ライブ当日、東京は昼過ぎまでは熱い日差しが照りつけていたが、開演時間が近付くにつれて少しずつ曇り空に。そして17:00過ぎにライブがスタートすると同時に、空からポツポツと雨粒が落ち始めた。ステージに現れた4人のメンバーは、まずはそれぞれアナログシンセを操りながらセッションを展開。立体音響によりオーディエンスは、電子音とノイズが客席の前後左右にピュンピュンと飛び交う感覚を味わった。メンバーはアナログシンセでのセッションをしながら徐々に楽器を持ち替え、バンド編成でのパフォーマンスに突入。小雨が降る中「ロープ」や「タニシ」を繰り出し、淡々としているようで熱をはらんだ4人のタイトな演奏がオーディエンスの体を揺らした。「頭の体操」ではディレイの残響音が右へ左へと飛び交い、バンドの作り出すサイケデリックな世界観にさらなるインパクトを与えていた。
ライブが進行し、観客の熱気がどんどん上昇すると、それに呼応するように雨脚もますます強くなっていく。そして、彼らが浮遊感のあるサウンドで「ひとり乗り」をゆったりと演奏し始めた頃、会場はついに本降りに。その後も雨は強さを増し続け、観客は冷たい雨を浴びながら強烈なバンドのサウンドに陶酔。「素敵な予感」のオリジナルバージョンが途中から不穏なオルタナティブバージョンにチェンジすると、空には稲光が走り、洪水のように渦巻く音がずぶ濡れの観客を飲み込んでいった。
終盤は「フラッグ」「見えないルール」「ワイパー」と人気曲を連発し、観客の盛り上がりは最高潮に。メンバーが雨とセッションしているかのように、会場に打ち付ける水の音がバンドサウンドに溶け込んでいった。しかし「ワイパー」の途中で、激しかった雨は急に勢いを弱め、演奏が終わる頃には完全に止んだ。ライブの展開にシンクロして雨が降るという、まるで天候もライブの演出に取り込んだかのような奇跡的な展開を迎え、客席を興奮で包んで公演本編は終了した。
アンコールの声に呼び戻されてメンバーが再びステージに立つと、出戸学(Vo, G)は「雨、止みましたね。すみません、僕らがやってるときだけ降って(笑)」と苦笑。雨上がりの会場を照明がキラキラと照らす中、ライブ本編の1曲目「ロープ」のロングバージョンと、9月7日に配信リリースされた約2年ぶりの新曲「動物的 / 人間的」を演奏し、OGRE YOU ASSHOLEの初の日比谷野音ワンマンは幕を下ろした。
なおOGRE YOU ASSHOLEは、11月24日に大阪・Shangri-La、25日に愛知・名古屋CLUB QUATTRO、12月15日に長野・まつもと市民芸術館 小ホール、16日に東京・LIQUIDROOMで4公演のワンマンツアーを実施。バンドのオフィシャルサイトでは9月25日23:59までチケットの先行予約を受け付けている。
「OGRE YOU ASSHOLE at 日比谷野外大音楽堂 -QUADRAPHONIC SOUND LIVE-」2018年9月17日 日比谷野外大音楽堂 セットリスト
01. Synth Session~ロープ
02. タニシ
03. 頭の体操
04. ヘッドライト
05. バランス
06. バックシート
07. ひとり乗り
08. 寝つけない
09. ムダがないって素晴らしい
10. 素敵な予感(オリジナル~alternate version)
11. 夜の船
12. フラッグ
13. 見えないルール
14. ワイパー
<アンコール>
15. ロープ(long Ver.)
16. 動物的 / 人間的
OGRE YOU ASSHOLE one man live 2018
2018年11月24日(土)大阪府 Shangri-La
2018年11月25日(日)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
2018年12月15日(土)長野県 まつもと市民芸術館 小ホール
2018年12月16日(日)東京都 LIQUIDROOM
OGRE YOU ASSHOLEのTV・ラジオ出演情報
リンク
- OGRE YOU ASSHOLE
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ヤハ崎さん @ask11
日比谷野音でさえライフワークやってないからあのヨギーとのツアーで聴けて本当によかった
https://t.co/FCfA1aoSQ1