さくらしめじと大石昌良が感動の再会、“おおいしめじ”でセッションや体操楽しんだツーマンライブ

さくらしめじと大石昌良が、12月5日に無観客の配信ツーマンライブ「おおいしめじ。感動の再会ライブ！」を開催した。

昨年3月、さくらしめじの熱烈なオファーが実る形でツーマンライブ「ダブルでワクワク！さぁ！集まれダブダブ！」を実施した両者。以降はお互いにLINEでメッセージを送り合い、今年の8月に配信されたライブ「さくらしめじ 東京の街からライブしまーす!!」では、大石がトークゲストとしてリモート出演するなど、交流を深めてきた。オープニングで一緒にステージに上がった2組は「おーいしめじの『おーいし』の方です！」「『めじ』の方です！」と、冒頭の挨拶で視聴者を笑わせる。真っ白な衣装に身を包んださくらしめじに挟まれた大石は「白、白、黒で、オセロだったら俺、白になってんで」とツッコんで笑わせたあと「それにしても、2人は大人になったね」としみじみ語り「貫禄出過ぎちゃって。2人の伸びしろがありすぎて、そろそろ出る杭を打っとかなアカンかなっていうくらい。リハを見たけど、シンプルに上手くなった」とさくらしめじに言葉を送った。田中雅功と高田彪我は「ありがとうございます」と照れながら返答。和気あいあいとした空気の中で約2年ぶり、2度目のツーマンライブをスタートさせた。

先攻を担ったさくらしめじは、1曲目に「またたび（Acoustic Version）」で温かくノスタルジックなムードを届け、「My Sunshine」では一転して勢いのあるパフォーマンスで高揚感を煽った。雅功は「僕らの憧れ、最高に尊敬している大石さんとの2回目のツーマンライブ。超うれしい！ 画面越しだけど、どんどんテンション上げていきたい。みんなで一緒に遊びませんか？」と呼びかけ、ツアーの移動時に2人がやっていた遊びから生まれたという未音源化のレア曲「しりとり」で彪我とユニークなしりとり合戦を展開した。

大石が「僕の曲の中でも非常に難易度が高い」と語った「幻想アンダーグラウンド」のカバーでは、メランコリックな大人びた表情を見せた2人。そして2年前には披露されていなかったエレキギターを彪我が手にすると、2人はアコギとエレキのアンサンブルで「青春の唄」「たけのこミサイル」とロックナンバーを連発。彪我が聴かせたギターソロは、袖で見ていた大石を驚かせた。ラストナンバーは「しめじ体操」で、ギターを置いた雅功と彪我は全身を使って体操をしながらこの曲を歌う。曲の終盤、彪我が「この曲はみんなで踊ったほうが楽しいよね」と言い出すと、雅功が楽屋にいた大石を無理矢理ステージに引っ張りあげるサプライズも。大石は苦笑いを浮かべながら2人の間に入ってしめじ体操を踊り「なんやこれー！」と声を上げていた。

後攻の大石は多彩なギターテクニックを駆使しながら豊かなボーカルを聴かせる「ファイヤー」でダイナミックにライブの口火を切った。エフェクトをかけたボーカルでスペーシーな世界観を表現するダンスロック「キウイ畑の宇宙船」を終えてのMCでは、さくらしめじについて、「息子くらいの歳の差がある、若い才能あふれる2人が自分に憧れてくれるのはすごいことです。まだまだ負けてられへんし、すごく刺激的な夜になってます」とコメントする。

ギターのボディを叩いてビートを打ち鳴らすアーバンソウル「ボーダーライン」ののち、「トライアングル」ではシャツのボタンが飛ぶほど白熱したプレイを見せ、「おおいしめじー！」と絶叫した大石。20年ほど前に天国に旅立ってしまったという愛犬への思いを歌うバラード「涙が止まらない」で視聴者に優しく温かな演奏を届けると、ラストの「ピエロ」ではミュージカル調のジャズナンバーに乗せてスキャットやコミカルなギタープレイなどを見せてエンタテイナーぶりを遺憾無く発揮した。

大石は最後にさくらしめじを再びステージに招き入れ、両者はさくらしめじ「ひだりむね」と大石の「おはよう」をコラボした。「ひだりむね」は大石のリクエストで、彼は「2人が特にピュアな時代の曲でしょ。俺も交ざりたいなと思って。ちゃんとキラキラの中に入れたかな？」と演奏後に問いかける。雅功と彪我はこれに「最高でした。感無量です」と即答した。そして、さくらしめじが「またぜひやりましょう！」とお願いすると、大石は「呼ばれたらすぐに行くよ。これを思い出にせずにつなげて、この輪をどんどん広げたい」と返答。3回目のツーマンの開催を約束し、この日のライブは大団円を迎えた。