“覚醒”から24年のGRAPEVINE、デビュー記念日ワンマンで見せつけたバンドの貫禄

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GRAPEVINEが9月18、19日に東京・恵比寿ザ・ガーデンホールにて全国ツアー「GRAPEVINE tour 2021」の 追加公演を実施。本稿ではバンドのデビュー記念日である19日に行われたライブの模様をレポートする。

9月15日に行われた東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)公演の様子。(撮影:藤井拓)

9月15日に行われた東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)公演の様子。(撮影:藤井拓)

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田中和将(Vo, G)(撮影:藤井拓)

田中和将(Vo, G)(撮影:藤井拓)[拡大]

この日のライブは金戸覚(B)の波打つようなベースラインがオーディエンスの体を揺らす「阿」でスタート。田中和将(Vo, G)が「踊るがいいぜ 阿るミュージック」と歌うと、オーディエンスは手を挙げて彼らの演奏に応えてみせる。 ライブ序盤のMCではこの日がデビューミニアルバム「覚醒」発表から24周年の記念日であることが明かされ、田中は「(バンドが)今日で24歳になりました。デビュー日ということでいい感じに締めくくりたい」とライブへの意気込みを語った。田中のギターカッティングが鳴り響く「目覚ましはいつも鳴りやまない」では、西川弘剛(G)がファルセットで丁寧にコーラスを重ねて会場内に心地よいハーモニーを響かせていく。また「COME ON」では、たっぷりセッションを繰り広げるライブならではのアレンジで観客たちを楽しませた。

9月15日に行われた東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)公演の様子。(撮影:藤井拓)

9月15日に行われた東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)公演の様子。(撮影:藤井拓)[拡大]

ライブ中盤でGRAPEVINEは「最期にして至上の時」「josh」「ぬばたま」といった最新アルバム「新しい果実」の収録曲を軸に「lamb」「CORE」といった人気曲を交えたセットリストを展開。「CORE」の演奏では高野勲(Key)がイントロからテルミンの音を重ね、怪しくも深みのあるサウンドへと昇華させる。重厚なセッションで聴かせる「CORE」から一転、「ねずみ浄土」では亀井亨(Dr)の堂々としたドラミングを軸にした隙間のあるバンドサウンドと緻密なコーラスワークでオーディエンスを魅了。ベテランバンドならではの振り幅の広さを見せつけ、観客からの拍手喝采をさらった。

西川弘剛(G)(撮影:藤井拓)

西川弘剛(G)(撮影:藤井拓)[拡大]

ライブ終盤に披露されたのは24年前の9月19日にリリースされた「覚醒」。最新アルバムの収録曲と並んでも色あせることのないこの楽曲を田中は高らかに歌い上げ、ファンの胸を高ぶらせた。「Alright」では田中がクラップを促し、会場内はオーディエンスが打ち鳴らす手拍子の音に包まれ、心地よい一体感に包まれる。本編最後に披露されたのは、GRAPEVINEがコロナ禍で配信した楽曲「Gifted」。バンドは重厚なバンドアンサンブルに田中のメッセージ性あふれる歌詞を乗せたこの曲を届け、会場内に深い余韻を残してライブ本編の幕を閉じた。

亀井亨(Dr)(撮影:藤井拓)

亀井亨(Dr)(撮影:藤井拓)[拡大]

アンコールに応えて再びステージに現れたGRAPEVINEは、4月に東京・日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)で開催したワンマンライブ「GRAPEVINE LIVE AT HIBIYA PARK」の模様を収めたライブDVD / Blu-rayが11月24日にリリースされることを告知。このご時世で新作の告知ができることを喜んだ彼らは「すべてのありふれた光」でライブを再開し、本編と変わらない熱量で芳醇なサウンドをオーディエンスに届けていく。「ガーデンホール、また来るぜー!」と田中が挨拶をすると、彼らはデビュー20周年記念ソングとして発表した「Arma」を最後にパフォーマンス。バンドの熱演に惜しみない拍手が贈られる中、田中は「24歳、GRAPEVINEでした。ありがとさん」と感謝を述べ、メンバーと共にステージをあとにした。

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GRAPEVINE「GRAPEVINE tour2021 Extra Show」2021年9月19日 恵比寿ザ・ガーデンホール セットリスト

01. 阿
02. 冥王星
03. Afterwards
04. 吹曝しのシェヴィ
05. 目覚ましはいつも鳴りやまない
06. COME ON
07. 居眠り
08. 最期にして至上の時
09. lamb
10. josh
11. ぬばたま
12. CORE
13. ねずみ浄土
14. リヴァイアサン
15. 覚醒
16. さみだれ
17. KOL
18. Alright
19. 光について
20. Gifted
<アンコール>
21. すべてのありふれた光
22. Esq.
23. Arma

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