開演時間になるとどこからともなく雨の音が響き、虹のように7色のライトがステージを彩る。大きな拍手に迎えられながらメンバーがステージに現れ、演奏し始めたのは「Sunny drop」。突き抜けるような歌声と晴れやかなアンサンブルが場内いっぱいに響き渡ると、オーディエンスも手を高く掲げて彼らの演奏に応えた。バンドはライブ序盤からエンジン全開。勢いを加速させるように「Count on me」で希望に満ちたみずみずしいサウンドを鳴らす。オーディエンスの一体感のあるハンドクラップとともにスタートしたのは「フォーリン・ヴィーナス」。鋭利なギターサウンドと心地のいいビートが会場を大きく揺らしていった。
竹中雄大(Vo)は「昼も夜もソールドアウトということで、皆さん来てくれてありがとうございます!」と会場を見渡し、ツアーファイナルを迎えられた喜びを感慨深げに語る。そして「今日は初めましてとか、いつも来てるとか関係なしに最高に楽しい1日にしたいと思います!」と気合いを入れて「君色ノート」を歌い上げた。「夢花火」ではアコースティックギターを交えた柔らかなアンサンブルが場内に広がり、「ツキミソウ」では切ない歌声が観客をセンチメンタルな楽曲の世界観へと誘う。さらにバンドは「また明日」をじっくりと奏でたあと、眩い光をバックに凛とした佇まいで「ヒカリへ」を演奏した。
ライブも佳境を迎え、竹中が「言葉で感謝を述べるのも大事ですが、やっぱり僕らは音楽で返したい。僕たちはなんていったってロックバンドなので、思いっきりロックをして、みんなでやばい1日を作ろうと思うんですが、まだまだいけますか?」と告げると、バンドは代表曲の1つ「Walking with you」を勢いよく投下。まっすぐなサウンドと伸びやかな歌声にオーディエンスのクラップが重なり、会場は大きなエネルギーで満ちあふれた。さらに彼らは「フェアリーテール」「Morning Light」をすさまじい熱量で放っていく。新型コロナウイルス感染症の影響でオーディエンスが声を出せない状況でも、観客は思い思いに体を揺らしたり、手を上げたりと、彼らの音楽を全身で浴びて楽しんだ。
竹中は「一緒に最高の景色を作ってくれて、まじで幸せです! ありがとう!」と充実した表情を浮かべ、年末に喘息でライブを中止せざるをえなくて思い詰めていたとき、SNSで多くの温かいメッセージをファンから受け取ったことを語る。彼は「いろんな声をたくさん僕に送ってくれて、みんなからしたらメッセージは些細なものなのかもしれないけど、僕は本当に心が救われました。こんな俺でも求めてくれる人がいる。待ってくれる人がいる。そう思うだけで歌い続けることができました」と思いを述べ、「去年みんなからたくさんのものをもらったぶん、今年は音楽でみんなの心の隙間をしっかり埋めたいと思います!」とファンに誓った。その後は「次は大阪城ホールで(ライブを)やるからさ、その次は日本武道館でやろうと思います! 大きなステージで会えるようにこれからも音楽を続けていこうと思いますので、よろしくお願いします!」という力強い言葉も竹中から飛び出す。そして5人は最後に感謝の思いを込めるように「拝啓、親愛なる君へ」を届け、ステージを去って行った。
アンコールを求める拍手に呼ばれ、再びステージに姿を現した5人。ラストナンバーとして「青春旗」を楽しげに演奏し、彼らは肩を組んで笑顔でツアーに幕を下ろした。
Novelbright「REMEMBER THE BRIGHT TOUR ~2020年総まとめしちゃいまSHOW~(東京)振替公演」2021年3月24日 東京都 Zepp Tokyo 2部 セットリスト
01. Sunny drop
02. Count on me
03. フォーリン・ヴィーナス
04. 君色ノート
05. 夢花火
06. ツキミソウ
07. また明日
08. ヒカリへ
09. Walking with you
10. フェアリーテール
11. Morning Light
12. Prologue ~Before the dawn~
13. 時を刻む詩
14. 拝啓、親愛なる君へ
<アンコール>
15. 青春旗
よはねこ🎧️🧳🕯️ @Ivan_Ivanovitch
Novelbrightのライブツアー終幕、みんなで一緒に見た“最高の景色”
https://t.co/VvxrTUfl8g
「次は大阪城ホールで(ライブを)やるからさ、その次は日本武道館でやろうと思います!」