超とき宣は過去2年、夏の時期に「ときめき♡夏の晴れ舞台」と題したライブを行ってきたが、今年は季節を変えつつ、2都市の野外会場へ。彼女たちにとって今年初のワンマンライブとなった「ときめき♡春の晴れ舞台2023」では、コロナ禍以降初めて客席での声出し、声援が解禁され、東京、大阪公演ともに期待に胸を膨らませた宣伝部員(超とき宣ファンの呼称)によって満員になった。この記事では2公演のうち、日比谷野音でのライブの模様をレポートする。
この日の開演時間は、まだ空が明るい17時。雲ひとつない晴天の下で春らしいさわやかな風が吹く中、開演前にはスターダストプロモーション大阪営業所発の平均年齢16歳の5人組ユニット・BREAK TIME GIRLSがオープニングアクトとしてパフォーマンスを披露した。ダンサブルな楽曲、フレッシュな歌とダンスによって会場はじわじわと温まり、ライブ本編のオープニング映像が流れ始めるといよいよ観客の期待感でいっぱいに。イースターをイメージした“うさたま”衣装で登場し、その愛らしい姿で早々に宣伝部員の心を鷲つがみにした超とき宣は、昨年のクリスマスライブに引き続き長﨑祥子(Key)、魚住有希(G)、瀬川千鶴(G)、伊藤千明(B)、MIZUKI(Dr)という女性ミュージシャンからなる“とき宣バンド”とともにライブをスタートさせた。観客は1曲目の「トゥモロー最強説!!」から盛大なコールをステージに送り、坂井仁香の「ずっとずっとこの瞬間を待ってました! みんなの声聞かせてね」という言葉にも大きな声援で反応。さらに坂井が「期待しちゃってもいいかな? いいよね!」と歌うと宣伝部員は声をそろえて「いいですよ!」と全力の答えを返し、メンバーの胸を熱くさせた。
これを皮切りに6人はとき宣バンドが生み出す疾走感あふれるサウンドを味方に、アッパーチューンを畳みかけるようにして次々にパフォーマンス。「お届け!デリバリースター」では吉川ひよりが自撮りカメラをステージに持ち込み、メンバー1人ひとりが愛嬌たっぷりにセリフを披露する姿がスクリーンに映し出された。その後も超とき宣はバンドの演奏に合わせて観客を煽るなどエネルギッシュなステージを繰り広げていくが、温かな春のナンバー「Springood!」が始まると、情感のこもった伸びやかな歌声で客席を優しく包み込む。悩みや壁を乗り越えていく決意を描いたナンバー「人生最幸のメロディ」では歌いながら思わず感極まった表情を見せ、その後の自己紹介でも宣伝部員の声を一身に浴びて喜びと感動を顔ににじませた。
次のブロックで展開されたのは、超とき宣にとって初の試みとなるアコースティックアレンジでの生バンドパフォーマンス。アコースティックギターやカホンに楽器を持ち替えたとき宣バンドの巧みな演奏により、「きっとスタンダード」「いちず色のベンチ」の2曲がオリジナル音源とはひと味違った、しっとりとしたムードをまとって届けられた。「きっとスタンダード」では楽曲の持つ切ない世界観がより一層強調され、「いちず色のベンチ」ではメンバーの柔らかな歌声が夕暮れ時の日比谷公園に響き渡る。ライブ序盤、力強いコールでライブににぎわいをもたらしていた宣伝部員は着席して歌と楽器の音に聴き入り、楽曲の世界観に存分に浸った。
ここでメンバーは一旦ステージから退場。5月10日にリリースされるニューシングルの表題曲「LOVEイヤイヤ期」のミュージックビデオが会場限定で公開され、スクリーンに次々に映し出される6人のキュートな姿に客席から歓声が上がった。そしてMVの上映が終わると、ニューシングルのために制作された新衣装に着替えた超とき宣が観客の前に姿を現し、恋愛における“イヤイヤ期”を描いた“超ポジティブな承認欲求ソング”「LOVEイヤイヤ期」をライブ初披露。キャッチーな振付やかわいらしいセリフを繰り出し、アコースティックのブロックを通して落ち着いた雰囲気が流れていた会場のテンションを急上昇させた。
宣伝部員の新曲に対する好リアクションに満足気な表情を浮かべた超とき宣は、勢いそのままにライブのラストスパートへ。代表曲「すきっ! ~超ver.~」などを通して迫力のステージを展開し、日が暮れ始めると同時にペンライトの鮮やかな輝きが目立ち始めた日比谷野音をさらなる興奮で満たしていく。「GAMUSHARA」や「ぴょんぴょん」では熱気のこもったコール&レスポンスが発生。「一緒に一生の思い出作りましょう!」という掛け声を合図に披露された「Memories」では、曲がクライマックスを迎えるのに合わせて場内をジャボン玉が舞い、メンバーにとっても宣伝部員にとっても記憶に残る幻想的な光景が広がる。さらに6人は観客とともにシンガロングを響かせ、会場全体に心地よい一体感を作り出した。
熱い声援に応える形でスタートしたアンコールでは、超とき宣の公式キャラクター・パブりんとともにメンバーが再登場。曲が流れている間のみ写真や動画を撮影できる“ロックオンフリータイム”が始まると、客席に向けてポーズを決めながら視線を送り、惜しみないファンサービスで宣伝部員を楽しませる。そしてとき宣バンドのメンバーを紹介したあと、6人はダイナミックな演奏に乗せて「⻘春アンセム」を歌唱し、勢いよくライブを再開。続いて、山崎あおい提供のストレートな桜ソング「さくら燦々」をまっすぐな歌声で届けた。
ここで超とき宣は1人ずつ順番に挨拶を述べ、初めて野外の会場で生バンドのライブを披露したこと、約3年ぶりに観客の声援を浴びたことの感想をそれぞれ言葉に。すでにコロナ禍が始まっていた3年前の2020年4月にグループに加入し、この公演で初めて宣伝部員のコールを直接聞いた菅田愛貴は「こんなに歓声ってすごいんだなって、コール&レスポンスができてるって感じですごくうれしくなりました!」とはしゃいだ様子を見せ、「皆さん、もう1回だけ聞かせてください。私の名前は?」と客席に向かって質問。すぐさま返ってきた「愛貴ちゃん!」という声に、満面の笑顔を弾けさせた。
それぞれ胸に抱いた思いを伝え終え、客席を元気いっぱいに煽って改めて宣伝部員と気持ちをひとつにした6人は、ライブが始まってから2時間半近くが経ったとは思えないパワフルな歌とダンスで「⻘春ハートシェイカー」をパフォーマンスする。会場のボルテージが最高潮に達する中、ライブの締めくくりに披露されたのは「⻘春ハートシェイカー」と同じく青春を描いたみずみずしいナンバー「エンドレス」。3年越しの充実感とともにライブが大成功に終わったことを祝福するように、きらびやかな6色のテープが客席に降り注いだ。
超ときめき♡宣伝部「ときめき♡春の晴れ舞台2023」2023年4月9日 日比谷野外大音楽堂(日比谷野音)セットリスト
01. トゥモロー最強説!!
02. プリンセスプリンセスプリンセス
03. ラヴなのっ♡
04. お届け!デリバリースター
05. ホップステップジャンプLOVE
06. ギュッと!
07. Springood!
08. 7月のサイダー
09. 人生最幸のメロディ
10. きっとスタンダード(Acoustic ver.)
11. いちず色のベンチ(Acoustic ver.)
12. LOVEイヤイヤ期
13. 超ステップアップ
14. すきっ! ~超ver.~
15. わがままプリンセス
16. GAMUSHARA
17. ぴょんぴょん
18. Memories
<アンコール>
19. ⻘春アンセム
20. さくら燦々
21. ⻘春ハートシェイカー
22. エンドレス
超ときめき♡宣伝部「ときめき♡春の晴れ舞台2023」2023年4月15日 大阪城音楽堂 セットリスト
01. トゥモロー最強説!!
02. プリンセスプリンセスプリンセス
03. ラヴなのっ♡
04. お届け!デリバリースター
05. ホップステップジャンプLOVE
06. ギュッと!
07. Springood!
08. 7月のサイダー
09. 人生最幸のメロディ
10. きっとスタンダード(Acoustic ver.)
11. トウメイ恋心(Acoustic ver.)
12. LOVEイヤイヤ期
13. 超ステップアップ
14. すきっ! ~超ver.~
15. わがままプリンセス
16. GAMUSHARA
17. ぴょんぴょん
18. Memories
<アンコール>
19. あいにきちゃった
20. さくら燦々
21. ⻘春ハートシェイカー
22. エンドレス
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超ときめき♡宣伝部、野外に響いた熱い声援に「ずっとずっとこの瞬間を待ってました!」 https://t.co/6du2og62AV