEALOUS」でさらなる一体感を客席に求めてゆく。サビの手振りをメンバーと一緒に踊ったり、FUMINORIのリードでクラップの音を響かせたり。ステージの上と客席の間で繰り広げられる密なキャッチボールによって、会場の一体感は曲を重ねるごとに高まっていった。「JEALOUS」の終盤には会場中のバディがタオル回しをしながら飛び跳ねる楽しい光景が広がり、メンバーは曲を終えるなり「最高!」「楽しい!」と声を上げていた。

SHOW

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TAKUYA

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活動開始から間もないタイミングでコロナ禍が訪れたBUDDiiSにとって、ワンマンライブで観客の声出しを経験するのは今回が初めて。FUMIYAは「一度やってみたかったんだよね……!」とコール&レスポンスでバディとコミュニケーションを取り、「最高だね」と満面の笑みを浮かべた。続くセクションではメドレー形式で曲を届けていったBUDDiiS。FUMINORIとFUMIYAの小気味よいラップの掛け合いが繰り広げられた「YO HO」、MORRIEとSHOOTの涼やかなボーカルがさわやかな風を運んだ「RISE IN LOVE」を経て、「BEAST2」ではそれまでの空気を塗り替えるように、9人が鋭い視線を客席に送りながらワイルドに音に身を委ねる。そのままダンストラックへとなだれ込むと、ソロを取ったFUMINORI、FUMIYAをはじめ、メンバーはダイナミックな躍動を見せてバディを釘付けにする。ここで届けられた新曲「Mr. FREAK OUT」は、FUMINORI、FUMIYA、SHOW、SEIYAが4MCでマイクリレーを展開するヒップホップトラック。4人はドープな曲調の楽曲をアグレッシブに乗りこなし、これまでにないBUDDiiSの新たな一面を提示してオーディエンスを驚かせた。

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HARUKI

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最新楽曲「Magic」の彩り豊かなカラースーツに9人が着替えてのライブ後半は、KEVINが作詞作曲を手がけたロマンティックなバラード「her+art」で幕を開けた。強い日差しが徐々に和らぎ、柔らかな風が抜けてゆく日比谷公園の緑に囲まれる野音のステージ。MORRIE・SHOOT兄弟が響かせる美しいユニゾンは青い空に溶けるように広がり、メンバーは感情を1つひとつの動きに込めたドラマティックなダンスでバディに思いを伝えてゆく。SHOWやTAKUYAもまっすぐな歌声を届けた「HOT CHEESE」ののち、四つ打ちのダンスナンバー「ALRIGHT」のドロップパートでは、メンバーもバディもしゃがみ込んでからの大ジャンプで心をひとつに。パワフルに音に乗って盛り上がるオーディエンスの熱気を受け取ったMORRIEは力の限りのフェイクとロングトーンを響かせる情熱的なパフォーマンスで曲をしめくくってみせた。「皆さんが僕たちの光です」というFUMINORIの言葉とともに送られたバラード「SUNSHINE」では全員がボーカルを取り、YUMAやHARUKIも自分の歌声でファンに思いを届ける。曲の最後、横1列に並んだメンバーが手を挙げるとバディもこれに呼応し、客席には温かなハンドウェーブの波が広がった。

BUDDiiS

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「次は皆さんのかわいいかわいいい笑顔見せてください!」。FUMINORIのリクエストとともに、ハートウォーミングなミドルチューン「SM:)LE」でライブ本編は佳境へ。ボーカルの歌声に合わせてシンガロングして楽しむオーディエンスの姿に、MORRIEの顔にも柔らかな笑みが浮かぶ。ラストナンバーとして届けられた「Magic」は、10人の歌声で心弾むような恋の始まりを歌うナンバー。SEIYAが決めのパートで飛ばした軽やかなウィンクやメンバーがバディに向ける温かな眼差しに客席が色めき立つ華やかなムードの中で本編は締めくくられた。

BUDDiiS

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「アンコール!」の声が客席から湧き上がると、「聞こえてたよー!」と笑顔でバディの前へ戻ってきたメンバー。FUMINORIが「最後まで幸せ持ち帰ってください!」と呼びかけたのを合図に「The One」がスタートすると、9人は弾けるような歌とダンスでこの曲をパフォーマンスする。日替わりのメンバーが即興で“ラブコール”を送る見せ場のパートでは、ライブへの出演が叶わなかったKEVINからのメッセージがバディへと届けられるサプライズも。「本当に出たかったー!」と切り出したKEVINは「でもね、一番いいところを僕が取っちゃうからね。本当に好き!」とバディに思いを伝え、大きな歓声を誘った。

FUMIYA

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最後のMCでは、「いつもKEVINとお互いに補い合っている」と語ったMORRIEが“相方”の不在を痛感した実感を明かし「でもそれ以上に、KEVINを応援してくれたらうれしい」とバディに伝える。SEIYAが「ひさしぶりのワンマンでこんなにたくさんの人が足を運んでくれて、僕は幸せです」と感謝すると、HARUKIは「10人の思いを乗せてパフォーマンスしました。半年ぶりのライブ、この野外で、溜めて溜めて溜めた熱い思いを、バン!と出せたと思います」と続く。TAKUYAは「こんなに声が聞こえるのは初めてですごいうれしかったし、次こそ10人でステージに立って、みんなの声を聞けたら」と希望と語った。

SHOOT

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「がんばりたいところでみんなが力をくれた気がしました。次は10人で」と誓ったSHOWに続き、FUMIYAは「結成当初はこんな光景を見れるとは思っていませんでした。感慨深いです。改めて、当たり前じゃないなって噛み締めながらライブができました」と思いを語る。YUMAはバディを1人ずつ指しながら「あなたもあなたも、顔が見えました。かわいいなと思いました。大好きです」と言って大きな歓声を誘った。SHOOTが「みんながんばって応援してくれたし、俺たちもがんばってよかった。僕らには見なきゃいけない景色が待ってる。付いて来てくれたら、連れて行くって約束するから。これからも応援よろしくお願いします」と真摯に伝えると、最後にFUMINORIは「感謝の気持ちでいっぱいです。皆さんがいないと強くなれないし、皆さんがいると僕らは強くなれます。これからも付いて来てほしいし、応援してほしいなって思います」とバディに語りかけた。

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BUDDiiSの野音ワンマンの様子。

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なお、このMCではBUDDiiSが10月14、15日に千葉・幕張メッセ 幕張イベントホールで単独ライブを行うという発表も。さらに、大阪公演では7月28日に新曲「Glow Gold」が配信リリースされることもアナウンスされ、この楽曲が初披露された。「OK日比谷、最後まで幸せ持って帰っていけー!」。リーダーの呼びかけで始まったラストソングは「OZ」。「オズの魔法使い」の世界観をモチーフに、KEVINが作詞作曲したこの曲の歌詞にはメンバー全員の名前が隠されており、ステージ上の10人はチームワーク抜群のマイクリレーでボーカルをつないでゆく。いつもはKEVINがボーカルを取る落ちサビの歌唱をバディに任せたメンバーは客席にマイクを向け、オーディエンスが響かせた大合唱の声に顔をほころばせた。大きな一体感をもってライブは締めくくられ、FUMINORIは「これからも楽しみを作っていけるように僕らがんばりますし、元気ないときは今日のことを思い出して笑顔になってくれたら。今日という1日が人生の財産になりました。最高の思い出をありがとうございました!」と伝え、メンバーは笑顔で会場をあとにした。

なお、音楽ナタリーでは終演直後のメンバーに取材し、初の野外ワンマンを終えての感想を聞いた。

BUDDiiS 終演後コメント

FUMINORI

僕らのワンマンでは初めての、バディの声出しもあったライブ。楽しいのはもちろん、バディに救われた部分がすごくありました。かなりハードなセットリストを自分たちで作っちゃったんですけど(笑)、しんどくなりそうなときにみんなの応援が力になって、乗り切れた感覚があります。なので、来てくれた皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。みんなありがとう!

MORRIE

思ったより、自分の体力が持たないなって(笑)。KEVINがいないことが、やっぱり大きかったです。僕らいつも補い合って、ユニゾンのパートでもところどころカバーし合ったりフォローし合ったりしているんですけど、彼がいない分1人でがんばらないといけなかったから。呼吸のリズムを取るのが大変で、すごく汗かいてめっちゃ目に入って……まとめると、汗、痛かったです(笑)。

SEIYA

たくさん準備して臨んだライブ、シンプルに楽しかったです。バディと一緒に声を出したり、すごく一体感を持ちながら楽しい空間を作れたなと思います。まだ大阪公演もあるので、大阪も気合いを入れてがんばりたいと思います!

YUMA

今日のライブは9人でしたけど、気持ちは10人。しっかりKEVINくんの分までがんばれたと思います。暑い野外でのライブは、思ったよりも体力的に大変な部分もあったけど、バディの声援で一気に回復しました。声援がなかったら、最後までやれなかったんじゃないかっていうくらいでした。本当に声援は偉大なと思いました。いつもありがとうございます。

SHOW

半年ぶりのワンマンということで「早くやりたいな」と待ち遠しいライブでした。KEVINくんへの思いもそうですし、気持ちを爆発させてライブができたなと思います。あと、ステージに2階部分を作らずにライブをやるのがすごくひさびさのことだったので、「平舞台でしっかり10人で見せる」というのが今回のおおきな課題だったんです。「カマすぞ!」という気持ちを持って、みんなで乗り越えることができてよかったなと思います。

TAKUYA

今回初めて野外でのライブで、声出しもあって。すごく、グループとしてのステップアップができたと思うし、大事な一歩になったと思います。だけど10人で立ちたかったなという思いが強かったので、そこは悲しいところではあるんですけど……自分自身楽しみつつ、みんなも楽しませるという気持ちでやって、みんなも満足してくれたかなと思いますし、自分も楽しかったです。みんなが楽しいと思ってくれたら満足です。また次の目標に向けてがんばります。

HARUKI

野外ライブということで、ダンス面でもパフォーマンス面でも、とにかく熱いライブになったなと思います。次の幕張公演も決まりましたし、今回のライブでファンの皆さんと僕達で溜めに溜めた思いを、次の幕張にもぶつけていきたいなと思いました。

FUMIYA

屋外では初めてのワンマンで、今までで一番エネルギッシュなライブになったんじゃないかなと思います。声出しの解禁もあって、コール&レスポンスのレクチャーも事前にしていたので、バディと一緒に盛り上がったり一緒に踊ったり、より一体感が出せたライブになったと感じました。大阪公演も、10人分の思いでバディとまた盛り上がりたいです!

SHOOT

有観客ライブができなかった時期から観客の皆さんを一緒にライブができるようになり、やっと今回理想としていた形でライブが実現できてうれしいです。みんなも楽しそうにしているのが目に見えてわかったし、お互いに弾けていい思い出になったと思います。KEVINくんが出演見送りになっちゃって、10人でステージに立てなかったのが悲しいけれど、本人が一番悔しい思いをしていることもわかるから。僕らが成長していく中でまたみんなでステージに立って、もっと大きい舞台に立てるように。僕ら自身の絆、ファンの皆さんと絆を深めていけばもっといい景色が見れるんじゃないかなと思います。次のステージ(幕張)は見えているけど、もっとその先を目指して、日々精進していきたいと思います。

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BUDDiiS「BUDDiiS vol.05 -MAGiiCAL-」2023年6月17日 日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)セットリスト

01. Under The Sea
02. To The Top
03. Dream Love
04. ENCHANT
05. Beautiful
06. JEALOUS
07. YO HO
08. RISE IN LOVE
09. BEAST2
10. Mr. FREAK OUT
11. her+art
12. HOT CHEESE
13. ALRIGHT
14. P.A.R.T.Y
15. SUNSHINE
16. SM:)LE
17. Magic
<アンコール>
18. The One
19. OZ

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撮影:笹森健一、小坂茂雄

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