結成10周年ももクロ、満員御礼の東京ドームで決意新たに「お前ら全員付いて来いよ!」

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ももいろクローバーZが5月22、23日に東京・東京ドームでワンマンライブ「ももいろクローバーZ 10th Anniversary The Diamond Four -in 桃響導夢-」を開催。この記事では昨日23日公演「TDFの覚悟」の模様をレポートする。

ももいろクローバーZ(Photo by HAJIME KAMIIISAKA + Z)

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ももいろクローバーZ(Photo by HAJIME KAMIIISAKA + Z)

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前日の公演では「10年丸わかりDay ~120曲を1日で聴かせます!~」と題し、結成からこれまでの10年間に発表した楽曲の数々を披露したももクロ。チケットが完売し、4万6034人を動員した2日目公演では、SE「overture ~ももいろクローバーZ参上!!~」が流れる中、百田夏菜子、玉井詩織、佐々木彩夏、高城れにの名前を叫ぶ大勢のモノノフ(ももクロファンの呼称)による迫力ある歓声がドーム内にこだました。悠然とステージへと姿を現した4人は、自己紹介代わりに「Z伝説~ファンファーレは止まらない~」で勢いよくライブの口火を切った。「マホロバケーション」でダウンタウンももクロバンドによる演奏をバックに息の合ったパフォーマンスを見せた彼女たちは、「BIONIC CHERRY」では広いステージいっぱいに広がり、間奏中にクラウチングスタートからステージを疾走するなど、序盤からフルスロットルのステージを展開した。

ももいろクローバーZ(Photo by HAJIME KAMIIISAKA + Z)

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メンバーとファンが一斉にジャンプして東京ドームを揺らした「ゴールデンヒストリー」のあと、4人はこの日最初のMCで「ベリーホットですね」「熱気を感じてますよ」などとそれぞれが口にしてから、自己紹介。その後、百田の「昨日は『10年丸わかりDay』でメドレーを届けました。今日は『TDFの覚悟』ということで、私たちの思いがしっかりと皆さんに届くようにがんばりたいと思います。私たちの思いを真正面から受け止める準備はできてますか! 盛り上がっていきますよー!」という宣言から、サマーチューン「ココ☆ナツ」がスタート。ステージがスライドして客席のほうへと動き、4人は東京ドームの中心で観客に囲まれながら楽しげにダンスを繰り広げた。

ももいろクローバーZ。中央が佐々木彩夏。(Photo by HAJIME KAMIIISAKA + Z)

ももいろクローバーZ。中央が佐々木彩夏。(Photo by HAJIME KAMIIISAKA + Z)[拡大]

続いてももクロは、ベストアルバム「桃も十、番茶も出花」の企画として行われたファン投票で1位に選ばれた「DNA狂詩曲」を披露。4人は2手に分かれてトロッコに乗り、堂本剛(KinKi Kids)の提供曲「桃色空」を歌い、すぐ近くで声援を送る観客に手を振りながら場内を一周した。メインステージへと帰還した彼女たちは「DECORATION」や、現体制のためにアップデートされたキラーチューン「行くぜっ!怪盗少女 -ZZ ver.-」で会場のボルテージを一段と高める。その後ステージから一旦退場し、ダウンタウンももクロバンドによって「Guns N' Diamond」「月と銀紙飛行船」「泣いちゃいそう冬」などのインストメドレーが演奏されたあと、ステージにはクールな雰囲気で笑みを浮かべる佐々木の姿が。彼女は「ゴリラパンチ」を歌い始め、ステージにたくさんの火柱が上がると同時にほかの3人も合流した。この曲は1月に卒業した有安杏果がメインパートを務めていたナンバーだったこともあり、ファンは思わぬ選曲に興奮した様子で「ウッホウッホ」と大きな声を上げた。

百田夏菜子に詰め寄る蝶野正洋。(Photo by HAJIME KAMIIISAKA + Z)

百田夏菜子に詰め寄る蝶野正洋。(Photo by HAJIME KAMIIISAKA + Z)[拡大]

百田夏菜子を撫でる蝶野正洋。(Photo by HAJIME KAMIIISAKA + Z)

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ライブ後半には突如、蝶野正洋をはじめ、天山広吉小島聡、AKIRA、ヒロ斎藤というかつて新日本プロレスのヒールユニットとして活動していた「TEAM 2000」のメンバーが、蝶野のテーマ曲である「Crash」をBGMに乱入。フリーアナウンサーの清野茂樹が実況をする中、蝶野は「I'm Chono! TEAM 2000!」とプロレスファンにはおなじみの挨拶をして、「今日は東京ドームに確認しに来た! おい、TEAM DIAMOND FOUR! お前らは世界を笑顔にできるのか!」などとももクロに啖呵を切り、「お前らの決意がどれほどのものか、俺は確認をしたい。代表を出せ」と4人を挑発。ももクロはリーダーの百田に代表の責を半ば押し付けるように任せ、百田と蝶野が向き合った。「世界に笑顔を。これは難しいことだ。確認しよう、年に1回しかやらない、闘魂ビンタだ。"TEAM"を名乗るならば、それなりの覚悟があるはずだ」とマイクパフォーマンスを続け、うろたえる百田に目をつぶるように仕向けた。そして百田が決意を決めて「世界に笑顔を!」と宣言して目をつぶると、蝶野はビンタをせずにやさしく百田の頭を撫でる。恐怖心が安心に変わった百田は笑顔で蝶野に抱き付き、場内は拍手に包まれた。ももクロに「TEAM DIAMOND FOUR」のTシャツを渡した蝶野が「世界に平和を! TEAM DIAMOND FOUR!」と叫び、TEAM 2000は再び「Crash」をBGMにステージを去っていった。

ももいろクローバーZと松崎しげる。(Photo by HAJIME KAMIIISAKA + Z)

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百田が「決意を新たに、次の曲にいきたいと思います!」と述べてから、4人は「全力少女」「労働賛歌」「コノウタ」の3曲を東京ドームいっぱいに響かせた。続いてももクロの前に現れたのは、真っ白なスーツスタイルで決めた松崎しげる。「愛のメモリー」を熱唱しながら、しげるはももクロが9月から千葉・舞浜アンフィシアターでミュージカル「ドゥ・ユ・ワナ・ダンス?」を行うことなどを発表し、「最近気が付いたことがあってさ、本当にきれいになったね」と成人した4人を褒めつつ、軽快なトークを展開した。ももクロはトークに続けて、現体制で最初のシングル曲「笑ー笑 ~シャオイーシャオ!~」や、ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手の登場曲「吼えろ」を歌唱したあと、彼女たちよりソリッドでアップテンポに生まれ変わった「『Z』の誓い」の4人バージョンをパワフルに披露。ライブ本編の最後は合唱曲「青春賦」をたおやかに歌い上げ、さわやかな笑顔でステージをあとにした。

ももいろクローバーZ(Photo by HAJIME KAMIIISAKA + Z)

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アンコールで「TEAM DIAMOND FOUR」のTシャツを着てステージに登場したももクロは、白いライトを浴びながら「今宵、ライブの下で」をエモーショナルに歌唱。曲中には百田が「10周年、本当にありがとう」と思いを伝え、東京ドームを埋め尽くすカラフルなサイリウムが大きく揺れた。フィールドエリアの最後方でMCを行った4人は、それぞれが「東京ドームー!」と叫んで360°から大歓声を浴びた。そしてももクロはドームいっぱいに大量の紙吹雪が舞う中で新曲「クローバーとダイヤモンド」を歌い、最後にももクロの始まりの曲である初期ナンバー「あの空へ向かって」で全演目を終えた。

「ももいろクローバーZ 10th Anniversary The Diamond Four -in 桃響導夢-」5月23日公演の様子。(Photo by HAJIME KAMIIISAKA + Z)

「ももいろクローバーZ 10th Anniversary The Diamond Four -in 桃響導夢-」5月23日公演の様子。(Photo by HAJIME KAMIIISAKA + Z)[拡大]

ももいろクローバーZ(Photo by HAJIME KAMIIISAKA + Z)

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最後には4人それぞれがコメント。高城は「10年前の自分に、こんなにたくさんの人に愛されるんだよって、もっと自信を持って進んでいいんだよって言いたいくらい、みんなには大切なことを教わりました。自分の感情を表現することが苦手で、人前に立つのも得意なほうではなかったけど、心強いみんながいるからこうしてステージに立てて、前に進めていて。私はももクロを好きだって言ってくれるみんなのことを大切にしたい。10年間、守ってもらったから、私たちももっともっと強くなって、立派なアイドルになります。みんな、"TEAM DIAMOND FOUR"としてこれからもずっとずっとよろしくお願いします」と涙ながらに語った。佐々木は「みんなの笑顔が見られてよかったです。ここまでももクロをやってきてよかったなってすごく思いました。辞めていっちゃったあかりん(早見あかり)とか杏果とか、もっと前にいた(和川)未優ちゃん、(藤白)すみれちゃん、(高井)つき奈ちゃんとかに『今のももクロいいだろ!』なんて言いたいくらい、ももクロを続けてきてよかったなって思います。これからも日本中のみんなに胸を張って誇れるような私たちでいたいと思います」と思いの丈をファンに伝えた。そして玉井は「この2日間、夢のような時間を過ごしました。たくさんの方にたくさんのおめでとうをいただいて、10年やってきたんだなと実感しました。10年前の5月17日(ももクロ結成日)に『あの空へ向かって』を歌って、ももクロはスタートしました。メンバーが変わるとかいろいろなことがあったけど、何かが欠けていたら今のももクロはないと思います。だからここに至るまでは必然と言うか……4人になりましたけど、私はこの4人のメンバーで本当によかったなって思います。モノノフさんや見えないところで支えてくださっているスタッフさん、そしてすごく丈夫に産んでくれた両親、いろんな人に感謝の気持ちでいっぱいです。振り返るのはももクロらしくないので、これからのももクロを楽しみにしてもらいたいです。付いて来て後悔はさせません! これからもよろしくお願いします!」と晴れやかな表情を見せた。

ももいろクローバーZ(Photo by HAJIME KAMIIISAKA + Z)

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最後に百田が観客を見渡してから語り始め、「10年前の私たちに『10年後に東京ドームのステージで10周年ライブをやってるよ』なんて言っても信じてくれないと思います。始めたときはよくわからないままでしたが、だんだん大きな会場でできるようになって、たくさんの夢ができて、その夢をみんなで叶えてきました。私は国立(2014年の東京・国立競技場公演)のとき、『目の前が真っ暗になっちゃったときはみんなのペンライトを目当てに進んで行けたらいいな』なんて言ったと思うんです。4人になるってわかったとき、本当に真っ暗になっちゃって、正直どうやって進んでいったらいいのかわからなくなってしまいそうな自分がいました」と声を詰まらせた。続けて「みんなにたくさん笑顔を届けたいって言いながら、すごく悲しい思いもたくさんさせてしまって。でも5人で最後のライブをしたときに、みんながいる景色を見て、『進んでいってもいいのかな』っていう気持ちに少しなることができました。あの日、れにちゃんがみんなに『付いて来い!』って言ってくれてすごくカッコいいなって。私も言いたかったけど、なんか言えないと思ったりもしたんです。でも、今こうして東京ドームでのライブを迎えて。今なら自信を持って言える気がします。まだ4人でできることはたくさんあるし、やりたいこともたくさんあるし、ももクロだからできること、みんなとだからできることを、ちゃんとやっていきたいなって。アイドルが最強だって、ももクロってホントに楽しいって。そんなふうにもっともっとたくさんの方に思ってもらえるようにがんばりたいと思います」と話し、「ちょっといい人ぶると、みんなが笑顔になる理由が私たちじゃなくてもいいって本気で思うんです。でもちょっとだけ欲を言うと、その理由が私たちだったらいいな、なんて思います。みんなにもっと笑顔を届けられるように、みんなともっとたくさんの景色が見られるように、歩いていけたらいいなと思います。私たちのこれからに興味あるよって人! よし、お前ら全員付いて来い!」と熱い思いをぶつけた。

最後に「以上、私たち、今会えるアイドル週末ヒロイン、ももいろクローバーZ!」と叫び、深々とお辞儀をしたももクロに向けて、モノノフからは最大限の「世界のももクロナンバーワン!」と盛大なコールが送られた。涙と笑顔の4人は抱き合いながら寄り添い、マイクを使わずに「ありがとうございました!」」とお礼を述べて、東京ドーム公演の幕を下ろした。

なお公演の終わりには、結成11周年記念日にあたる2019年5月17日には5thアルバム「MOMOIRO CLOVER Z」をリリースすることがアナウンスされた。これからの4人の活躍に注目しておこう。

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ももいろクローバーZ「ももいろクローバーZ 10th Anniversary The Diamond Four -in 桃響導夢-」2018年5月23日 東京ドーム セットリスト

SE. overture ~ももいろクローバーZ参上!!~
01. Z伝説~ファンファーレは止まらない~
02. マホロバケーション
03. BIONIC CHERRY
04. ゴールデンヒストリー
05. ココ☆ナツ
06. DNA狂詩曲
07. 桃色空
08. DECORATION
09. 行くぜっ!怪盗少女 -ZZ ver.-
10. ゴリラパンチ
11. 全力少女
12. 労働賛歌
13. コノウタ
14. 笑ー笑 ~シャオイーシャオ!~
15. 吼えろ
16. 『Z』の誓い
17. 青春賦
<アンコール>
SE. ENCORE OVERTURE
18. 今宵、ライブの下で
19. クローバーとダイヤモンド
20. あの空へ向かって

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