メジャーデビューEP「春めく私小説」のレコ発として、結成6周年を迎える6月に全国6都市を回るワンマンツアーを行ったクジラ夜の街。サポートメンバーに高田真路(Key)を迎えた5人編成でステージに登場した彼らは、宮崎一晴(Vo, G)の「ファンタジーを創るバンド・クジラ夜の街、6歳の誕生日会を始めましょう。最高の夜を約束します! どうぞよろしく!」という挨拶をきっかけに「風のもくてきち」でライブをスタートさせた。その後も「夜間飛行少年」「ラフマジック」「あばよ大泥棒」とライブでは定番の人気曲を次々と披露。客席の熱気がぐんぐん高まっていくと宮崎は「こんなにもたくさんの皆さんに僕たちの演奏を見せることができて幸せです」と満面の笑みを浮かべた。一度宮崎がステージから捌けると、NACK5で放送中のクジラ夜の街のレギュラーラジオ「クジラ夜の街のメタラジオ」のジングルとなっている“ファンタジーが嫌いな魔王様”がSEで降臨。「ツアータイトルがダサい」「ボーカルが語り部みたいで気持ち悪い」など散々毒づきながらもライブを盛り上げるために力を貸すと言う。そこへ黒いハットとマントのようなコートに衣装チェンジした宮崎が現れ、「BOOGIE MAN RADIO」を熱唱した。
さらに秦愛翔(Dr)によるMCコーナーでは彼がメンバーに宛てて書いてきた手紙を発表することに。昨年末に行われたワンマンツアー「夜景大捜査“夢を叶えるワンマンツアー”」最終公演で宮崎がメンバーに向けサプライズで手紙を読み上げ、佐伯隼也(B)やオーディエンスを涙させたことから、「全員泣かせてやる」と意気込む秦だったが、その内容はすべて「忘れもしない」から始まり「あのときのことは今でも許していません」で結んだコミカルなエピソードで、会場中の爆笑をさらった。
その後も5人は声出しが解禁されたライブの魅力を最大限に発揮。「インカーネーション」では「幸福論と呼ぼうー!」のコール&レスポンスを響かせたほか、「平成」では宮崎の「ご唱和ください」の掛け声で冒頭から客席で大合唱が巻き起こる。本編最後の楽曲「オロカモノ美学」ではオーディエンスが叫ぶお決まりのフレーズ「いっせーのーでせーの!」も息ピッタリに繰り出され、大きな一体感が会場を包んだ。
アンコールでは手拍子とともに、客席のどこからともなく「夜間飛行少年」の合唱が自然発生する場面も。ファンの熱い思いを間近に感じた宮崎は「歌うま!」と感激した様子を見せた。そして新たなアーティスト写真、新曲「マスカレードパレード」の配信リリース、アルバムのリリース予定についてMCで明らかにした。また「BOOGIE MAN RADIO」直前に流した魔王の演出は全公演共通だったが、関東以外の地域では「メタラジオ」がオンエアされておらず、客席をポカンとさせてしまったことを打ち明けた。
ここでリリースを告知した新曲「マスカレードパレード」を披露しようとするが、宮崎が歌い始めた途端、演奏をストップさせる。一瞬緊張感がよぎるも、宮崎は「大事なことを言い忘れてた! この曲は撮影OKです!」と仕切り直し。秦は「ぜひ縦動画で撮ってほしい。TikTokは縦のほうがバズるんよ!」「みんなでバズらせてほしい!」と訴え、渾身の演奏を披露した。最後に「すき家」のCMソングとして話題となった「踊ろう命ある限り」をパフォーマンスしたクジラ夜の街。客席から沸き起こる「だんだらだんだらだんだんだん」の大合唱に宮崎が「最高の人生です!!」と叫んでライブの幕を閉じた。
クジラ夜の街「クジラ夜の街ワンマンツアー“6歳”」2023年6月21日 LIQUIDROOM公演セットリスト
01. 風のもくてきち
02. 夜間飛行
03. 夜間飛行少年
04. 詠唱
05. ラフマジック
06. あばよ大泥棒
07. BOOGIE MAN RADIO
08. インカーネーション
09. 奔走
10. 幽霊船1361
11. 裏終電・敵前逃亡同盟
12. ロマン天動説
13. 浮遊
14. ハナガサクラゲ
15. 平成
16. 時間旅行
17. 時間旅行少女
18. 再会の街
19. ヨエツアルカイハ1番街の時計塔
20. 序曲
21. オロカモノ美学
<アンコール>
22. マスカレードパレード
23. 0話革命
24. 踊ろう命ある限り
crown no oto | music & playlist @crown_no_oto
【クジラ夜の街】
ナタリーにライブレポ掲載🐳
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