浪江女子発組合がアルバムリード曲やユニット新曲を初披露、表現の幅を広げた仙台PITワンマン

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佐々木彩夏ももいろクローバーZ)が総合プロデューサーを務める浪江女子発組合が、2月20日に宮城・チームスマイル・仙台PITでワンマンライブ「あいのりきっぷ 花咲む(はなえむ)」を開催した。

浪江女子発組合「あいのりきっぷ 花咲む(はなえむ)」の様子。(Photo by RYOHEI TSUKADA)

浪江女子発組合「あいのりきっぷ 花咲む(はなえむ)」の様子。(Photo by RYOHEI TSUKADA)

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浪江女子発組合は「浪江発の風に乗せて、あなたに届きますように」をキャッチフレーズに掲げ、福島県双葉郡浪江町を中心に活動しているアイドルグループ。メンバーは佐々木のほか、同じくスターダストプロモーションのアイドルセクション「STARDUST PLANET」に所属するアメフラっシの愛来、市川優月、小島はな、鈴木萌花、B.O.L.Tの内藤るな、高井千帆、昨年7月に加入した播磨かなからなる。彼女たちが東北で開催してきたライブの中で過去最大規模となったチームスマイル・仙台PIT公演は、新型コロナウイルス感染拡大防止のための運営ガイドラインを策定し、問診票の記入や検温、アルコール消毒など感染対策を徹底したうえで実施に至った。この記事では2部制で行われたライブのうち、第2部の模様をレポートする。

浪江女子発組合「あいのりきっぷ 花咲む(はなえむ)」の様子。(Photo by RYOHEI TSUKADA)

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開演時刻になると同時に浪江女子発組合オリジナルの「Overture」が鳴り響き、青の衣装に身を包んだメンバーがステージに登場。浪江の海をイメージさせる水玉柄のオーガンジーを重ねたロングスカートをひらめかせながら、8人はメンバー1人ひとりを花に例えた歌詞が特徴の自己紹介ソング「桜梅桃李夢物語」でライブをスタートさせた。会場の組合員(浪江女子発組合ファンの呼称)はリズミカルなサウンドに合わせてキャッチーな振り付けを真似して踊り、会場全体に早くも一体感を作り出す。2曲目には浪江女子発組合の始まりの曲であり、ライブの定番ナンバーの「なみえのわ」が披露され、場内が拍手と温かい空気で包まれた。

左から愛来、小島はな、市川優月、内藤るな。

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自己紹介や明日2月23日発売の1stアルバム「花咲む」収録曲についてのトークを経て、ライブはユニット曲のコーナーへ。まずは愛来、市川、小島、内藤の4人がミュージカル調の新曲「ロマンスはエチュード」を披露し、息の合ったダンスで組合員を魅了する。続いて登場した佐々木と鈴木はミドルテンポのバラードナンバーである新曲「二十歳」を哀愁たっぷりに歌い上げ、高井と播磨は疾走感あふれるアップテンポな王道アイドルナンバー「バディ・フィルム」を全力のダンスでパフォーマンス。目を離せない多彩なステージングが続く中、最後は佐々木と内藤の2人が浪江町のゆるキャラ“うけどん”をテーマにした「ほれ、あいべ!」をかわいらしく歌唱し、会場を和やかな空気で包み込んだ。

浪江女子発組合「あいのりきっぷ 花咲む(はなえむ)」の様子。(Photo by RYOHEI TSUKADA)

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ユニットコーナーで披露した新曲の紹介や、制作過程の裏話で盛り上がった浪江女子発組合は「今後のライブでも披露していくと思うので、パフォーマンスを楽しみに待っていてください! ここからはグループの楽曲に戻り、後半戦盛り上げていければと思います!」という言葉を合図に、メンバー全員でのパフォーマンスを再開。毎年元日に浪江町で行われている「あるけあるけ初日詣大会」にインスピレーションを受け、「浪江の方々と同じ気持ちになれたら」というメンバーの思いから作られた「あるけあるけ」や、浪江町出身のシンガーソングライター牛来美佳が2015年に制作した「いつかまた浪江の空を」のカバーを歌唱した。「いつかまた浪江の空を」は浪江町を離れて暮らさざるを得なかったときの思いと、前を向いて進んでいく意志をつづったバラードソングで、8人は浪江町に思いを馳せながら歌詞に込められた前向きな心情を丁寧に表現。浪江町の春の花火大会などをテーマに“再会”を描いた「つながる、ウンメイ」では彼女たちの力強い歌声が響き渡り、空に花火が打ち上がる情景を観客の頭の中に浮かび上がらせた。

浪江女子発組合「あいのりきっぷ 花咲む(はなえむ)」の様子。(Photo by RYOHEI TSUKADA)

浪江女子発組合「あいのりきっぷ 花咲む(はなえむ)」の様子。(Photo by RYOHEI TSUKADA)[拡大]

その後、「ラストスパート! まだまだ盛り上がっていきましょう!」と元気よく煽った浪江女子発組合は、浪江町を含む相馬地方で毎年夏頃に行われる伝統行事「相馬野馬追」をテーマに、甲冑競馬に挑む騎馬武者たちの闘争心やプライドを表現した「それぞれのハタ」を披露。疾走感あふれるアッパーチューンで組合員のボルテージを上昇させると、勢いそのままにライブ定番曲である「ミライイロの花」「またキミと。」を畳みかけていった。

テンションが最高潮に達した中での本編終了に、組合員たちはこのままでは帰れないと言わんばかりの大きな拍手でアンコールを求める。浪江女子発組合はその期待に応えてグッズTシャツ姿で再登場し、新曲「ハレノヒの足跡」を初披露。この曲は浪江町で毎年11月に実施されている「十日市祭」をモチーフに、自分の身の回りにある“縁”を再確認し、今を踏みしめながら自分らしく前進していく人々を描いたナンバーで、1stアルバム「花咲む」にリード曲として収録される。そして、8人はこのライブのラストナンバーとしてデビュー曲「なみえのわ」を再び歌唱。グループにとっての大切な1曲にメンバーそれぞれの思いを込めた。

佐々木彩夏(Photo by RYOHEI TSUKADA)

佐々木彩夏(Photo by RYOHEI TSUKADA)[拡大]

最後のMCでは佐々木が「すごく楽しい時間を皆様と共有できてよかったなと思います! 私たちの仲も深まってきたし、ファンのみんなが推しのペンライトを光らせてくれていて、いろんなところから皆さんが集まってくれているんだと感じることができたし、皆さんとの距離も深まってきた感じがします。私たちらしさ、みんならしさ、私たちにできるライブらしさをもっと追求していけたらいいなと思いました! 皆さん今日は本当にありがとうございました!」と挨拶。組合員への感謝の気持ちや今後の浪江女子発組合としての活動の意気込みを述べ、「あいのりきっぷ 花咲む(はなえむ)」を締めくくった。

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浪江女子発組合「あいのりきっぷ 花咲む(はなえむ)」2022年2月23日 宮城県・チームスマイル・仙台PIT セットリスト

SE. Overture ~浪江発の風にのって~
01. 桜梅桃李夢物語
02. なみえのわ
03. ロマンスはエチュード
04. 二十歳
05. バディ・フィルム
06. ほれ、あいべ!
07. あるけあるけ
08. いつかまた浪江の空を
09. つながる、ウンメイ
10. それぞれのハタ
11. ミライイロの花
12. またキミと。
<アンコール>
13. ハレノヒの足跡
14. なみえのわ

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