8年ぶり「釈迦兎寄合」でブルエン、感エロ、バーミー、Amelieのシャカラビ愛あふれる

SHAKALABBITSが7月1日に東京・EX THEATER ROPPONGIで主催イベント「第八回釈迦兎寄合」を開催した。

およそ8年ぶりの開催となった「釈迦兎寄合」。これまで「寄合」に先輩バンドや同世代バンドをゲストに迎えていたSHAKALABBITSだが、今回はAmelie、セプテンバーミー、感覚ピエロ、BLUE ENCOUNTという後輩バンドを4組招いてライブを行った。

先陣を切ったAmelieはポップナンバー「君が為に鐘は鳴る」でライブの口火を切る。SHAKALABBITSがきっかけでバンドが好きになり、コピーバンドも組んでいたというmick（Vo, G, Piano）が「ずっと叶えたかったSHAKALABBITSとの競演！ こんなことが起こりうるなんて、とんでもなくドラマチックな人生だなあ」としみじみと語ると、4人は手拍子に包まれる中「ドラマチック」を温かなサウンドで披露。最後に彼女は「ヒーロー」を高らかに歌い、「サンキューEXシアター！ サンキューSHAKALABBITS！」と声を上げた。

出番前にリハーサルを行なったセプテンバーミーは、この日もともと決定していた大阪でのイベント出演を終えて、SHAKALABBITSのために分刻みのスケジュールで移動したことを明かす。再登場した彼らは、キャッチーな「幽霊ダイブ」やメロディアスな「君と宇宙でスリーアウトチェンジ」といったナンバーを演奏。ドイヒロト（Vo, G）は2017年内をもって無期限の活動休止に入るSHAKALABBITSに向けて、「俺は、ホントに寂しいよ！ 俺たちみたいな不器用なバンドがやっと懐ける先輩バンドがなんで止まっちゃうんだよ！」と思いを吐露しつつ、「SHAKALABBITSが活動再開するその日まで、俺はセプテンバーミーっていう看板を下げず、活動再開するその日、ここEXシアターですごい景色を作って待ちたいと思います！」と先輩愛あふれるMCで訴えかけていた。

横山直弘（Vo, G）がファルセットとシャウトを交えてオーディエンスを惹き付けた「疑問疑答」や、オーディエンスと“OPPAIコール”を実施した「O・P・P・A・I」でフロアを熱くさせたのは感覚ピエロ。高校時代、軽音楽部の先輩がSHAKALABBITSをコピーしていたことがきっかけで「バンドってカッケー！」と気付いたという横山は、MCで「バンドが活休したときに音楽が死ぬわけじゃないんだよ。俺たちがずっと忘れなきゃ心ん中に生きてんだよ。だから悲しむことはねえと思う！ そのアーティストが残してくれた音楽がたくさんあるしさ。だから俺たちもその姿を見て、カッケー音楽をたくさんたくさん残したい！」と言葉に力を込める。彼の「今日、俺たちを観たっていう記憶を持って帰ってくれ！」という言葉から、バンドは「拝啓、いつかの君へ」を情感たっぷりに演奏した。

BLUE ENCOUNTは、田邊駿一（Vo, G）が「ちなみにコイツ、二日酔いです」と江口雄也（G）を指摘するなど和やかなMCを実施。さらに「シャカラビ先輩に思いっきり愛を込めて。青春時代彩ってくれたあの人たちに感謝を込めて音楽で返します！」という田邊の言葉から、4人は「NOBODY」「SAVE」とパンキッシュなナンバーを続けて観客を喜ばせ、フロアにモッシュや左回りを起こす。また田邊は「全バンド大好きだから1個言いたい……ちょっと湿っぽい！」とこの日の競演者のMCに言及し、「俺は『寄合』ってそういう場所じゃないと思います。今日楽しんだ“絵”を先輩に叩きつけて、『活休やーめた！』って言ってもらいたい（笑）。それがダメなら、戻ってきたときにこの景色を真っ先に思い出すようなライブをしたい！」と意気込んだ。ライブアンセム「DAY×DAY」を経て、ラストナンバー「NEVER ENDING STORY」ではオーディエンスのシンガロングが響き、フロアはハッピーな空気で包まれた。

いよいよSHAKALABBITSの出番へ。4人はUKI（Vo）がまずは1人で壮大な歌声を響かせた「head-scissors」でライブを開始し、パンキッシュな「THAT THING YOU DO!」でオーディエンスを踊らせる。この日のゲストが「寄合」史上初めて全員後輩であることに触れたUKIは、柔らかな表情を浮かべながら「年齢とか関係ないんだけど、みんなやっぱかわいくてさ」と述べ、「だがしかし、我々は誰も倒せないラスボスってことで」と笑う。さらに彼女は「IT'S OUR SECRET」にて鍵盤ハーモニカで怪しげなメロディを奏で、「スワローキリー」ではテルミンを用いてオーディエンスを楽曲の世界観へと引き込んでいく。また「神ノ街シアター」「ダズリングスープ」ではオレスカバンドのSAKI（Tp）、HAYAMI（Tb）、ADD（Sax）が登場し、ステージを彩った。

UKIは競演者について、SHAKALABBITSのことを好きなメンバーが在籍するバンドを誘ったと話し「どのバンドもすごくいい意味でクセがあって、面白くって。なんか……すごいバンドが集まっちゃったんだなって（笑）、すごく感謝しています。どのバンドも思いを伝えてくれて、ウルウルきて」とこの日を振り返る。その後彼女の「バンドもみんなも日々いろんなことがあると思うけれども、目の前に立ちはだかる壁の向こう側へ、それぞれのペースでもって飛んでいけますように。今日は飛べるかなあ！」という呼びかけから披露されたのは「Ladybug」。温かなサウンドに乗せて、UKIは身振り手振りしながら情感たっぷりに同曲を歌い上げる。ライブはフロアに大合唱が起こった「MONSTER TREE」「Pivot」でフィニッシュした。

アンコールではUKIが「今日をまとめてみますと、私の、僕のヒーローは、最終回は虹が見たくて。ちょっとOPPAIを鷲掴みにしたい気持ちもありつつ、二日酔いではありつつも、Stay With Meな感じで。そしてこれからぐるぐる回って、涙で何も見えなくなっちゃってもいいですか？」と各バンドの歌詞やMCを交えて話し、ファンを沸かせる。アンコール1曲目の「Soda」では、UKIの言葉通りフロアに左回りが発生。4人は「CAN'T ESCAPE THE CHOCOLATE SYRUP」でオーディエンスをダンスさせ、この日のライブをにぎやかに締めくくった。

またSHAKALABBITSは8月から11月にかけて活動休止前最後のツアー「What Time Is It !?」を開催。ツアータイトルは、彼女たちがライブ前に行っているかけ声から引用された。チケットは各プレイガイドにて7月29日10:00に発売される。