X JAPAN“ぶっ飛ぶセトリ”のワールドツアー、大阪で開幕

X JAPANが昨日7月11日に大阪・大阪城ホールでライブツアー「X JAPAN WORLD TOUR 2017 WE ARE X Acoustic Special Miracle ～奇跡の夜～ 6DAYS」の初日公演を開催。この記事では公演前に行われたYOSHIKI（Dr, Piano）の記者会見およびライブ本編の模様をレポートする。

5月にYOSHIKI（Dr, Piano）が人工椎間板置換の手術を受け、術後しばらくはドラム演奏が難しいという判断から急遽アコースティック編成で敢行されることとなった本ツアー。まず会見に登場したYOSHIKIは、アコースティック編成でX JAPANのライブを行うことについて、ソロコンサート「YOSHIKI CLASSICAL」での経験があるので自信はあるが、X JAPANでは初となるため、少しの不安が残っていると語る。ライブの内容については「実験的なことが多いのでギリギリまでリハーサルをしました。でもお客さんの反応を含めてやってみないとわからないですね」と今回のライブがバンドにとって新たなチャレンジの場になることを口にした。

またYOSHIKIは腕を中心にしびれが残っており、しびれが取れるまでに2、3年はかかると術後の経過について言及。神経痛の薬を服用していることや、「ピアノは地獄です」と発言するなど現在も痛みと戦っていることも明かした。さらに下を向くことでも痛みが出るためお辞儀をすることが難しく、頭を下げずに笑顔で挨拶に応じていることから、「『何をアメリカかぶれしてるんだ！』なんて思わないでくださいね」と話して記者陣の笑いを誘った。

このほか「ドラムを叩いている姿を見たいファンもいるのでは？」という質問に対し、YOSHIKIは「こんな言い方をしたらよくないと思いますが、今回はピアノを演奏するだけで、身体的にも精神的にもリハビリになっています。ドラムは早ければ年内に復活できるようにがんばりたいです」と回答。今回のツアーの演目については「各公演で極端に変わることはないですが、セットリストはみんなぶっ飛ぶと思います。普段ではありえないセットリストです」とファンへの期待を煽った。そしてToshl（Vo）、PATA（G）、HEATH（B）、SUGIZO（G, Violin）へ感謝の言葉を述べ、会見を終えた。

ライブはX JAPANのドキュメンタリー映画「WE ARE X」の60分バージョンが上映されたのちに開演。スクリーンが上がるとステージにはピアノの前に座るYOSHIKIの姿が。ピアノと大所帯のストリングスという編成で「Forever Love」の演奏がスタートし、後半パートからToshl、PATA、HEATH、SUGIZOが加わる。アコースティックライブという名目ながら、HIDE（G）作曲のインダストリアルナンバー「DRAIN」ではToshlが「お前らのなにわ魂見せてみろ！」と叫んで、通常のライブと同じくPATA、HEATHと共にパフォーマンスを披露したり、YOSHIKIを除く4人がステージに上がった際には「Silent Jealousy」のアコースティックバージョンを演奏したりと、楽曲ごとに異なる編成、アレンジで観客を沸かせた。

MC中にはYOSHIKIがピアノで「DAHLIA」のメロディを奏でたあと「この曲はキーが高いんですよ」と説明すると、Toshlがすかさず「この曲だけじゃないですから」とツッコミを入れるなど和気あいあいとしたトークを展開。アンコールでは7月8日に48歳の誕生日を迎えたばかりのSUGIZOに向けて「Happy Birthday to You」の合唱が沸き起こった。さらに7月12日がTAIJI（B）の誕生日であることが語られたのち、YOSHIKIが演奏に参加するのはこの日が初めてとなるToshl作詞、TAIJI作曲によるX時代の名曲「Voiceless Screaming」も届けられた。

なおYOSHIKIはライブの中で「6DAYSの初日、不安だらけだったけどみんなの温かい愛情を感じながらここまで来ることができました。今回はアコースティックスペシャルでやっていますが、近いうちにまたドラムを叩けるようになって、みんなにXジャンプをしてもらえるようにしたいです。まずは残された5日間、全力でがんばります」と前向きな姿勢をアピールした。本ツアーの残る公演は本日7月12日に大阪城ホール、7月14～17日に神奈川・横浜アリーナで開催される。