モノブライト、“名盤”携えたツアー最終公演で明言「やりたいよ武道館を」

6月17日に東京・LIQUIDROOMにてモノブライトのツアー「Bright Ground Music ～B.G.M～ Tour」の最終公演が実施された。

ホーン隊を含む8人編成でステージ上に姿を現したモノブライトは、2007年リリースのミニアルバム「monobright zero」の収録曲「紅色 ver.2」でライブをスタートさせる。ライブの定番曲「あの透明感と少年」で勢いを付けたバンドは「HELLO」「末裔シンドローム」「ショートホープ」と最新アルバム「Bright Ground Music」の収録曲を立て続けにプレイ。演奏後、桃野陽介（Vo）は今作を「名盤」と表現し、「日常に根付いたものが作りたくて、等身大の思いを歌った作品になった」とアルバムのコンセプトを解説した。

ミドルテンポのナンバー「雨にうたえば」では、桃野のボーカルにサポートメンバーの村上奈津子（Key / WONDERVER）が声を重ね、会場内に心地よいハーモニーを響かせる。またライブ中盤に展開されたアコースティックコーナーではサポートメンバーの面々がリコーダーやピアニカ、シェイカーといった楽器を手にとり、にぎやかなサウンドでアニメ「ぼのぼの」の主題歌「bonobonoする」を届けた。さらにアコースティックアレンジで披露された「ムーンウォーク」では突然桃野が演奏を中断し、曲中の「1.2.3」という歌詞について「ここはみんなで歌うところでしょ！」とオーディエンスを叱責。桃野主導で練習したあと演奏を再開し、盛大な「1.2.3」という掛け声が上がると彼は満面の笑みを浮かべてフロアを見渡した。

ライブ後半には「頭の中のSOS」「踊る脳」「空中YOU WAY」といったアップチューンが連投され、フロアのテンションは最高潮に。演奏がひと段落すると桃野は「まだまだモノブライトの音楽を知らない人に届けていきたい。だから皆さんの力を貸してください。やりたいよ武道館を」と今後の目標を口にし、本編最後のナンバー「こころ」を情感豊かに歌い上げた。

アンコールではメンバー3人それぞれがファンにメッセージを送る。出口博之（B）は“特撮DJ”としてのイベント出演など活動の幅を広げていることに触れつつ「心が響く場所はやっぱりここなんだなと思った」とフロアに向けて拳を突き出した。松下省伍（G）は「音楽に正直に、これからの未来のことしか考えていない。武道館とかね」と話し、オーディエンスからの喝采をさらう。桃野はシンプルに「皆さん愛してます」とだけ伝え、バンドは「未完成ライオット」の演奏へ。最後にはパーティチューン「JOYJOYエクスペリエンス」を叩き込み、大盛況の中、全国ツアー「Bright Ground Music ～B.G.M～ Tour」をフィナーレに導いた。

※記事初出時、本文中に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。