cero、野音と夕暮れの川辺を行き来した配信ライブ「Outdoors」ランタン片手にテントの外へ

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ceroが昨日7月18日にライブ配信企画「cero presents "Outdoors"」を行った。

cero「cero presents "Outdoors"」の様子。(撮影:廣田達也)

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cero「cero presents "Outdoors"」の様子。(撮影:廣田達也)

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高城晶平(cero)(撮影:廣田達也)

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ceroは6月27日に東京・日比谷野外大音楽堂で同タイトルの単独公演を開催予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により公演は中止に。今回の企画はこれを受けて実施されたもので、ceroが別日に同会場で行った無観客ライブの模様が有料で配信された。公演にはサポートメンバーとして、光永渉(Dr)、厚海義朗(B)、古川麦(Tp, Cho)、小田朋美(Key, Cho / CRCK/LCKSDC/PRG)、角銅真実(Per, Cho)、小西遼(T.Sax, Flute / CRCK/LCKS)、宮木謙介(B.Sax, B.Clarinet)、真砂陽地(Tp, Flugelhorn)、高井天音(Tb)が出演し、4管のホーンセクションを迎えた最大12人編成でのパフォーマンスが配信されることが事前に告知されていた。

橋本翼(cero)(撮影:廣田達也)

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荒内佑(cero)(撮影:廣田達也)

荒内佑(cero)(撮影:廣田達也)[拡大]

定刻になり、色とりどりの光の粒を模したアニメーションが画面に流れたあと、かすかなSE音をバックに白昼の野音の様子が映し出される。白いタープが飾られたステージに現れたceroとバンドメンバーが定位置に着くと、ドラムのリムショットから1曲目「Summer Soul」がスタート。ささやくようなコーラスと高城晶平(Vo, G, Flute)のフルートの音色が心地よいインストゥルメンタルパートを経て、サポートメンバーを交えた8人で織りなす一体感のあるバンドサウンドで会場を包み込んだ。次曲「cloud nine」では、軽快なリズムに乗った力強いコーラスが会場の空気と混ざり合った開放的なステージを展開。続く「レテの子」では高城はダイナミックなサウンドに合わせてハンドマイクでステージを歩き回り、「Orphans」ではブリッジの「別の世界で」という歌詞に合わせて情感あふれるシャウトを響かせた。

cero「cero presents "Outdoors"」の様子。(撮影:廣田達也)

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高城晶平(cero)(撮影:廣田達也)

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cero「cero presents "Outdoors"」の様子。(撮影:廣田達也)

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「皆さん、そちらはいかがでしょうか?」と高城が画面の向こうに呼びかけたあと、勢いよく「マイ・ロスト・シティー」がスタート。橋本翼(G, Cho)の鋭いギタープレイに乗せて「ダンスをとめるな!」という鬼気迫るコーラスが重なり、切迫感のあるビートが会場を飲み込んだ。その後8人はドリーミーな雰囲気の「roof」、うねるようなクロスリズムが印象的な「魚の骨 鳥の羽根」、ダンサブルな「Poly Life Multi Soul」と緩急のあるステージを展開。荒内佑(Key, Sampler)のサンプラーから流れるスペイシーなSEで始まった「Fdf」では、さらに4管のホーン隊を迎えた高揚感のあるパフォーマンスが届けられた。そして曲のアウトロに差しかかったタイミングで、高城がアンプの上に置かれたランタンを手に取り、荒内、橋本と共にステージから退場。次の瞬間、高城を先頭に無人の客席の間を歩く3人と会場後方に建てられたテントが捉えられ、3人はおもむろにテントの中へ。すると川のせせらぎが流れ出しカメラが暗転。再び3人の姿が映し出されたときには、テントの外に夕暮れ前の川辺の景色が広がっていた。

cero「cero presents "Outdoors"」の様子。(撮影:廣田達也)

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3人が辺りを見回しながら歩いていると、ガットギターを手にした古川と、関口将史(Cello)、田島華乃(Violin)が登場。川辺に腰かけじっと耳を傾けるceroを前に、古川は「見つからなかった」「灯火」を豊かに歌い上げた。その後ceroと古川たちは角銅を迎え入れ、おだやかな川の音をバックに7人で「outdoors」「溯行」の2曲をストリングス入りのアレンジでパフォーマンス。その余韻と共に辺りがゆっくりと夕闇に包まれていく様子が届けられた。

再び野音のステージが映し出され、ライブはいよいよ後半戦へ。12人編成の「WATERS」が流れ始めると、高城は煌々と光るランタンを片手にステージを闊歩。続く「Elephant Ghost」では加速するサウンドと共に、ステージ真上から撮影した様子やメンバーの手元を写したカットなど臨場感のある映像が次々と映し出された。その後、高城がカメラを前に「皆さま、いかがでしたでしょうか? 我々の『cero presents "Outdoors"』、いろいろ趣向を凝らしてやってみました」と挨拶。出演者とスタッフへの感謝の気持ちを改めて述べたあと、会場中のカメラを見回し「次が最後の曲になりますが、これで満足するのではなく、この現場で皆さんにライブを観てもらうことがゴール地点だと思ってます。僕たちも気長にやっていきますので、皆さんも待っていてくれたらと思います」と語った。そしてラストナンバー「街の報せ」に突入すると、軽快にステップを踏みながらカメラに指をさしたり客席に目線を送ったりと高城は観客がすぐそこにいるかのようにソウルフルなパフォーマンスを披露。最後はカメラに手を振りながら、「また必ずお会いしましょう! ありがとう!」と叫び公演の幕を下ろした。

この公演の模様は7月21日20:00までアーカイブの視聴が可能。またApple MusicおよびSpotifyでは高城選曲による公演のオープニングBGM, 荒内選曲による公演のエンディングBGMのプレイリストが公開されている。

※高城晶平の「高」ははしご高が正式表記。

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cero「cero presents "Outdoors"」2020年7月18日 セットリスト

01. Summer Soul(Interlude)
02. cloud nine
03. レテの子
04. Orphans
05. マイ・ロスト・シティー
06. roof
07. 魚の骨 鳥の羽根
08. Poly Life Multi Soul
09. Fdf
10. 見つからなかった(古川麦
11. 灯火(古川麦)
12. outdoors
13. 溯行
14. WATERS
15. Elephant Ghost
16. 街の報せ

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【ライブレポート】cero、野音と夕暮れの川辺を行き来した配信ライブ「Outdoors」ランタン片手にテントの外へ(写真21枚) https://t.co/lJOjaLV5ny

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