強靭なバンドアンサンブルで熱狂生み出したceroツアーファイナル

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ceroが6月18日に東京・Zepp DiverCity TOKYOにて「『POLY LIFE MULTI SOUL』発売記念全国ワンマンツアー」の最終公演を行った。

cero「『POLY LIFE MULTI SOUL』発売記念全国ワンマンツアー」東京・Zepp DiverCity TOKYO公演の様子。(撮影:三浦知也)

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cero「『POLY LIFE MULTI SOUL』発売記念全国ワンマンツアー」東京・Zepp DiverCity TOKYO公演の様子。(撮影:三浦知也)

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5月に発表した最新アルバム「POLY LIFE MULTI SOUL」を携えて、全国12都市でライブを繰り広げてきたcero。SNS等で各地の盛り上がりが伝えられる中迎えたツアーファイナルで、彼らはオーディエンスの期待を遥かに凌駕するような圧倒的なパフォーマンスで会場を熱狂の渦に巻き込んだ。

高城晶平(Vo, Flute, G)(撮影:三浦知也)

高城晶平(Vo, Flute, G)(撮影:三浦知也)[拡大]

定刻少し過ぎに場内が暗転すると、高城晶平(Vo, Flute, G)、荒内佑(Key, Sampler)、橋本翼(G, Cho)に、サポートメンバーの厚海義朗(B)、光永渉(Dr)、小田朋美(Key, Cho)、古川麦(Tp, Cho)、角銅真実(Perc, Cho)を加えた8名がステージに登場。星空を思わせる照明がステージ上方に灯される中、メンバーが1音1音を静かに重ねていき、この日のライブは「Modern Steps」で幻想的に幕を開けた。静寂を切り裂くようにトライバルなパーカッションが打ち鳴らされ、2曲目の「魚の骨 鳥の羽根」がスタートすると場内のテンションは一気に上昇。男女混成コーラスと複雑なリズムが重なり合うポリリズミックなサウンドに乗せて、高城は軽快にステージを闊歩しながら、しなやかで力強い歌声を聞かせる。続く「Summer Soul」では曲中のブレイクで光永と角銅の打楽器隊がファンキーなソロプレイを披露して観客の耳目を奪う一幕もあった。

荒内佑(Key, Sampler)(撮影:三浦知也)

荒内佑(Key, Sampler)(撮影:三浦知也)[拡大]

MCで高城が「アルバムを制作してるときは、どういう光景が見られるのか全然想像できなかったんだけど、蓋を開けてみたら全国各地でお客さんが踊り狂ってる姿を見ることができて。本当によかったなと思っています」と今回のツアーで得たアルバムの手応えを口にすると大きな拍手と声援がステージに寄せられる。その後ceroは、ドラマチックに楽曲の様相が変化していく「ベッテン・フォールズ」、躍動感あふれるアフロビートで突き進む「Elephant Ghost」、裏打ちのピアノのリズムが印象的なメロウチューン「薄闇の花」といったナンバーを続けて披露。ツアーを経て練り込まれた強靭なバンドアンサンブルで観客を楽曲の世界に引き込んでいく。ステージ中盤で「DRIFTIN’」「溯行」「Double Exposure」といったメロディアスなミディアムチューンが届けられると温かな雰囲気が場内を満たしていった。

橋本翼(G, Cho)(撮影:三浦知也)

橋本翼(G, Cho)(撮影:三浦知也)[拡大]

カオティックに入り混じるリズムとシンセベースの重低音が腰を揺さぶる「Buzzle Bee Ride」で再びフロアのテンションを高めたのち、バンドは力強いジャングルビートに乗せてポジティブなメッセージを投げかける「レテの子」を演奏。曲中では高城がステージからフロアに降りて前列の観客とハイタッチをしながら歌唱するという珍しいシーンも見られた。続けて厚海のチョッパーベースを合図に「Yellow Magus」がプレイされると、観客はミディアムファンクのリズムに心地よさそうに体を揺らしていた。

高城晶平(Vo, Flute, G)(撮影:三浦知也)

高城晶平(Vo, Flute, G)(撮影:三浦知也)[拡大]

メンバー紹介を挟みライブは後半戦に。ミラーボールのきらびやかな光が場内を照らす中、ステッパーズレゲエ的なリズムに乗せて高城がフロウを聞かせる「TWNKL」、アルバムからの先行シングルとしてリリースされた「Waters」に続けて、初期ceroの代表曲である「大停電の夜に」が届けられると、静かに物語を紡いでいくような歌と演奏に観客はじっと耳を傾ける。本編ラストは最新アルバムのタイトルチューン「Poly Life Multi Soul」。高揚感あふれるダンサブルなサウンドでひとしきり会場を盛り上げてバンドはステージをあとにした。

cero「『POLY LIFE MULTI SOUL』発売記念全国ワンマンツアー」東京・Zepp DiverCity TOKYO公演の様子。(撮影:三浦知也)

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盛大なアンコールに導かれて再びステージに現れた8人は「Poly Life Multi Soul」の四つ打ちのアウトロを延々とリフレインするハウシーなプレイでフロアを狂騒の彼方にいざなう。アンコールラストの「街の報せ」を届けてメンバーがステージからはけたのちも、さらなる演奏を望む拍手は鳴りやまない。みたびステージに現れたceroが最後の曲に選んだのは2ndアルバム「My Lost City」に収録された「さん!」。ポップで開放的なサウンドと共に、「いち・に・さん!」という観客の楽しげな歌声が会場全体に響きわたりツアーは晴れやかにフィナーレを迎えた。

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「『POLY LIFE MULTI SOUL』発売記念全国ワンマンツアー」6月18日 Zepp DiverCity TOKYO セットリスト

01. Modern Steps
02. 魚の骨 鳥の羽根
03. Summer Soul
04. ベッテン・フォールズ
05. Elephant Ghost
06. 薄闇の花
07. DRIFTIN’
08. 溯行
09. Double Exposure
10. Buzzle Bee Ride
11. レテの子
12. Yellow Magus
13. TWNKL
14. Waters
15. 大停電の夜に
16. Poly Life Multi Soul
<アンコール>
17. Poly Life Multi Soul(extended)
18. 街の報せ
<ダブルアンコール>
19. さん!

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