℃-ute、4385日におよんだteam℃-uteとの歴史に幕

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℃-uteが本日6月12日の埼玉・さいたまスーパーアリーナ公演「℃-ute ラストコンサート in さいたまスーパーアリーナ ~Thank you team℃-ute~」をもってグループを解散。およそ12年におよんだ活動に終止符を打った。

「℃-ute ラストコンサート in さいたまスーパーアリーナ ~Thank you team℃-ute~」の様子。(写真提供:アップフロント)

「℃-ute ラストコンサート in さいたまスーパーアリーナ ~Thank you team℃-ute~」の様子。(写真提供:アップフロント)

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2002年にハロー!プロジェクト・キッズとして活動を始め、2005年よりグループとしての活動を始めた℃-ute。洗練されたパフォーマンスでハロー!プロジェクトを牽引する存在となった5人の最後の晴れ舞台には、彼女たちを慕うハロプロの仲間、モーニング娘。'17、アンジュルムJuice=Juiceカントリー・ガールズこぶしファクトリーつばきファクトリーもオープニングアクトとして駆け付けた。

「℃-ute ラストコンサート in さいたまスーパーアリーナ ~Thank you team℃-ute~」の様子。(写真提供:アップフロント)

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℃-uteコールが鳴り響く中、開演時刻の18:00ちょうどになるとオープニングムービーが流れ出し、重厚な鉄の扉を映したスクリーンの奥からメンバーたちの姿が浮かび上がる。ライブの幕開けを飾ったのは、今年3月に発売されたラストシングルからのナンバー「The Curtain Rises」だ。5人は「Kiss me 愛してる」「The Middle Management~女性中間管理職~」「都会っ子 純情」とハードなダンスチューンを冒頭に並べ、激しいビートとキレのあるパフォーマンスで場内の熱気を一気に引き上げた。

「℃-ute ラストコンサート in さいたまスーパーアリーナ ~Thank you team℃-ute~」の様子。(写真提供:アップフロント)

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5人はステージ背面まで℃-uteファン、通称“team℃-ute”で埋め尽くされた場内を見渡し、「中島早貴、岡井千聖、矢島舞美、鈴木愛理、萩原舞、℃-uteです!」と元気に挨拶。さらに全国の映画館でのライブビューイングやBSスカパー!での生中継を楽しむteam℃-uteへもカメラ越しに笑顔を振りまいた。そして「℃-uteの歴史はこの曲から始まりました」という萩原の前置きから、彼女たちがデビュー前から歌い続けてきた℃-ute初のオリジナルソング「わっきゃない(Z)」へ。次の「桃色スパークリング」ではメンバーが5台のトロッコにそれぞれ乗り込みアリーナ後方のサブステージへと移動し、「大きな愛でもてなして」「心の叫びを歌にしてみた」とポップな楽曲を歌いながら笑顔で場内を1周した。メインステージに戻った℃-uteは早くもこの日3着目の衣装となるピンクのドレスに着替え、ここで2007年発表のメジャーデビュー曲「桜チラリ」を披露。ここまで大きな声援を送っていた観客も、夕焼けの映像をバックにしたバラード「君は自転車 私は電車で帰宅」、艶やかなパフォーマンスで歌い上げられる「Summer Wind」はじっくりと5人の歌声に聴き入った。

「℃-ute ラストコンサート in さいたまスーパーアリーナ ~Thank you team℃-ute~」の様子。(写真提供:アップフロント)

「℃-ute ラストコンサート in さいたまスーパーアリーナ ~Thank you team℃-ute~」の様子。(写真提供:アップフロント)[拡大]

幕間には過去の映像がダイジェストで流れ、デビュー間もない頃の初々しい姿や懐かしの名場面が流れると客席から大きなどよめきや歓声が上がる。その間にメンバーそれぞれ異なる5色の衣装に着替えた℃-uteは「EVERYDAY YEAH! 片想い」でライブを再開した。このブロックではメンバー各自が思い入れのある楽曲をチョイスし、矢島が選んだ2006年発表のインディーズデビューシングル「まっさらブルージーンズ」では、同じさいたまスーパーアリーナのステージでこの曲を初披露した当時の℃-uteがスクリーンに映され、11年前の曲紹介を受けて現在の5人がパフォーマンス。グループの歴史を感じさせる演出に場内は大きく沸いた。

花束を抱えて登場した中澤裕子、道重さゆみ、和田彩花(左から)。(写真提供:アップフロント)

花束を抱えて登場した中澤裕子、道重さゆみ、和田彩花(左から)。(写真提供:アップフロント)[拡大]

5人は思い出話でひとしきり盛り上がったあと、次の曲を歌うべくフォーメーションを組むも、場内には予定と異なる音楽が流れ出す。戸惑う5人の前には、花束を抱えた元モーニング娘。の中澤裕子道重さゆみ、アンジュルムの和田彩花の姿が。中澤は初代、道重は4代目のハロプロリーダーで、和田は5代目リーダーの矢島からバトンを受け取った現在のハロプロリーダーだ。エッグ時代から5人の成長を見守ってきた中澤は「15年間おつかれさまでした。15年前はこんなに小ちゃくてぷにぷにした柔らかい女の子たちで、まっすぐな目線でキラキラしていて。でもすごいね。みんな大きく立派に美しく……みんなよく美人さんになったねえ」と感慨深そうにつぶやき、「15年という時を重ねて、こんな素敵なステージで、こんな素敵な皆さんに最後の舞台を観ていただけるぐらいの大きなグループになっていることを、1人の仲間として誇りに思います。明日からの活躍も楽しみにしているので、今日はこのあとも目一杯がんばってよ!」とエールを送った。この春モーニング娘。の卒業から2年4カ月ぶりの活動再開を果たした道重は「今めちゃくちゃ緊張してて自分でいっぱいいっぱいなので、正直コメントするどころじゃないんだけど」と前置きしながらも「℃-uteは誰もが認めるように、パフォーマンス力がすごく高くて、どのアイドルも真似できない……アイドルを超えたとてつもないすごい者たち、という感じがして。それはキッズでがんばってきた時代があって、℃-uteでデビューしたあともみんなで切磋琢磨してきた結果なんだろうなって思ってました。そして矢島ちゃん。私が卒業したあとにハロプロはどんどん新しくなって、私が想像できないぐらい大変なことがいっぱいあったと思うんですけど、矢島ちゃんしか持っていない優しさと温かさで引っ張っているハロプロが素敵だなと思って見てました」と彼女たちの功績を讃えた。そして和田は℃-uteメンバーに心配されるほど号泣しながら「私が℃-uteさんを見ていてすごいなと思うのは、5人のまとまった姿なんですよ。5人だけの世界がステージ上にあって。その中には私の知らない苦悩とか努力があって、5人の形ができているんだろうなって今日もステージを観ていて思いました。来年ハロー!プロジェクトが20周年を迎えるので、℃-uteさんが守ってきてくださったもの、切り開いてくださったものを私たちが受け継いでいけるようにがんばります」と宣言した。

「℃-ute ラストコンサート in さいたまスーパーアリーナ ~Thank you team℃-ute~」の様子。(写真提供:アップフロント)

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3人からのエールを受けた℃-uteは改めてフォーメーションを組み直し、ここから「人生はSTEP!」「夢幻クライマックス」「Crazy 完全な大人」「FOREVER LOVE」「涙の色」とクールなナンバーを連発。さらに衣装を変えて「アダムとイブのジレンマ」「悲しきヘブン」「嵐を起こすんだ Exciting Fight!」「情熱エクスタシー」とエモーショナルな楽曲を畳みかける。全力でコールを送るteam℃-uteに休む間も与えず、5人はラストスパートへ。「超WONDERFUL!」「Danceでバコーン!」「世界一HAPPYな女の子」では再びトロッコに乗り込んでアリーナを回った。「アイアンハート」では決めの記念撮影シーンで萩原の顔が矢島の影に隠れてしまうお茶目なミスも。最後はセンターステージで「ファイナルスコール」を熱唱し、5人は大きな声援に包まれながらステージをあとにした。

純白のウエディングドレス姿で登場した℃-ute。(写真提供:アップフロント)

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盛大な「℃-ute!」コールを受けメインステージへと登場した℃-uteは、純白のウエディングドレス姿で「Singing~あの頃のように~」を歌い上げた。目に涙をにじませながら、5人はここで1人ずつ最後のメッセージを伝えていく。キッズ加入時は小学1年生だった萩原は「(キッズ最終審査で)『つんく♂とか来て楽しかった』って言っちゃってすごく申し訳なかったんですけど、私を選んでくれたつんく♂さんには本当に感謝しています」とデビュー前の名言を振り返り、「私はもう芸能界を引退してしまうんですけど、ちゃんと自立して『まいまいカッコよくなったな』と思ってもらえるようにがんばります。℃-uteのメンバー、15年間一緒にいてくれてありがとう」と挨拶。岡井は「この15年間辛いことも悔しいことも、辞めたいと思うこともあったけど、私を応援してくれる人が1人でもいるならがんばろうと思ってやってきました」とファンへの感謝をしっかり伝えながらも「家族には産んでくれてどうもありがとうと言いたいし、私はお金持ちだったらもっと早くこの仕事を辞めてたかもしれない。お父さん、これからも仕事一緒にがんばろうね」と最後までユーモアを忘れず、鈴木は「℃-uteでアイドルとして青春のほとんどを過ごすことができて幸せでした。たくさんメンバーに甘えてばかりだったけど、これからもteam℃-uteのみんなと℃-uteメンバーの笑顔がたくさん見られるように1人でがんばっていきます」と力強く語った。中島は「12年間当たり前のようにライブができたのは、つんく♂さんと先輩方が作ってくださったハロー!プロジェクトという大きな存在があったからで、℃-uteだけではさいたまスーパーアリーナまでたどり着くことができなかったと思います。℃-uteの人生に悔いはありません!」と笑顔を見せ、最後に矢島は「なっきー、あいり、ちさと、まい、今まで一緒に走ってきてくれてありがとう。そして今ここにはいないけど、えりか(梅田えりか)とめぐ(村上愛)とかんな(有原栞菜)も℃-uteの12年間に必要な存在です」と歴代メンバー全員の名を挙げて、「温かい人に支えられて、幸せな時間を過ごすことができました。おばあちゃんになっても一生誇れる時間だと思っています」と大粒の涙を流した。

「℃-ute ラストコンサート in さいたまスーパーアリーナ ~Thank you team℃-ute~」の様子。(写真提供:アップフロント)

「℃-ute ラストコンサート in さいたまスーパーアリーナ ~Thank you team℃-ute~」の様子。(写真提供:アップフロント)[拡大]

そして5人はドレスのロングスカートを脱ぎ捨てると、もう一度トロッコに乗り込み「SHINES」を披露。team℃-uteは5人の門出を祝福するようにタオルを振り、場内を旋回するメンバーに熱いコールを送った。「5人で歌う最後の曲になります」という前置きから歌われたのは、つんく♂が℃-uteのラストソングとして贈った「To Tomorrow」。ステージ背後にはハロプロメンバーが一列に並び、℃-uteの最後の姿を見届けた。5人は手を振りながら何度も何度も「ありがとう」と感謝の思いを伝えたあと、メインステージの階段を1歩1歩踏みしめ去っていった。しかしそれでもteam℃-uteの「℃-ute!」コールは鳴り止まない。これを受け℃-uteはもう一度ステージ上がり、ドレス姿のまま元気いっぱいにロックナンバー「JUMP」を披露し、シンガロングで場内は一体に。さらに鈴木が「皆さんにもう少しだけ聴いてほしい歌があります」と告げると、5人はアカペラで「たどり着いた女戦士」の一節を歌い、最後はマイクを置いて「チーム℃-ute、愛してるよ!」と叫んだ。

5人が名残惜しそうにステージを去ると、暗転したスクリーンに突然デジタル時計の「pm9:09」の表示が浮かび、秒刻みで時間が進んでいく。9:10の“℃-ute”が近付いていることを把握したteam℃-uteは自然発生的に「℃-ute!」コールを始め、9:10の時報と共にエンドロールへ。「℃-uteのコンサート公演数 357公演」「アルバムリリース枚数 12枚」「シングル枚数 35枚」「千聖の変顔のレパートリー数 85パターン」「舞が足をくじいた回数 膨大」「愛理がフガフガした回数 膨大」「8×8=の早貴の回答 54」「舞美がものを壊して弁償した金額 0円」「℃-uteみんなでお風呂に入った回数 2回」「℃-uteがteam℃-uteを想っていた日数 4385日」などさまざまな過去の記録が流れ、「℃-uteがteam℃-uteに“ありがとう!”という気持ち 無限大」の文字で℃-uteの歴史は幕を下ろした。

この記事の画像(全12件)

℃-ute ラストコンサート in さいたまスーパーアリーナ ~Thank you team℃-ute~
2017年6月12日 さいたまスーパーアリーナ セットリスト

01. The Curtain Rises
02. Kiss me 愛してる
03. The Middle Management~女性中間管理職~
04. 都会っ子 純情
05. わっきゃない(Z)
06. 桃色スパークリング
07. 大きな愛でもてなして
08. 心の叫びを歌にしてみた
09. 桜チラリ
10. キャンパスライフ~生まれて来てよかった~
11. 君は自転車 私は電車で帰宅
12. Summer Wind
13. EVERYDAY YEAH! 片想い
14. 私立共学
15. 僕らの輝き
16. SHOCK!
17. まっさらブルージーンズ
18. 人生はSTEP!
19. 夢幻クライマックス
20. Crazy 完全な大人
21. FOREVER LOVE
22. 涙の色
23. アダムとイブのジレンマ
24. 悲しきヘブン
25. 嵐を起こすんだ Exciting Fight!
26. 情熱エクスタシー
27. 超WONDERFUL!
28. Danceでバコーン!
29. 世界一HAPPYな女の子
30. アイアンハート
31. ファイナルスコール
<アンコール>
32. Singing~あの頃のように~
33. SHINES
34. To Tomorrow
<ダブルアンコール>
35. JUMP
36. たどり着いた女戦士

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※記事初出時、ハロー!プロジェクトリーダーの表記に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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