来年結成15周年を迎えるももいろクローバーZ。「ももいろクリスマス」は「春の一大事」「夏のバカ騒ぎ」と並ぶももクロ3大ライブの1つで、毎回華やかなパフォーマンスが繰り広げられている。今年は「LOVE」という壮大なテーマのもと、ももクロがバックバンドであるDMB(ダウンタウンももクロバンド)とともに新旧織り交ぜた楽曲をパフォーマンス。両日合わせて約3万5000人のモノノフ(ももクロファンの呼称)を魅了した。
開演前にはマスコミ向けの囲み取材が行われ、本公演のテーマである「LOVE」について
開演間近、メンバーがライブへの期待感を口にする影ナレが流れてしばらくすると、「きよしこの夜」がストリングスとアコーディオンで奏でられる。場内が一瞬にして冬の気配で満たされる中、お馴染みの
「きよしこの夜」の余韻を打ち消すように格闘技大会「PRIDE」のテーマ曲が響き渡ると、「ももクリ」には欠かせない「ダン、ダン、ダダン」という太鼓のリズムに合わせて、モノノフの前にももクロが登場。大小さまざまなハートが装飾されたステージで、4人が各々のメンバーカラーでハートを描いていく。これでもかというハートの上塗りで、開始早々アリーナが愛で満たされた。
ライブは「愛を継ぐもの」で華々しく幕を開けた。1曲の中で「愛」という言葉が合計21回歌われ、圧倒されるモノノフ。ももクロは続けざまに氣志團「SECRET LOVE STORY」のカバーを披露し、1月3日をもって活動休止する氣志團に向けて愛を送るかのように、小気味よい冬のラブソングを歌い上げた。百田がほかのメンバーにふっと息を吹きかけるパフォーマンスも健在。曲のラストで各メンバーが1つずつハート型の電飾を持ち寄り、四葉のクローバーを形作った。
「MOON PRIDE」「stay gold」に続いて、ももクロはスマートフォン向けゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」とのコラボ楽曲「Majoram Therapie」を畳みかける。王道のアイドルソングであるこの曲について高城が「あーちゃんはこういうのがやりたかったんだもんね(笑)」と口にすると、佐々木は「15年かかったわ。長いわ!」と即座に返し、会場を笑いで包んだ。その後「真冬のサンサンサマータイム」「白金の夜明け」「境界のペンデュラム」が立て続けに演奏され、緩急の激しいパフォーマンスに観客の視線が釘付けに。「JUMP!!!!!」では5人の鼓笛隊が登場し、かわいらしいマーチングスネアのリズムに合わせてももクロが歌う。曲の終盤ではにぎやかな雰囲気の中、4人が「せーの、でJUMPだ!」と客席に向けて呼びかけ。モノノフと同時にジャンプをして会場をひとつにした。
ももクロがステージから姿を消すと、5人のダンサー集団・LOVE UNLIMITED DANCERSによるパフォーマンスへ。この日ももクロが披露しなかった「オレンジノート」などの懐かしい楽曲が流れ、「CONTRADICTION」ではダンサーたちが当時のももクロさながらに踊ってみせた。「せーの、メリークリスマス!」というかけ声が場内に響くと、ステージに置かれたスーツケースの中からももクロの4人が飛び出し「サンタさん -ZZ ver.-」を歌い始める。「れにちゃんのぉ↑↑ もっといいとこ 見てみたい!」というかけ声に応える高城の見せ場は、毎晩家に道具を持ち帰り練習したという大道芸。エイトリングと呼ばれる8の字型のリングを回すジャグリング芸を披露した。ラストのサビでは顔面白塗りのギタリスト・ホワイトマンがスクリーンにアップで映し出され、百田が「うー! チクショー!」とシャウト。唐突なコウメ太夫に場内は困惑と笑顔で満たされた。
メンバー4人はアリーナをトロッコで移動しながら「行くぜっ!怪盗少女」「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」をパフォーマンス。長年歌い続けられているメロディがさいたまスーパーアリーナに響き渡った。その後スクリーンに「サイリウムはOFF」と表示されると、全モノノフが手に持っているペンライトを消灯。「レディ・メイ」の演出には、ショーパブのようなライティングに加えて、プロジェクションマッピングも取り入れられ、ももクロとモノノフの協力によってクールな空間が表出した。今年の「ももクリ」のテーマソング「L.O.V.E」では、4人が身を寄せ合ってハート型を作る場面も見られた。
ここで結成15周年を記念したイベントの告知タイムがスタート。4人が話し始めようとすると聞き覚えのあるストリングスの音色が。ステージ後方に
目覚まし時計の鈴の音で始まったのは初期からの人気ナンバー「ミライボウル」。DMBによる生演奏が楽曲の魅力をさらに引き出す中、ももクロが色気たっぷりに歌い上げる。家族への愛を歌った「仏桑花」に続いて、「一粒の笑顔で…」を披露する4人。間奏部ではDMBのメンバーを1人ずつ紹介し、ホーンセクションが水木一郎「マジンガーZ」を演奏するひと幕も。ももクロが「Z」を名乗り始めてからずっと支えとなっていた“アニキ”に、感謝の気持ちが送られた。
アンコールの拍手に応えて、満を持してももクロの入場曲「overture」が流れ始める。水木の「Z!!!!!」という力強い声が、満員のさいたまスーパーアリーナにこだました。美しいバイオリンの旋律からスタートしたのは「空のカーテン」。この曲はちょうど10年前、「ももいろクリスマス2012」で初披露されたウインターソング。4人は10年経ってすっかり大人になった姿をモノノフに印象付けた。クリスマスが終わりに近づく中、シャンシャンと鈴が鳴る「今宵、ライブの下で」を経て、ラストナンバー「白い風」へ。生バンドの力強い演奏に支えられ、4人がいつも以上に気持ちを込めて歌い上げる。この壮大なバラードで、2022年の「ももクリ」は大団円を迎えた。
バンドメンバーが退場したのち、ももクロの4人がステージに残って1人ずつ挨拶。会場に「あの空へ向かって」が流れる中、「愛」というこの日のキーワードに改めて触れていく。彼女たちは大層なテーマを掲げたことに照れた様子を見せながらも、結成から15年が経ち、メンバーが歳を重ねてきたからこそできることだと話す。メンバーの言葉にしみじみと耳を傾けるモノノフ。このまましっとりと終わるかと思いきや、百田がそうはさせない。「みんなにとって大切な時間を思い浮かべてみてもらっていいですか?」と呼びかけた百田は、ひと呼吸置き「そこに愛はあります!」と言い放つ。今回のテーマである「愛」が、最終的に大地真央の「そこに愛はあるんか?」に着地するという、何ともももクロらしい幕引きとなった。
なお、本公演の模様を生配信したABEMAでは1月6日12:00よりライブ映像の完全版が配信される。
ももいろクローバーZ「ももいろクリスマス2022 LOVE」2022年12月25日 さいたまスーパーアリーナ セットリスト
01. 愛を継ぐもの
02. SECRET LOVE STORY
03. MOON PRIDE
04. stay gold
05. Majoram Therapie
06. 真冬のサンサンサマータイム
07. 白金の夜明け
08. 境界のペンデュラム
09. JUMP!!!!!
10. 手紙
11. サンタさん -ZZ ver.-
12. ザ・ゴールデン・ヒストリー
13. 行くぜっ!怪盗少女 -ZZ ver.-
14. 猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」
15. レディ・メイ
16. L.O.V.E
17. ミライボウル
18. 仏桑花
19. 一粒の笑顔で…
<アンコール>
20. 空のカーテン
21. 今宵、ライブの下で
22. 白い風
ももいろクローバーZ 15周年ツアー
2023年7月16日(日)兵庫県 神戸国際会館 こくさいホール
2023年7月17日(月・祝)愛知県 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
2023年8月5日(土)東京都 武蔵野の森総合スポーツプラザ
2023年8月6日(日)東京都 武蔵野の森総合スポーツプラザ
2023年9月9日(土)福岡県 北九州ソレイユホール
2023年9月10日(日)広島県 ふくやま芸術文化ホール・リーデンローズ
2023年9月14日(木)大阪府 グランキューブ大阪(大阪府立国際会議場)メインホール
2023年9月15日(金)大阪府 グランキューブ大阪(大阪府立国際会議場)メインホール
2023年9月18日(月・祝)宮城県 名取市文化会館 大ホール
2023年9月23日(土・祝)新潟県 新潟テルサ
2023年10月14日(土)東京都 武蔵野の森総合スポーツプラザ
2023年10月15日(日)東京都 武蔵野の森総合スポーツプラザ
AYAKA NATION 2023 in Yokohama Arena
2023年5月21日(日)神奈川県 横浜アリーナ
高城れにソロコンサートまるごとれにちゃん2023
2023年3月9日(木)神奈川県 KT Zepp Yokohama
高城れにソロライブ 30祭(仮)
2023年6月25日(日)神奈川県 ぴあアリーナMM
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も. @Miimg11
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