「GG09」開幕!The Birthday、ACIDMAN、legoがAXで激突

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MUSIC ON! TV主催のライブイベント「GG09」の初日公演が、7月16日にSHIBUYA-AXにて開催された。

貫録あるパフォーマンスでオーディエンスを圧倒したThe Birthday。チバはライブ終了後の記念撮影で、汗をぬぐったタオルをファンにプレゼントする優しさを見せた(photo by YOJI KAWADA)。

貫録あるパフォーマンスでオーディエンスを圧倒したThe Birthday。チバはライブ終了後の記念撮影で、汗をぬぐったタオルをファンにプレゼントする優しさを見せた(photo by YOJI KAWADA)。

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6年連続出場となったACIDMAN。ライブ中に披露された新曲「ファンタジア」のビデオクリップはレーベルオフィシャルサイトでフルサイズで配信中(photo by YOJI KAWADA)。

6年連続出場となったACIDMAN。ライブ中に披露された新曲「ファンタジア」のビデオクリップはレーベルオフィシャルサイトでフルサイズで配信中(photo by YOJI KAWADA)。

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最初のMCで「今日はこんな素晴らしいイベントに一発目で出られて幸せです」と語ったlego big morl。全国ツアーで鍛え上げられた屈強なステージを展開した(photo by YOJI KAWADA)。

最初のMCで「今日はこんな素晴らしいイベントに一発目で出られて幸せです」と語ったlego big morl。全国ツアーで鍛え上げられた屈強なステージを展開した(photo by YOJI KAWADA)。

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「GG」はMUSIC ON! TVのレギュラー番組「GGTV -George's Garage-」のMC、ジョージ・ウィリアムズがホストを務める番組発信型のイベント。今年はSHIBUYA-AXを舞台に4日間にわたり実施され、初日となるこの日はThe BirthdayACIDMAN、lego big morlの3組が出演。今年のラインナップの中でも正統派ロックバンドともいうべきバンドが顔を合わせた。

ジョージによるアナウンスに導かれトップバッターをとして登場したのは、出演者の中で一番の若手lego big morl。挨拶代わりに「ワープ」を大音量で鳴らすと、会場に爽やかな空気に満たす。続いてトリッキーなアレンジが印象的な「テキーラグッバイ」を見事なアンサンブルで再現し、キラキラとした歌声とサウンドでフロアを揺らした。

1回目のMCを挟み披露されたのは7月22日リリースのシングル「溢れる」。疾走感にあふれたナンバーを気持ちよく響かせてフロアにフレッシュな風を吹き込み、「Ray」では優しいギターの音色とカナタタケヒロ(Vo,G)の切なげな声が重なり合い、しっとりとした雰囲気に。息づかいまでもが聴こえてくるような、生々しいバラードにオーディエンスは聴き入った。

MCでは関西人ならではの軽妙なトークを展開。ボケとツッコミの応酬を繰り返し、オーディエンスを笑わせる。さらに「今日は『GG09』初日のトップバッターということで飛ばしてますが、告知させてください」と前置きした後、10月19日にSHIBUYA-AXでフリーライブを開催することを突然発表。オーディエンスは驚きつつも、大きな拍手で彼らを祝福した。

ラストはニューシングルのカップリング「隣の少女と僕と始まり」をプレゼント。序盤で用意した勢いある楽曲とは対極にある、まったりとしたミディアムナンバーでバンドの持つ幅広さと底力を見せつけた。

20分の転換時間を経てステージに現れたのは、「GG」の常連ACIDMAN。3人は定位置に落ち着くと、1音目を高らかに奏でライブの始まりを告げた。彼らが1曲目として用意したのは「CARVE WITH THE SENSE」。激走という言葉がふさわしいナンバーで、一気にACIDMANの世界観へと引きずり込む。「盛り上がっていくぞ!」という大木伸夫(Vo,G)の宣言に続いては、「アイソトープ」「River」を間髪入れずに披露。どちらの曲でもオーディエンスのoiコールが響きわたり、それに呼応するように3人は全力でパフォーマンスを繰り広げた。

軽いセッション的なインタールードを挟み、中盤のスタートはACIDMANの楽曲の中でもひときわポップな「FREE STAR」から。「赤橙」では、オレンジのライトがステージ全体を覆い楽曲のノスタルジックな雰囲気を演出。さらに、大木の感情を抑えた歌声が楽曲の持つ独特の色気を引き立てた。

MCは普段のライブどおり浦山一悟(Dr)がリード。「『GG』が男を熱くする!『GG』が女を熱くする! そしてこのお時間、ACIDMANが皆さんを熱くします!」というコールで会場を盛り上げようとするが、オーディエンスには響かなかったようで反応は微妙。「今の何?」と佐藤雅俊(B)がツッコミを入れると笑いが起き、一悟は「俺は人とコミュニケーションがうまくとれないんだよなぁ」と寂しそうにこぼす。それをフォローするように大木がマイクの前へ。7月29日にリリースされるアルバムの聴きどころやテーマを語り、アルバム収録曲の「ファンタジア」へとつなげた。タイトルどおり幻想的な雰囲気の漂う1曲では、一悟の軽やかなドラミングと繊細なコーラスが響きわたる。この曲を初めて聴くであろう多くのオーディエンスは、その美しい音色に酔いしれた。

後半は「Under the rain」「ある証明」「Your Song」とアグレッシブなナンバーを連発。そのサウンドに呼応するようにオーディエンスのテンションも上昇し、ACIDMANのステージは熱狂に包まれ終幕した。

再び転換時間を挟み、トリを務めるThe Birthdayがおなじみの「Sixteen Candle」をバックに登場。次々とメンバーがステージに足を踏み入れ、最後にチバユウスケ(Vo,G)が拍手をしながら姿を見せると野太い歓声が会場に響く。

ACIDMANが激しい楽曲を冒頭に持ってきたのに対し、The Birthdayは比較的スロウなナンバーでオーディエンスの興奮と熱気をじっくりと着実に高めていく。それが飽和状態になったのを見計らうと、「涙がこぼれそう」で本格的にライブモードへと突入。チバが歌う出だしの歌詞では観客の大合唱が起こり、ファンの準備は万端といったところ。「あの娘のスーツケース」の後に披露された新曲でゴキゲンなムードを作り出すと、チバは「オーライッ!」と満足げに叫んだ。

しかし、その陽気なムードも「バブスチカ」で一転。分厚く不穏なリズムと、スリリングなギターがディープな音像がオーディエンスを圧倒。チバのシャウトも危険な匂いを増幅させ、ピンと張りつめた空気が会場を支配した。そんなドープな雰囲気も「カレンダーガール」で再び変化。陽気なギターフレーズから始まるイントロにフロアが大きく揺れかと思えば、乾いたドラムのリズムに合わせて観客が反応を示す。その明るい雰囲気を引き継いだまま、本編は新曲で締めくくられた。

メンバーが颯爽とステージを降りると、オーディエンスは瞬時にアンコールを求める拍手を上げる。4人が戻ってくると大歓声が起こり、アンコールの喜びが会場中に広がった。チバは「サンキュー」とお礼を口にすると唐突に「安室奈美恵って知ってる? 俺は好きなんだけど」と発言。その言葉に続いておもむろに、The Birthdayが担当したというマクドナルド「QUARTER POUNDER」のCMナンバーを爆音で轟かせる。刺激的なギターの応酬とエッジの効いたサウンドは、オーディエンスを挑発。クラウドサーファーを生む事態にもなった。そしてアンコール2曲目に演奏されたのは「Nude Rider」。攻撃的なチューンがお見舞いされると、フロアの熱狂は最高潮に。その熱気を浴びたメンバーたちは、演奏終了後「じゃあな。ありがとう」と感謝を口にすると堂々とした足取りでステージを去っていった。

The Birthdayのパフォーマンスの後にはMCのジョージがステージに現れ、各アーティストへ感謝と賛辞を贈る。そして、全出演バンドをステージに呼び込むと会場を巻き込んだ恒例の記念撮影を敢行し、「GG09」の一夜目は盛況のうちに幕を下ろした。

なお、この日の模様は9月にMUSIC ON! TVでオンエアされることが決定。放送日時などは後日発表される。

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