バンドじゃないもん！初バンドセットの初ホールツアーで「私たちの未来が見えた」

バンドじゃないもん！が初のホールツアーを東京と大阪で開催。その東京公演「パーフェクトピースコンサート2017～日本青年館にSEY YES！を～」を12月25日に東京・日本青年館ホールで行った。

今回のホールツアーはバンもん！にとって初の試みとなる、生バンドをバックに率いてのパフォーマンスを実施。チケットは完売し、会場は約1200人の観客で満員になった。また、この公演の様子はニコニコ生放送で中継され、会場に足を運ぶことができなかった多くのファンも配信でライブを楽しんだ。

ライブが開演するとステージと客席を隔てた半透明の紗幕に映像が流れ、幕の向こう側にメンバーが1人ずつ登場。バックバンドを務める山下健吾（Key）、高慶"CO-K"卓史（G）、蛇石徹（B）、楠瀬タクヤ（Dr / Sabao、月蝕會議、SCRAMBLES）の演奏に合わせ、メンバーがリズミカルに自己紹介をしていく。そして紗幕が上がり、そのまま「君の笑顔で世界がやばい」でライブがスタート。鈴姫みさこと楠瀬のツインドラムによるダイナミックなバンドサウンドがメンバーのステージングを一層アグレッシブにさせた。

さらに「君はヒーロー」「パヒパヒ」と続き、会場はどんどんヒートアップ。「ショコラ・ラブ」からは石井裕太（Sax）と吉澤達彦（Trumpet）のブラス隊もバンドに加わり、これまで行われてきたライブとは雰囲気の異なるゴージャスなサウンドで観客を魅了した。鈴姫は「ホールだと思ってタカをくくってるんじゃないの!? めちゃくちゃ煽るよ!?」と発破をかけてさらに観客を盛り上げ、恋汐りんごは「みんな、ここに来たいと思って来てくれたんだよね？ この先ずっとここにいたいなと思ってもらえるような、楽しいライブをしたいと思います」と意気込みを語った。

その後、12月13日に発売されたミニアルバム「ミニバン！」に「生まれ変わりVer」として収録されている「歌うMUSIC」を経て、同ミニアルバムに収録されている各メンバーのソロ曲のコーナーがスタート。6人はそれぞれソロ曲のアーティスト写真撮影のために用意された衣装に着替えてショートバージョンを歌い、恋汐のライブ中には曲中に登場するキャラクター・しゅがりんが天井から現れたりと、各々の個性を生かしたパフォーマンスが繰り広げられた。

バンドメンバーによるセッションをはさんで再びバンもん！の衣装に戻ったメンバーがそろうと、彼女たちは「ミニバン！」の1曲目「Q.人生それでいいのかい？」を熱唱。爆音で鳴らされるバンドサウンドの中でメンバーは渾身のパフォーマンスを展開し、それに応えるように会場中で盛大なコール＆レスポンスが繰り広げられた。その熱気は「White Youth」や「ピンヒール」といったセンチメンタルな楽曲においても失われず、望月みゆはエモーショナルなロングシャウトでオーディエンスを圧倒した。

銀テープが発射されたのを合図に「キメマスター」がスタートし、ライブはいよいよ終盤戦に。「タカトコタン」でホール中がヘッドバンギングの嵐になったのち、鈴姫が「バンドじゃないもん！に出会ってくれてありがとうございます！ メリークリスマス！」と挨拶し、クリスマスにちなんで「雪降る夜にキスして」をミラーボールの光に包まれながら歌唱した。

アンコールではメンバーはツアーTシャツに着替えて登場。鈴姫だけ間違えてTシャツを後ろ前に着て出てきてしまい、観客の笑いを誘った。「YAKIMOCHI」ではツインドラムの厚い掛け合いが繰り広げられ、客席から歓声が沸く。さらに、恋人たちが愛し合う日であるクリスマスにちなんでLINDBERGのカバー「もっと愛しあいましょ」を歌唱。最後に「NaMiDa」を歌ってメンバーはステージを去った。

しかしバンもん！を呼ぶ声は止まず、彼女たちはバックバンドと共に三度ステージに登場。望月が「素敵なバンドの皆さんのおかげで私たちの未来が見えたコンサートになったと思います。またバンドとやりたいね」と挨拶したのち、ダブルアンコールとして「青春カラダダダッシュ！」が披露されると、オーディエンスもラストスパートをかけるように全力で盛り上がった。ライブ終了後、6人とバンドメンバーが横一列になって礼をしようしたところで、彼女たちは「お客さんも一緒にやりませんか？」と提案。観客も隣の席の人と手をつないで、メンバーの合図で一斉に手を上げて「よいお年を！」と叫んだ。

メンバーがステージを去ったのち、スクリーンに彼女たちからのメッセージ文が上映された。そこで、すでに告知されていた5月4日の大阪・NHK大阪ホール公演に加えて4月15日に東京・中野サンプラザホールでのワンマンライブが決まったことと、それに先駆けて6都市のライブハウスでツアーが行われること、「TOWER RECORDS×BAND JA NAIMON！」と題したタワーレコードとのコラボ企画が予定されていることがアナウンスされ、歓喜の声が会場を包む中ライブは終了した。