ミセスが7年ぶり対バン!ももクロ、PEOPLE 1、フジファブリック、ネクライと作り上げた特別な2日間

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Mrs. GREEN APPLEが4月4、5日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)で対バンライブ「Mrs. TAIBAN LIVE」を開催した。

Mrs. GREEN APPLEのライブの様子。(Photo by Kana Tarumi)

Mrs. GREEN APPLEのライブの様子。(Photo by Kana Tarumi)

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Mrs. GREEN APPLEが対バンライブを行うのは、2016年以来、約7年ぶりのこと。1日目にはPEOPLE 1ももいろクローバーZ、2日目にはネクライトーキーフジファブリックが出演した。

DAY 1

PEOPLE 1

PEOPLE 1のライブの様子。(Photo by Kana Tarumi)

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まずステージに現れたPEOPLE 1は「銃の部品」で勢いよくライブを開始。Ito(Vo, G)は高笑いを響かせ、激しいライトが飛び交う中で攻撃的にリリックを放った。チャイムの音とともにスタートしたのは「スクール!!」。ゆらゆらと怪しげに体を揺らしながらハンドマイクで歌うItoの姿がオーディエンスの目を引きつける。そんなミステリアスな空気から一変して、アップテンポなナンバー「BUTTER COOKIES」では軽快なプレイが繰り広げられ、多彩な音によってポップな世界観が生み出された。Itoは「まず初めにミセスの皆さん、今日は呼んでくれてありがとうございます! そして結成10周年おめでとうございます!」と今年結成10周年を迎えるミセスに祝福の言葉を贈り、「こうやって縁があって僕らがみんなの前に立てて。僕らもまだ対バンを数多くやってるわけではないんですけど、わかります。今日はヤバい夜になるということを!」と声を弾ませた。3月にリハーサル中のアクシデントで怪我を負ったDeu(Vo, G, B)は、今回手に包帯を巻いてライブに参加。「手負いなので、わーって煽りにはいけないんですけど、皆さんその分、がんばっていきましょう!」と明るく告げる。Deuが感情剥き出しでシャウトを放った「怪獣」を経て、「魔法の歌」では柔らかなアンサンブルに乗せてItoとDeuのまっすぐな歌声が響き渡った。Itoは「今日PEOPLE 1のライブ初めて来たという人、どれくらいいる? JAM’S(ミセスファンの呼称)とモノノフ(ももクロファンの呼称)にあふれてると思っています」と話していたが、初見のファンも巻き込んでフロアは大盛り上がり。続く「DOGLAND」でもハンドクラップが自然と沸き起こる。最後にPEOPLE 1は「エッジワース・カイパーベルト」で会場に“タオル回し”を発生させてステージをあとにした。

ももいろクローバーZ

ももいろクローバーZ(Photo by Kana Tarumi)

ももいろクローバーZ(Photo by Kana Tarumi)[拡大]

ももクロの出番になるとフロアに4色のペンライトの光が灯り、地鳴りのようなコールが広がった。ももクロがステージに姿を現し、歌い始めたのは「吼えろ」。4人の清涼感のあるハーモニーにオーディエンスはたちまち魅了されていく。「BIONIC CHERRY」では4人がステージを駆け回り、拳を突き上げてエネルギッシュな歌声を弾ませた。百田夏菜子は「ミセスさんと対バンライブということで、呼んでいただきまして本当にありがとうございます! こういう対バンがひさしぶりなので、うれしいですね」とにっこり。高城れには「ミセスさんのファンの方々、めっちゃノリがよくて大好き! 最高!」と会場を見渡し、百田は「私たちのファンの皆さんとミセスさんのファンの皆さんの交流がうれしい」と対バンならではの醍醐味を語った。百田が「『BIONIC CHERRY』は大森(元貴)さんが好きと言ってくれた曲なんです。そして今から歌わせもらうのは、大森さんがこの曲を聴いて私たちを知ってくれたという曲で。なかなかこういうイベントでやる機会があまりない曲なので、ちょっと緊張します」と話したあと、ももクロがパフォーマンスしたのは2012年に電子ペット「ファービー」のCMソングに使用されていた「Wee-Tee-Wee-Tee」。ポップな音色に乗せて4人は軽やかにステップを踏み、ファンタスティックな世界を作り上げた。その後、ももクロは「L.O.V.E」「孤独の中で鳴るBeatっ!」を続けて歌唱し、優しい歌声と温かな言葉でオーディエンスにそっと寄り添う。ライブ終盤に「サラバ、愛しき悲しみたちよ」が投下されると、フロアはヒートアップ。ラストナンバー「走れ! -ZZ ver.-」ではオーディエンスの合唱が広がり、来たるミセスの出番を前に会場はしっかりとひとつになった。

Mrs. GREEN APPLE

大森元貴(Vo, G / Mrs. GREEN APPLE)(Photo by Kana Tarumi)

大森元貴(Vo, G / Mrs. GREEN APPLE)(Photo by Kana Tarumi)[拡大]

2組からバトンを受け取ったMrs. GREEN APPLEは「藍」でライブの口火を切り、力強い演奏でオーディエンスを扇動。ミラーボールが眩い光を放った「CHEERS」では、フロアに観客の元気いっぱいな歌声が飛び交った。「7年ぶりの対バン企画らしいんですよ。ありがたいことですけど、今日けっこうプレミアよ? すごい人たちとやらせてもらってますからね」という言葉を経て、大森が「いくぜー!」と歌い始めたのは、ももクロの「行くぜっ!怪盗少女」。ミセスがバンドアレンジでこの曲のサビを力強く届けると、オーディエンスもすぐさま反応して熱いコールを飛ばした。さらにここからミセスはヒット曲を惜しむことなく連投。「WanteD! WanteD!」でシンガロングを巻き起こしたあと、そのまま駆け抜けるように「インフェルノ」へ突入。「青と夏」でもオーディエンスの合唱が会場に生き生きと響き渡った。

藤澤涼架(Key / Mrs. GREEN APPLE)(Photo by Kana Tarumi)

藤澤涼架(Key / Mrs. GREEN APPLE)(Photo by Kana Tarumi)[拡大]

白い光の下、最新シングル曲「Soranji」を荘厳な空気を漂わせながら演奏したミセス。その後、彼らはPEOPLE 1の「DOGLAND」のサビをグルーヴ感たっぷりに演奏してみせた。大森は「マジでカッコいいよね、PEOPLE 1。怪我をされたという情報を見て、もしかして今回の出演は難しいかなと思ったんですけど、すごく破壊力のあるライブを見せてくださってありがとうございます」と感謝の思いを口にする。そして大森は「ももクロさんに関しては、僕と若井が佐々木彩夏さんと同い年で、藤澤が高城れにさんと同い年ということで。同世代なんです。僕たちは高校生の頃からリアルタイムで観てたわけで、そんなももクロさんと対バンなんてどういうことですか? ももクロさんのSEが鳴った途端、『ももクロと対バンしてるじゃん、自分!』と思った」と目を丸くし、「『Wee-Tee-Wee-Tee』をやってくれるなんて。あと、『黒い週末』でれにさんが歌ってる『ねじ曲がり もがいた時間もー♪』というところがすごく好きなんです!」と熱弁した。

Mrs. GREEN APPLEのライブの様子。(Photo by Kana Tarumi)

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「声出しが解禁されてからこの曲をやるのは初めて。まさかみんなの“最強”が聴ける?」と大森が次の曲をほのめかすと会場は大盛り上がり。「私は最強」が投下されると、すさまじいエネルギーが会場に満ちていった。「ダンスホール」で華やかにショーを展開したあと、藤澤は「7年ぶりでの対バンライブでめっちゃ緊張しました。こんなにそわそわすることはなかなかないんだけど、ももクロさんもPEOPLE 1さんも本当に素敵なライブをしてくれてアガりました!」と声を弾ませる。若井は「めちゃくちゃ楽しかった! PEOPLE 1さん、ももクロさんが膨らませてくれたパワーを受け取って、僕たちはそれを爆発させるだけでしたね。めちゃくちゃ最高のライブでした」と笑顔で話し、大森も「マジで幸せだったな。すごかったな、今日。本当に」としみじみと述べた。ラストナンバーはフェーズ2の幕開けを飾ったナンバー「ニュー・マイ・ノーマル」。ミセスはみずみずしいアンサンブルで会場を満たし、対バンライブの1日目を締めくくった。

DAY 2

ネクライトーキー

ネクライトーキーのライブの様子。(Photo by Kana Tarumi)

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2日目の1番手を飾ったネクライトーキーは「ゆるふわ樹海ガール」を投下し、アクセル全開でエネルギーを放っていく。「北上のススメ」「こんがらがった!」を軽やかに奏でたあと、もっさ(Vo, G)は「まさか対バンを依頼してくれると思っていなくて、依頼を受けたときはめちゃくちゃびっくりしました。たくさんいるバンドの中から選んでくれてうれしかったです」と素直な思いを口にした。朝日(G)と藤田(B)は約8年前にコンテンポラリーな生活として、ミセスと赤色のグリッターによる対バンツアー「赤と緑のホショクツアー」に参加。朝日は「200人くらいしかいないライブハウスでミセスを観たこと、自慢してもいい?」と述べ、「ネクライトーキーとしては初めてのミセスとの対バンになるんですけど、いまだに道がちゃんと続いていて、つながって、一緒にライブができることがうれしいです。今日はミセスのライブを観るのを楽しみにしています。それに恥じないように全力でライブをやるのでよろしくお願いします!」と意気込んだ。その言葉の通り、ネクライトーキーは熱量たっぷりに「がっかりされたくないな」「だれかとぼくら」を続けて演奏。もっさの突き抜けるような透明感のある歌声がエモーショナルに響き渡った。「せーの!」「ファイヤー!」という朝日とオーディエンスのコール&レスポンスでスタートしたのは「オシャレ大作戦」。中毒性のあるギターリフ、ずっしりとしたベースとドラム、跳ねるような鍵盤の音色にオーディエンスは心を躍らせて腕を上げる。そしてネクライトーキーは「遠吠えのサンセット」で最後まで疾走感あふれる演奏を繰り広げ、「『Mrs. TAIBAN LIVE』DAY 2、最高の夜にしましょう! お次はフジファブリック!」というもっさの言葉でフジファブリックにバトンを渡した。

フジファブリック

フジファブリックのライブの様子。(Photo by Kana Tarumi)

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フジファブリックは「Sugar!!」でさわやかにライブを開始。さらにスケール感のあるナンバー「Green Bird」を優しく演奏して心地のいい空間を生み出した。山内総一郎(Vo, G)は「フジファブリックはMrs. GREEN APPLEの皆さんと対バンするのは初めてで。今日は呼んでくれてうれしいです。以前、弾き語りライブで大森くんと競演したことがあって、打ち上げで話をして。ライブがすごいバンドだなとずっと思っています。今日はいちファンとしてミセスのライブが観れるのがうれしいです」と朗らかに語った。「伝説の1日にしていきたいと思うんですけど、次にミセスに出ていただくにあたって、ある程度会場を温めておかなきゃいけないわけよ。みんなの力で温めよう」と山内が観客を煽り、披露したのは「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC」のJ SPORTS中継テーマソングとしてオンエアされていた最新曲「ミラクルレボリューション No.9」。メンバーとオーディエンスは、キャッチーなリフに合わせ、ピッチャーの仕草を取り入れたユニークな振付を楽しんだ。その後フジファブリックは「徒然モノクローム」を爽快にプレイしたあと、「楽園」をクールにパフォーマンス。「うれしい。楽しいね」と山内はフロアを見渡し、穏やかな笑顔を浮かべた。「今年デビューして19年なんです。来年が20周年なんですけど、これまで活動してきた中でもすごく大事な曲があって。皆さんとミセスのメンバー、スタッフの皆さん全員に贈りたいと思います」という山内の言葉を経て、フジファブリックが演奏し始めたのは「若者のすべて」。この曲をじっくりと大切に奏でて、3人はステージをあとにした。

Mrs. GREEN APPLE

若井滉斗(G / Mrs. GREEN APPLE)(Photo by Kana Tarumi)

若井滉斗(G / Mrs. GREEN APPLE)(Photo by Kana Tarumi)[拡大]

「楽しむ準備はできてるか! 騒ぐぞZeppー!」という大森の声とともにミセスはライブをスタート。あまりのフロアの熱気に藤澤が「今日の盛り上がり、さらに熱いなと感じます!」と驚いていると、大森が「ネクライトーキーさんとフジファブリックさんが十分に盛り上げてくれたからです」と2組の熱演に感謝した。2日目もミセスはネクライトーキーの「オシャレ大作戦」、フジファブリックの「虹」をカバーし、対バンライブならではのサプライズでオーディエンスを喜ばせる。ミセスはかつて「虹」をコピーしていたということで、大森が「ミセスが唯一コピーした曲なんじゃないですか? ちょっとグッとこない?」と感慨に浸ると、藤澤も「マジでやばいね」と深く頷いた。

Mrs. GREEN APPLEのライブの様子。(Photo by Kana Tarumi)

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結成10周年を迎える今年、ミセスは「Mrs. GREEN APPLE 10th Anniversary Celebration」と称して、この対バンライブを含めてさまざまな活動を展開。7月5日に5thアルバム「ANTENNA」をリリースし、8日からアリーナツアー「Mrs. GREEN APPLE ARENA TOUR 2023 “NOAH no HAKOBUNE”」を開催する。さらに本公演で大森は「過去最大規模の会場となります、ドームライブ決定しました!」と初のドームライブ「Mrs. GREEN APPLE DOME LIVE 2023 "Atlantis"」を8月12、13日に埼玉・ベルーナドームで行うことを告知。興奮に包まれたフロアを前に、大森は「本当にありがとうございます。結成10周年とはいえ、地に足を着けてがんばります」と感謝の思いを述べた。大森は改めて対バンの実現を喜び、「オファーしたらOKしてくださって、叶ってるのは奇跡ですから。みんなすごい日に立ち会ったんだよ。本当に感謝してます。ありがとうございます」と頭を下げる。そして「フェーズ2を1年やってきたけど、今日の対バンというのは、フェーズ1、フェーズ2のどっちにもあって、どっちにもないみたいな。フェーズ1のことをとても感じられるというか、時間が経って血肉になってるなということを感じることができた日だったので、すごく感慨深くて。個人的にすごく胸熱でしたし、皆さんと今日同じ空間で過ごせて幸せでした」と目を輝かせながら述べた。その後ミセスは開放感たっぷりに「ニュー・マイ・ノーマル」をプレイ。7年ぶりの対バンライブを最後まで楽しみ尽くしてステージを去って行った。

Mrs. GREEN APPLE「Mrs. TAIBAN LIVE」2023年4月4日 Zepp DiverCity(TOKYO)DAY 1

PEOPLE 1

01. 銃の部品
02. スクール!!
03. BUTTER COOKIES
04. 怪獣
05. 魔法の歌
06. DOGLAND
07. エッジワース・カイパーベルト

ももいろクローバーZ

01. 吼えろ
02. BIONIC CHERRY
03. Wee-Tee-Wee-Tee
04. L.O.V.E
05. 孤独の中で鳴るBeatっ!
06. サラバ、愛しき悲しみたちよ
07. 走れ! -ZZ ver.-

Mrs. GREEN APPLE

01. 藍
02. CHEERS
03. WanteD! WanteD!
04. インフェルノ
05. 青と夏
06. Soranji
07. 私は最強
08. ダンスホール
09. ニュー・マイ・ノーマル

Mrs. GREEN APPLE「Mrs. TAIBAN LIVE」2023年4月5日 Zepp DiverCity(TOKYO)DAY 2

ネクライトーキー

01. ゆるふわ樹海ガール
02. 北上のススメ
03. こんがらがった!
04. がっかりされたくないな
05. だれかとぼくら
06. オシャレ大作戦
07. 遠吠えのサンセット

フジファブリック

01. Sugar!!
02. Green Bird
03. ミラクルレボリューション No.9
04. 徒然モノクローム
05. 楽園
06. 若者のすべて

Mrs. GREEN APPLE

01. 藍
02. CHEERS
03. WanteD! WanteD!
04. インフェルノ
05. 青と夏
06. Soranji
07. 私は最強
08. ダンスホール
09. ニュー・マイ・ノーマル

Mrs. GREEN APPLE ARENA TOUR 2023 "NOAH no HAKOBUNE"

2023年7月8日(土)埼玉県 さいたまスーパーアリーナ
2023年7月9日(日)埼玉県 さいたまスーパーアリーナ
2023年7月15日(土)大阪府 大阪城ホール
2023年7月16日(日)大阪府 大阪城ホール
2023年8月3日(木)愛知県 Aichi Sky Expo
2023年8月4日(金)愛知県 Aichi Sky Expo

Mrs. GREEN APPLE DOME LIVE 2023 "Atlantis"

2023年8月12日(土)埼玉県 ベルーナドーム
2023年8月13日(日)埼玉県 ベルーナドーム

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