Kalafina、ダンスと視覚効果で“新しい旗”立てたツアーファイナル

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1月30日と31日、Kalafinaのツアー「far on the water」の最終公演が東京・東京国際フォーラム ホールAで行われた。ここではツアー千秋楽、31日ステージの模様をレポートする。

Kalafina(写真提供:SME Records)

Kalafina(写真提供:SME Records)

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「far on the water」は2015年9月にリリースされた同名アルバムを引っさげてのライブツアー。その千秋楽は、同年10月のツアー開始時、Wakanaが「新しいKalafinaの決意表明」と、Keikoが「視覚的にも楽しんでもらえる新しいKalafinaのライブになる」と語っていた通りのステージとなった。

ライブのオープニングを飾ったのは「こいびとの昔語りの夕暮れの」。Wakana、Keiko、Hikaruの3人は、ステージ最前に張られた透過型スクリーンに無数の旗が立てられた大地の映像が映し出される中「白い旗の元に」「白い旗の元へ」と美しいハーモニーを響かせると、直後には一転。スクリーンが文字通り切って落とされ、ドラマーがブラシマレットで軽快な2ビートを繰り出し、アコーディオンのエキゾチックなオブリガードが流れ出すと、ドレスの裾をはためかせる妖艶なダンスを披露する「monochrome」で満員の客席のハンドクラップを煽ってみせた。

その後も、MCタイムでのWakanaの「音楽での色彩の旅を楽しんでもらえたら」との言葉に従うように、彼女たちはカラフルな楽曲群でセットリストを構成する。グロッケンとピアノをメインに据えた「空色の椅子」をジェントルに歌ったかと思えば、同じく“空”を冠しながらも弦楽カルテットが泣きの旋律を奏でるワルツ「輝く空の静寂には」では、KeikoとWakana、WakanaとHikaruと目まぐるしく変化する2声のコーラスワークを披露。また「プラネタリウムの空 暗闇を待つ」と歌う陽性な四つ打ちナンバー「むすんでひらく」では3人で上手、下手へと繰り出してファンの歓声を呼び込み、ハードロックチューン「One Light」ではテクニカルなコーラスワークはこれまでの楽曲そのままに、拳を高々と突き上げるタフなパフォーマンスを見せつけた。

Kalafina「far on the water」ツアー、東京・東京国際フォーラム ホールA公演の様子。(写真提供:SME Records)

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バンドによる「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」の劇中曲「nightmare ballet」で幕を開けた後半戦は、冒頭のKeikoの言葉の通り、視覚的に魅せる展開に。ホワイトのドレス姿の3人は自らの身体と巨大スクリーンに水中の映像を投影させながら、ダーティなギターと流麗なバイオリンが絡み合う「in every nothing」を歌い上げると、そのバイオリンをはじめとしたストリングス隊が不穏な旋律を鳴らす「闇の唄」では極彩色のドラッギーな映像をその身にまといながら、ドラマチックなダンスで魅せる。またWakanaが「ダークな意味合いではない灰色」を帯びた曲だとする「灯影」と、妖しげなシーケンスフレーズが印象的な「うすむらさき」ののちには、スタンドマイクをパスし合うロックンロールナンバー「identify」や、Kalafinaライブの定番キラーチューン「音楽」、Keikoの「国際フォーラムまだまだイケる?」の声に客席が大歓声で応えた「heavenly blue」とアッパーチューンを連発。そして「温かい曲はさらに温かく、激しい曲はさらに激しく、皆さんと作れるライブのことが私たちは本当に好きなんだなと気付かされた」と語ったKeikoが「ユニットの原点の曲を」と水を向けると、3人は2009年の1stアルバム表題曲「seventh heaven」を優しく、しかし高らかに歌い上げてライブ本編を締めくくった。

Kalafina(写真提供:SME Records)

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アンコールはライブ冒頭の続編的な演出で幕を開ける。SEとしてアカペラバージョンの「ring your bell」が流れ出すと3人は、Wakana、Hikaru、Keikoの順に冒頭の煽り映像や「ring your bell」のMVのキーアイテムとなった生成りの巨大フラッグを持って登場。3本のフラッグがはためく中、改めてこの曲をバンドセットで披露して、彼女たちの再登場を待ちわびていた客席の歓声に応えてみせた。

しかしシリアスモードはここまで。アンコールのMC恒例のHikaruによる物販アイテムのコーナーになると、その様相はとたんにコミカルなものに。ここまでの「far on the water」ツアーの写真をまとめたフォトブックを紹介するHikaruは「Heavenly Blue」歌唱時のWakanaがキレイだったとしながら、アンコール時のKeikoの写真をイケメン、自身が「Signal」を歌っているときの写真は少年感が強いと評すると、Keikoは照れながら「ありがとう」と続けるも、すかさずWakanaから「2人とも男になっちゃってるけど」とツッコまれ、客席の笑顔を誘っていた。そしてピアノ1本をバックに「真昼」で美しいハーモニーを響かせ、アルバム表題曲「far on the water」を歌うと、Hikaruの「今日この日にこの場所に来てくれた皆さんに感謝します」「今日がこのメンバーでよかったと思います」、Keikoの「2016年、Kalafinaはまだまだ旗を立てていきます」との言葉とWakanaの投げキッスとともに3人はステージをあとにした。

開演前会見時のKalafina

開演前会見時のKalafina[拡大]

なおKalafinaは開演前に行われた記者会見と、終演後にステージ上のスクリーンに投影された映像を通じて、5月に中国政府らが主催する海外単独公演を、9月に兵庫・ワールド記念ホールと東京・日本武道館でアリーナライブを開催することを発表している。

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Kalafina LIVE T OUR 2015~2016 "far on the water"
2016年1月31日 東京国際フォーラム ホールA セットリスト

01. こいびとの昔語りの夕暮れの
02. monochrome
03. 五月の魔法
04. 空色の椅子
05. lapis
06. 輝く空の静寂には
07. むすんでひらく
08. storia
09. misterioso
10. One Light
11. Piano Solo ~ nightmare ballet
12. into the water ~ in every nothing
13. 闇の唄
14. believe
15. 灯影
16. うすむらさき
17. identify
18. signal
19. 音楽
20. heavenly blue
21. seventh heaven
<アンコール>
22. ring your bell (in the silence) ~ ring your bell
23. 真昼
24. far on the water

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