syrup16g、キャリア史上最長のツアー完遂「またいつか戻ってきます」

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syrup16gの全国ツアー「十六夜 <IZAYOI>」のファイナル公演が3月20日に東京・新木場STUDIO COASTで開催された。

五十嵐隆(Vo, G)(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])

五十嵐隆(Vo, G)(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])

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1stアルバム「COPY」の発売16周年を記念し、昨年10月より全国を巡り計16公演を実施したsyrup16g。彼らはファイナル公演に「冥途」というサブタイトルを冠し、「COPY」の収録曲のみならずこれまでのキャリアの中からさまざまナンバーを演奏した。

syrup16g「COPY発売16周年記念ツアー『十六夜 <IZAYOI>』最終夜『冥途』」の様子。(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])

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開演時間が過ぎた頃、ステージと客席を隔てる薄い紗幕の向こうに3人が現れ、場内は大きな歓声に包まれた。中畑大樹(Dr)のカウントで始まったのは昨年11月にリリースされたアルバム「delaidback」の収録曲「変拍子」。紗幕にはCDのジャケットにも使われた蝶の死骸の写真が投影され、彼らが紡ぎ出す気だるげなサウンドに観客は深く引き込まれていった。演奏が終わると紗幕がゆっくりと左右に開き、バックスクリーンに堂々と輝く「冥途」の筆文字が。「Find the answer」を力を込めて歌い上げた五十嵐隆(Vo, G)は「ありがとう」と言葉を発した。まばゆいオレンジと青のライトに彩られながら彼らが「vampire's store」を届けると、客席から「最高!」という歓喜の声が飛び交う。中畑はメンバーを代表し、キャリア史上最長となったこのツアーについて「こんなにツアーをやったことはないんですけど、いろんなところに行って、皆さんに観に来てもらえてうれしかったです」と笑顔で感想を述べた。

中畑大樹(Dr)(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])

中畑大樹(Dr)(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])[拡大]

キタダマキ(B)が代表曲の1つである「Sonic Disorder」のイントロを鳴らし始めると、オーディエンスのテンションはさらに上昇。芯のあるベース音に繊細なギターサウンドとドラミングが重なり、エモーショナルなサウンドが場内に響き渡った。五十嵐の声がかすれうまく出なくなってしまう場面もあったが、それでもありったけの力を振り絞って歌う彼の姿に観客の視線は釘付けに。そして3人は粛々と「パープルムカデ」や「I.N.M」といったナンバーを演奏。五十嵐がゆらゆらと揺れながらギターを鳴らし始めた「正常」では、甘美なメロディと轟音が場内を満たした。

syrup16g「COPY発売16周年記念ツアー『十六夜 <IZAYOI>』最終夜『冥途』」の様子。(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])

syrup16g「COPY発売16周年記念ツアー『十六夜 <IZAYOI>』最終夜『冥途』」の様子。(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])[拡大]

中畑の迫力のあるドラムソロでスタートしたのは「落堕」。3人はセッションのように楽しげにイントロを演奏し、会場を大いに盛り上げた。「落堕」で衝動的なプレイを繰り広げた彼らは、その勢いを保ったまま「coup d'Etat」「空をなくす」へ。天井に輝くミラーボールの下、彼らは鬼気迫るパフォーマンスでオーディエンスを圧倒した。この日、本編の最後を飾ったナンバーは「翌日」。柔らかなメロディを響かせた3人は、客席に頭を下げ颯爽とステージを去っていった。

キタダマキ(B)(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])

キタダマキ(B)(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])[拡大]

ツアーTシャツに着替えてアンコールに登場したメンバーは、発売16周年を迎えた「COPY」から「無効の日」「生活」を続けて披露。「神のカルマ」では、五十嵐の叫ぶような歌が響き渡った。そして中畑が腰を浮かし、前のめりの姿勢でドラムを叩き込んだのは「Share the light」。そのリズムに合わせて、客席からは手拍子が沸き起こった。彼らは「真空」を力強くプレイしステージからはけるも、熱気に包まれた客席からは、ダブルアンコールを求める鳴りやまない拍手が。3人は再びステージに現れ、会場を大きく沸かせた。

五十嵐隆(Vo, G)(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])

五十嵐隆(Vo, G)(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])[拡大]

ダブルアンコールでは五十嵐が無邪気にピックを次々と客席に撒く珍しい場面も。そして3人のサウンドが濃密に絡み合った「リアル」を経て、最後の1曲を残して少し言葉に迷う様子を見せた五十嵐。客席から「ツアーお疲れ!」という声が上がると、彼は「ありがとうございます」と感謝の言葉を返した。バンドのオフィシャルサイトを通して、ツアー終了後“ひと休み”することを発表しているsyrup16g。五十嵐は「またいつか戻ってきます。また会いに来てください。おやすみなさい」と客席に向かって告げ、ラストナンバー「Reborn」をゆったりと演奏し始める。3人は最後の一音までじっくりと鳴らし、大歓声を浴びながらキャリア史上最長のツアーを終えた。

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syrup16g「COPY発売16周年記念ツアー『十六夜 <IZAYOI>』最終夜『冥途』」2018年3月20日 新木場STUDIO COAST セットリスト

01. 変拍子
02. Find the answer
03. vampire's store
04. 生きているよりマシさ
05. 来週のヒーロー
06. Sonic Disorder
07. タクシードライバー・ブラインドネス
08. パープルムカデ
09. I.N.M
10. 正常
11. 落堕
12. coup d'Etat~空をなくす
13. Drawn the light
14. 翌日
<アンコール>
15. 無効の日
16. 生活
17. 神のカルマ
18. Share the light
19. 天才
20. 真空
<ダブルアンコール>
21. リアル
22. Reborn

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志方まさ @_msskt_

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