さくら学院、万感の思いで迎えた真夏の卒業式「毎日が夢のようでした」

さくら学院が本日8月30日に無観客配信ライブ「The Road to Graduation 2019 Final ～さくら学院 2019年度 卒業～」を実施した。

中等部卒業と同時にグループからも卒業するという鉄の掟があるさくら学院。本来であれば2019年度も3月末に卒業公演が行われる予定だった。新型コロナウイルスの感染拡大状況を受け、夏季に実施されることとなった2019年度卒業公演は、さくら学院史上初の無観客配信ライブという形がとられ、日本国内のみならず、海外の父兄（さくら学院ファンの呼称）も中等部3年の藤平華乃、吉田爽葉香、有友緒心、森萌々穂のラストステージを見届けた。

さくら学院が担任の森ハヤシと共に2019年度を振り返る第1部「最後のホームルーム」を経て、第2部の卒業公演へ。中等部3年のハイテンションな影ナレが視聴者を盛り上げたあと、2019年度「あゆみの映像」が上映された。1人現れた藤平がメンバーを招き入れ、1曲目の「My Graduation Toss」が始まる。本来であれば2人1組になって抱き合う振り付けがソーシャルディスタンス仕様で違う振り付けになっていたり、夏季開催であることによりメンバーが夏服を着用していたりと、従来の卒業公演とは異なる演出でも目を引いた。2曲目は自己紹介ソング「目指せ！スーパーレディー - 2019年度 -」。この曲で有友は「購買部の商売道具とかけまして、今の心とときます！ どちらもハッピーでしょう！」とアドリブを決めた。また森ハヤシが出席を取る場面では返事をする生徒たちの姿が、次々に手持ちカメラで抜かれるという、配信ライブならではの臨場感あふれるカメラワークで届けられた。

最初のMCで中3メンバーはついに卒業公演を開催できた喜びを語り、メンバー全員で改めて自己紹介。森萌々穂は海外から配信を観ている父兄に向けて流暢な英語で挨拶した。その後届けられた「FLY AWAY」「#アオハル白書」では、凛々しい表情でなりふり構わずキレのあるダンスを踊り、2019年度メンバーのパフォーマンススキルの高さを視聴者に印象付けた。12人は2019年度の新曲「#アオハル白書」「Merry Xmas to you」「モノクローム」についてそれぞれ語ったあと、「モノクローム」を初披露。躍動感あふれるトラックに乗せて、12人は生き生きと歌声を響かせた。中等部3年メンバーのユニット曲「クロスロード」では、彼女たちのこれまで、そしてすでに動き出しているユニット・@onefiveとして続いていく4人の関係性をスタンドマイクを使って歌い上げた。

「ついに披露しちゃった」「終わっちゃったね」「もうこんな時期になったんだね」と語り合う藤平、吉田、有友、森萌々穂。小等部5年、小等部6年のときにさくら学院に転入（加入）し、長い時間を過ごしてきた4人は、20cm以上伸びた身長のことや絆が深まった2016年の晩夏に行われた舞台「秋桜学園合唱部」の稽古のことなど思い出話に花を咲かせた。在校生メンバーを再びステージに招き入れ、フルメンバーになったさくら学院は「未完成シルエット」を披露。曲の終盤では有友の渾身の「バイバイ！」が視聴者に届けられた。吉田が「私はさくら学院に入って“ちいさな勇気”、大きな勇気をもらいました。さくら学院生活は宝物です」と語り、12人は「Jump Up～ちいさな勇気～」をパフォーマンス。ミラーボールの光が輝く中で、未来への希望と強固な絆について歌った卒業ソングを歌って本編を締めくくった。

2019年度卒業式のパートにはまずスーツ姿の森ハヤシが登場。「私には見えています。自宅なのにスーツを着て正座をして画面の前にいるのが」と視聴者にメッセージを送ってから、12人を壇上に呼び込んだ。ジャケットを羽織った12人が着席すると、倉本美津留校長より中等部3年の4人と、小等部を卒業する野崎結愛に卒業証書授与が授与された。送辞を担当したのは中等部1年の八木美樹。中等部3年メンバーとの思い出が詰まった送辞を「4人が卒業してしまうのはとても寂しいけど、このメンバーでかけがえのない時間を過ごせて幸せでした。今まで中3に甘えっぱなしだったのでこれからのことを考えると不安でいっぱいで正直自信はありません。でも4人が教えてくれたことを思い出して感謝の気持ちを忘れず、いっぱい考えてがんばっていくので新しいさくら学院を生み出して行くから見守っていてください」と締めくくった。

答辞は中等部3年を代表して藤平が担当した。彼女は生徒会長になったときの不安な気持ちや“史上最強のさくら学院”を作るために覚悟を決めたこと、12人で過ごしたかけがえのない時間の中で強固になっていった絆について、担任の森ハヤシやほかのメンバーへのメッセージなどを涙ながらに語り、今年開校10周年を迎えるさくら学院にエールを送る。そして「さくら学院大好き！」と答辞を締めくくった。倉本校長からの式辞、そして森ハヤシからの熱いメッセージを受け取った中等部3年メンバーは、在校生たちと共に「旅立ちの日に ～J-MIX 2019～」を披露。声を震わせながらも12人で美しいハーモニーを響かせた。2019年度ラストソングは「夢に向かって」。セリフのパートで有友は「2019年度のさくら学院がこの12人で本当によかったです！ 私はさくら学院が大好きだ！」と叫んだ。

すべての演目を終え、中等部3年はそれぞれ今の思いを語る。森萌々穂は「さくら学院のおかげで萌々穂がはすごく成長できたし、たくさん変われました。萌々穂がさくら学院をここまで楽しんで続けられたのはいつも一緒にいてくれるメンバーや父兄の皆さん、職員室の先生やスタッフさん、皆さんのおかげだと思っています。もう自分がさくら学院にいられないなんて信じられないけど、さくら学院で学んだことをこれからの私のスーパーレディへの道へ役立てて、もっともっと素敵な萌々穂を目指してがんばります。今まで本当にありがとうございました」と感極まった様子を見せた。普段はポーカーフェイスなところがある有友も「私はさくら学院入って本当にたくさんの方と出会いました。いつも私たちのことをよく考えてくださっている職員室の先生方、ライブスタッフの皆さん、そしてパパとママ、森先生と倉本校長先生、そして大好きな（さくら学院の）みんな、本当にありがとう！ 私はさくら学院にいた日々が本当に幸せでした。私を応援してくださった方がそれを誇りに思えるようなスーパーレディになります。今まで本当にありがとうございました。さくら学院が大好きです。ありがとうございました」とエモーショナルに語った。

吉田は「今まで本当にありがとうございました。私は小5から5年間、さくら学院で過ごさせていただきました。本当にひょろひょろで何もできなかった私がお母さんと言われるくらいの頼れる存在になれました。これから私たち4人は羽ばたいていきます。私（個人として）ももっと新しいことに挑戦してまだ見せたことのないそよを見せていけるようにがんばります。こんな状況ですが、本当に本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします！」と思いを語り、藤平も「こんなに素晴らしいところでデビューできて本当に本当に幸せで、毎日が夢のようでした。5年間はあっという間です。これからも私たちは@onefiveとして活動していくので、素敵なスーパーレディとしてみんなに輝いている姿を見せられたらと思っています。本当にさくら学院に来れてよかったです。ありがとうございました」とこれまでの感謝と今後の活動について思いを述べた。藤平が「以上、さくら学院でした！ バイバイ！」と言い、在校生は退場。最後に残った中等部3年の4人は「ありがとうございました！」と声をそろえ、達成感に満ちた表情で会場をあとにした。

なおこの配信ライブは明日8月31日（月）23:59まで視聴可能。視聴チケットは明日21:00まで販売されている。

さくら学院「The Road to Graduation 2019 Final ～さくら学院 2019年度 卒業～」2020年8月30日 セットリスト

01. My Graduation Toss
02. 目指せ！スーパーレディー - 2019年度 -
03. FLY AWAY
04. #アオハル白書
05. モノクローム
06. クロスロード
07. 未完成シルエット
08. Jump Up～ちいさな勇気～
～卒業式～
09. 旅立ちの日に ～J-MIX 2019～
10. 夢に向かって