LAMP IN TERREN、SHE'S、HOWL BE QUIETの同世代ツアー笑顔で大団円

LAMP IN TERREN、SHE'S、HOWL BE QUIETという同世代バンド3組による対バンツアー「One- Two-Three, For!! TOUR 2016」の最終公演が、昨日4月17日に東京・UNITにて開催された。

2015年3月に東名阪で展開され、好評を博した「One- Two-Three, For!! TOUR」。今年は規模を拡大し全国6都市にて行われた。3組の注目度の高さをうかがわせるように、UNIT公演のチケットは完売。開演前のフロアは興奮気味の空気で包まれ、トップバッターのSHE'Sが登場するとオーディエンスのテンションは急上昇した。

「みんな準備OK？」という井上竜馬（Vo, Key, G）の挨拶に続いて奏でられたのは「Un-science」。オーディエンスは手拍子をしながら、井上の伸びやかな歌声が光るダンスチューンに聴き入る。さらに4人はダイナミックなイントロで始まる「Change」や、メロディアスな「ワンシーン」を続けて披露し、会場を盛り上げていく。MCで井上は「満員御礼ですよ！」とうれしそうにフロアを見渡すも、「イヤや、（ツアー）終わりたくない！」とさみしそうに口にする。しかし瞬時に気を取り直し、「One- Two-Three, For!! Yeah!」と威勢のいいコール＆レスポンスをオーディエンスとともに繰り広げた。その後、4人は柔らかなアンサンブルが魅力の「Evergreen」や疾走感あふれる「遠くまで」をプレイし、ハッピーな空気をフロアに送り込んでステージをあとにした。

HOWL BE QUIETは竹縄航太（Vo, G, Piano）の「今日は最高の1日にしよう！」という挨拶から、「From Birdcage」を皮切りにダンサブルなナンバーを連投した。フロントマンの竹縄は縦横無尽にステージを動き回り、観客1人ひとりに語りかけるようにハンドマイクで熱演を繰り広げる。途中のMCでは岩野亨（Dr）が、SHE’Sが行っていた「One- Two-Three, For!! Yeah!」のコール＆レスポンスは自分が発案したものだと主張。そして自ら音頭を取る形でバスドラを踏みながらコール＆レスポンスを行い、オーディエンスとの一体感を高めていった。テンションの高いダンスチューンを続けてパフォーマンスしていた4人が、ラストナンバーとして届けたのは竹縄の弾き語りで始まるラブソング「A.I.」。竹縄の優しく切ない歌声と、穏やかなバンドサウンドがオーディエンスを魅了した。

トリのLAMP IN TERRENは、松本大（Vo, G）の落ち着いた歌声から幕を開ける「portrait」でライブを開始。どっしりとしたサウンドで自分たちの世界へと観客を誘っていく。そして松本の「よろしく！ 4月17日という1日が本当に宝物になるように」という挨拶を挟んで、観客のシンガロングを誘う「ランデヴー」、川口大喜（Dr）の刻む太いビートに合わせてフロントの3人が跳ねる「林檎の理」を続けた。「ただいま、LAMP IN TERRENです！」と松本が挨拶をすると、フロアからは「おかえり！」という声が発生。その言葉に笑みを浮かべた彼は「いいお客さんに恵まれた日なんじゃないかな」とうれしそうに口にした。ライブの後半で4人はシリアスかつ重厚な新曲「innocence」で、バンドの新たな一面をオーディエンスに提示する。そして「緑閃光」を貫禄たっぷりに披露したのち、松本の「音楽は魔法だっていう曲をやります！」という言葉から朗らかな「キャラバン」を届けて本編を締めくくった。

アンコールではLAMP IN TERRENがSHE'Sの「Un-science」をカバーしたり、SHE'SとHOWL BE QUIETのメンバーも合流して「multiverse」がパフォーマンスされたりとにぎやかなムードに。最後は「春やけど……の曲をね」という出演者たちのエクスキューズを経て、桑田佳祐の「波乗りジョニー」を大セッション。楽しげな雰囲気の中で3時間にわたるライブはフィナーレを迎え、笑顔を浮かべた出演者たちの「また会いましょう！」という再会の約束をもって「One- Two-Three, For!! TOUR 2016」は終了した。