「鉄コン筋クリート」は「週刊ビッグコミックスピリッツ」に1993年から1994年にかけて連載された松本大洋の代表作。懐かしさと危険な空気が混在する街・宝町で暮らす、親を持たずに暴力によって生活費を稼ぐ2人の少年・クロとシロが、レジャー施設「子供の城」をめぐってサバイバルしていく姿が描かれる。若月演じるクロの相方・シロは
若月は舞台「鉄コン筋クリート」が初日を迎えることについて「ついにこの日が来たかという感じです。私自身すごく大好きな作品でしたし、自分が乃木坂46としてやる最後の舞台ということで、ここに1つかけてがんばろうと思ってやってきました。正直すごく緊張しいなので何回も腹痛の薬を飲みましたけれど、がんばりたいと思います」と意気込む。三戸は「今はすごい楽しみでニヤニヤしちゃいます。早くみんなで作り上げたものを観てほしいなと思います」と余裕の表情を見せた。
少年役を女性が演じることについては「役としていただくときに、女性というもともとの性別を超えられる日が来るとは。少年という“場所”が女性と男性の狭間なのかなと思っていたので、いいところに女子としての“場所”が働けば」とコメント。三戸も「男の子の役をやるって聞いたときになんの違和感もなくて、『できるかも』って。シロが大好きだし、私がやりたいなと思いました」と話す。このキャスティングについて松崎は「普通に男の子がやるよりも背格好や演技、声の質感的にも、周りを大人の役者で固めて女の子がやったほうがいいなと思っていました。それ以上にコンセプトや当初の予定を大幅に超えて、とってもクロとシロとしてよくやってくれています」とうれしそうに話した。
この舞台について自信があるという若月と三戸。若月は「自分がすごく読んでいたマンガなのでお客さんの立場として舞台化と言われたら『おおっ』と思うし、観に行きたい作品だったので、緊張感がないかと言われたらウソになります。でも稽古場でやってきて、宝町がそこにあると自分で思えたので自信を持って、観てほしいなと思いますね」と語る。三戸も「自分たちの『鉄コン筋クリート』を作ってきた自信があります。『鉄コン筋クリート』が好きっていうのは私たちとお客さんに共通であることだから、感じることはもしかしたら違ったりするかも知れないけど、見たいものや探しているもの……何かヒントになったり、見つけてもらえたらいいなと思います」と胸を張った。
まるで原作に忠実な衣装もこの舞台の見どころで、これについて若月は「着るのに時間がかかりました」と笑いつつ、「クロってこういう生活をしていたのかなっていうのが衣装を着て初めてわかったものもあって。いいなと思ったものをたぶんすぐ自分に身に着けちゃうのがシロとクロ。シロっぽい水鉄砲とか、そこにらしさがある。ポケットがいっぱい付いているのはお財布なり何なりを取ったら入れるんだろうなって。原作に近くてうれしいなと思いました」とコメント。三戸は「暑いですね……」とつぶやきながら「本当にそのままをスタイリストさんが用意してくださったので、普段から『シロっぽいね』と言われることもあるんですけど、これを着るとよりシロになれます。だからボーッとしちゃいますね。いい意味で」と笑い、松崎は「いい意味でボーっとする!? さすがですね……」と彼女の“シロっぷりに”感心した様子だった。
見どころについて若月はアクションシーンを挙げ、「初めてちゃんとアクションに挑戦したんです。クロはすごくたくさんのところでシロを守ろうとして戦ってがんばるところがあるのでそこを観てほしい」と述べる。三戸は「シロは表情がすごい変わる。変顔している時間が多かったり、歌を歌ったりとかしているのがシロらしさ。キャラクターを楽しんでもらいたい」と話した。
11月30日をもって乃木坂46を卒業する若月は、グループのメンバーとして出る作品としてはこれが最後。「卒業から千秋楽まで5日間しかないので、実感が沸かないんだろうなと。自分が卒業してからやりたい場所がお芝居なので、最後の最後のギリギリまで乃木坂46として舞台ができたことに、未来が少し見えたなと感じてうれしく思います」と話す。また現在、舞台「暁のヨナ~ 緋色の宿命編~」に出演中の生駒里奈とのやり取りも明かし、「お互いの舞台が発表されたときから『時期一緒じゃん! 一緒にがんばるしかないね』って連絡を取り合っていて。生駒ちゃんは『休演日に行きます』とLINEをくれたのでそれを楽しみにしえております。私は行けないのでマチソワ間に気持ちを届けます」と生駒へエールを送った。
最後に若月は舞台「鉄コン筋クリート」の3つのオススメポイントを語る。1つ目は舞台のセットだそうで「ユーモアにあふれていてカッコよくて、ただ座ってセットを観ているだけでも面白い。私は劇場に来てウワーっと圧倒させたのでそこを観てほしい」とコメント。2つ目には「クロとシロの関係性」を挙げ、「マンガとかアニメとか、もちろん正解はあるかもしれない。でも舞台ならではの関係性とか物語があるので注目してほしい」と話した。3つ目は「世界観」だそうで「宝町がそこにあると思っていただけるほど、素晴らしいキャストの皆さまが世界観を作り上げてくださって。2.5(次元)と言われれば原作があるので、2.5なんですけど、演劇としてもお芝居としてもとてもとても面白い物語になっておりますので、ぜひ劇場に足を運んでくださったらうれしいです。よろしくお願いします」と舞台の魅力をたっぷりとアピールし、「すみません。長くしゃべっちゃって。こういうところだ……」と言いながら三戸と松崎と共に退場した。
11月25日まで天王洲 銀河劇場にて上演される本舞台「鉄コン筋クリート」は12月8日(土)21:30から、CS放送・TBSチャンネル2にて放送されることが決定。また来年2019年4月上旬にはDVD化されることも明らかになった。
舞台「鉄コン筋クリート」
2018年11月18日(日)~11月25日(日)東京都 天王洲 銀河劇場
<出演者>
TBSチャンネル2「舞台『鉄コン筋クリート』」
2018年12月8日(土)21:30~23:30
2018年12月27日(木)23:00~25:00
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- 舞台「鉄コン筋クリート」
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