SHAKALABBITS、世界一カッコいい歌声に包まれた活動休止前ラストライブ

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SHAKALABBITSが11月4日に東京・新木場STUDIO COASTでツアー「SHAKALABBITS 1999-2017 LAST TOUR "What Time Is It !?"」の最終公演を行った。

「SHAKALABBITS 1999-2017 LAST TOUR "What Time Is It !?"」最終公演の様子。(Photo by tweety)

「SHAKALABBITS 1999-2017 LAST TOUR "What Time Is It !?"」最終公演の様子。(Photo by tweety)

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この公演は2017年内をもって無期限の活動休止に入ることを発表しているSHAKALABBITSにとって、休止前最後のライブ。会場の新木場STUDIO COASTにはUKI(Vo)、TAKE-C(G)、YOSUKE(B)、MAH(Dr)の4人そろったバンドの姿を目に焼き付けようと、多くのファンが集まった。

UKI(Vo)(Photo by tweety)

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ファンによる「SHAKALABBITS」コールが上がったのち、ステージを覆う紗幕にこれまでのミュージックビデオで構成されたオープニングムービーが流れ始めた。上映が終わると、紗幕にはメンバー4人の大きな影が現れ「GO」でライブがスタート。紗幕が落ちてカラフルなレーザーが場内を飛び交う中、バンドはフルスロットルでパフォーマンスを展開していく。続く「THAT THING YOU DO!」と「Roller Coaster」でUKIはステージを動き回りながら堂々とした歌声を披露。客席からは大きな手拍子やコールが起こり、会場には早くも一体感が生まれた。MAHのジャジーなドラムから入った「IT'S OUR SECRET」では一転、TAKE-CとYOSUKEが向き合いムーディなアンサンブルを紡いでオーディエンスを魅了した。

TAKE-C(G)(Photo by tweety)

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4曲の演奏が終わると、客席からは鳴り止まないファンの声が。UKIはそんなフロアに向け「来たね! 来るんだね、今日という日は! 今日はいろんな時代の曲を演奏してみんなの心をぶりんぶりんに振り乱していくので覚悟してください!」と宣言した。ここからSHAKALABBITSは「SO EXCITED!」「SWISS MAMMY」「88 ROYAL SKA」「CAN'T ESCAPE THE CHOCOLATE SYRUP」「オレンジライオン」と往年のアッパーチューンを連発し大いにフロアのテンションを引き上げていく。「ねえねえ、ねえねえ。楽しいね!」と笑顔のUKIは「今日という日が絶対に来てほしくなかったような……でも踏み出すために来てほしかったような気がするの。でも、とりあえず今は楽しむしか選択肢はないよね」と思いを明かし、「行く先は違うけれど、きっと楽しむ他ないからさ」という歌詞の「NACHO ROLL」を歌い上げた。

MAH(Dr)(Photo by tweety)

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2005年発売の3rdフルアルバム「CRIMSON SQUARE」のオープニングを飾るインストゥルメンタル「call」から、収録曲順通り「parade」へとつなげて観客を惹き付けたバンドは、さらにバラード「星空の下で」を演奏。ファンにマイクを向けて合唱を煽ったUKIが自らも声を重ねると、ミラーボールに反射した光が幻想的に場内を照らした。「Jammin'」の演奏時には、メンバーが音楽活動を続ける中で苦しくなってしまったときや、今回の休止に際して支えてくれた存在だという仲間“Jammin'オールスターズ”が登場し、遊び心満載のセッションによって会場はお祭り騒ぎとなった。そんな彼らとの記念撮影を挟んだのち、ライブは「神ノ街シアター」や「ハブランサス」「スワローキリー」といったナンバーが続くゾーンへ。ときにトリッキーでダークなSHAKALABBITSの魅力を観客は大いに楽しんでいた。

YOSUKE(B)(Photo by tweety)

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「活動休止を発表してからちょっとだけ時間があったけど、みんなはどういうふうに過ごしていたんだろうか?」と観客に呼びかけたUKIは「『昔聴いてたよ』って、休止っていうきっかけがあって来てくれた人もいるだろうし、『すごく悲しくて受け止められない』っていう人もいると思う。受け止めても受け止めなくても自由だけど、ワガママを言えば一緒に次に歩んでいきたいなと思うのです」とコメント。さらに「今こうやって1曲1曲演奏してみて、休止はすごくいい決断だと思ったんだ。だって、こうやってみんなが新木場COASTに集まってくれたんだもん。だから今日を迎えられてうれしく思います」と言葉を重ねる。本編の後半で彼女は、「陽のあたる場所」や「mommy's back?」「Ladybug」といったナンバーを温かに歌い上げて会場を包み込んだ。

「もう、何回歌ったか数えきれないぐらい一緒に歌ってきたね! みんなの歌声は世界一カッコいいと思うの。だからもっと一緒に歌っていたいなって、それだけは寂しいな。みんなの歌声だけのCDが欲しいぐらいだもん」と観客を笑わせたUKIは、「そのぐらい私はみんなの歌声が大好きなので、次の曲でも一緒に歌ってください!」と声を上げる。そして演奏された「head-scissors」では、歌い出しから早速オーディエンスのみの大合唱が広がった。そのまま「Pivot」「マッシュルームキャットナンバープレート」と勢いのあるナンバーが続き、ライブ本編の終わりが見えるとUKIは「1曲1曲噛み締めて演奏してるからこそ、みんなとの時間がどんどんなくなっていくみたいで寂しいね」と気持ちを明かしつつ、「でもSHAKALABBITSの音楽がなくなるわけじゃないから……これからもSHAKALABBITSの音楽をそばに置いてください。これからもどうぞよろしくお願いします!」と笑顔を見せた。「世界が終わるまで その日までずっとよろしくね」という歌詞が印象的な「Soda」を経て、本編ラストを飾ったのは「G☆S☆G」。フロアには大勢のクラウドサーファーが現れ、オーディエンスのシンガロングが会場いっぱいに響き渡る。UKIは「また必ず逢いましょう さみしくなんてない グルーヴ・シャカ・グルーヴ♪」という歌詞を笑顔で歌い上げた。

「SHAKALABBITS 1999-2017 LAST TOUR "What Time Is It !?"」最終公演の様子。(Photo by tweety)

「SHAKALABBITS 1999-2017 LAST TOUR "What Time Is It !?"」最終公演の様子。(Photo by tweety)[拡大]

アンコールはUKIの「あと何曲か一緒に遊びましょう!」という言葉から「COMEBACK ANYTIME」でスタートした。「FLAPPER」ではMAHの軽快なビートに乗せてUKI、TAKE-C、YOSUKEの3人が楽しそうにステージを跳ね回ってパフォーマンス。UKIは「悲しみとか怒りをみんなで壊して、その中で感じられる喜びを一緒に歌って、騒いで、明日につなげてきた18年かなって思うんだ。ホントにみんな、SHAKALABBITSを好きでいてくれてありがとうございます」と改めてファンに感謝した。そして彼女は観客と共に、SHAKALABBITSとファンとの絆を歌う「『ポビーとディンガン』」をシンガロングした。

その後のMCでは、メンバーそれぞれが活動休止について言及。TAKE-Cは今後は飲食の道に進むことを話し「今日終わったら、俺は飲食の道を一生懸命やって、いつかみんなが集まれるような店を作れるようにがんばろうと思います」と切々と語る。YOSUKEは活動休止後、地元の栃木へと帰ることを報告し「自分が0から1になったところを見つめ直して、ゆっくりまた音楽をやりたいなと。栃木を盛り上げられたらいいなと思います」とコメント。MAHは「SHAKALABBITSって、全力じゃないとダメなんです。100%持ってる4人が400%で向かわないとできないんです。俺とUKIが100%ずつ出して、200%でやってもダメなんです」とバンドのスタンスを明かし、ほかの道を進むことを決めたTAKE-CとYOSUKEについて「俺とUKIとしてはやっぱり友達だもんでさ、だからもう1つ50%傾けられるものがあるなら、それを100%でやってほしい。だから……がんばってね。俺とUKIは表現することしかないから、がんばるから、みんなも見ててほしい。SHAKALABBITS大好きです」と愛を伝える。最後にマイクを握ったUKIは「それぞれの道を行くけれども、またばったり出会うための活動休止なのかなとも思うんですよ。だから、それぞれの行く道を応援してくれたらうれしいなって思います」と呼びかけながら「今日のライブを観て思ってくれたと思うけど、私にはやっぱり……歌しかないの! 表現するということが自分には向いていることだと思うし、音楽だからこそすごく悩めるし、どんなことがあっても音楽だったらやれる。だから時間がかかるかもしれないけど、MAHが曲を作って私は歌詞を書いてっていう、そのコンビでまた音楽を作っていこうと思ってますので。まあそのときはSHAKALABBITSよりカッコいい音楽を作るよ。そうでなくちゃね!」と笑顔を浮かべた。

「SHAKALABBITS 1999-2017 LAST TOUR "What Time Is It !?"」最終公演の様子。(Photo by tweety)

「SHAKALABBITS 1999-2017 LAST TOUR "What Time Is It !?"」最終公演の様子。(Photo by tweety)[拡大]

「(『Stars』の歌詞に)『泣くも笑うも自由』と書いたけど、ホントにみんなのいろんな表情が見れたツアーでした。こんなトークのあとでちょっと寂しい気持ちもあるかもしれないけど、一緒に歌ってください」というUKIの言葉から、4人は活動休止前最後のアルバム「Her」のラストナンバー「Stars」を演奏。彼女はフロアに思いを届けるように伸びやかな歌声を聴かせた。そしてSHAKALABBITSが1999年から2017年までの活動を一度締めくくる楽曲に選んだのは、これまで何度もファンと歌ってきた「MONSTER TREE」。UKIはフロアに大きな円を作る観客の様子を見ながら、「しゃべり終わったら終わっちゃうと思うと、ここから小話をしたくなるね(笑)。でも悔いはないです。すごくカッコよかったです、SHAKALABBITSは! 誰にもマネできないバンドだと思います。SHAKALABBITSは最強です、大好きです! またどこかで会いましょう、ありがとうございました」と改めて感謝の気持ちを述べる。ファンによる紙吹雪が舞う恒例の「MONSTER TREE」の大サビでは、UKIも握りこぶしを前に出しファンと同じタイミングで紙吹雪を飛ばした。演奏後、フロアにたくさんのピースマークが掲げられる中、SHAKALABBITSの休止前ラストライブは終幕。ファンはSHAKALABBITSのこれまでの写真で構成されたエンドロールをじっくりと見つめていた。

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SHAKALABBITS 1999-2017 LAST TOUR "What Time Is It !?" 2017年11月4日 新木場STUDIO COAST セットリスト

01. GO
02. THAT THING YOU DO!
03. Roller Coaster
04. IT'S OUR SECRET
05. SO EXCITED!
06. SWISS MAMMY
07. 88 ROYAL SKA
08. CAN'T ESCAPE THE CHOCOLATE SYRUP
09. オレンジライオン
10. NACHO ROLL
11. parade
12. 星空の下で
13. Catcher in The Rye
14. ROLLIE
15. Jammin'
16. ダズリングスープ
17. 神ノ街シアター
18. ハブランサス
19. グルーチョマルクス公園
20. スワローキリー
21. MY
22. 80
23. SPICE!~I'll miss havin' ya 'round tonight~SPICE!
24. KARENA
25. 陽のあたる場所
26. mommy's back?
27. Ladybug
28. head-scissors
29. Pivot
30. マッシュルームキャットナンバープレート
31. Soda
32. G☆S☆G
<アンコール>
33. COMEBACK ANYTIME
34. FLAPPER
35. 「ポビーとディンガン」
36. Stars
37. MONSTER TREE

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